現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【一本あたりわずか9kg】カーボンハイブリッドのホイール登場 ダイマグ スーパーカー向け高級モデル

ここから本文です

【一本あたりわずか9kg】カーボンハイブリッドのホイール登場 ダイマグ スーパーカー向け高級モデル

掲載 更新 25
【一本あたりわずか9kg】カーボンハイブリッドのホイール登場 ダイマグ スーパーカー向け高級モデル

激しいブレーキングや衝撃に耐えうる設計

text:Jesse Crosse(ジェシ・クロス)

【画像】高級感だけではない【世界の高速スーパーカー5選】 全134枚

translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

20インチのホイールを履いたクルマが480km/hで走行している場合、タイヤの形状にもよるが、ホイールは約3800rpmで回転している。ホイールとタイヤに作用する遠心力は非常に大きく、その重量に比例して増大する。

公園の回転遊具を想像すると簡単だ。のんびり回転しているときは外側にぶらさがっていてもいいが、思い切り回転させると持ちこたえられなくなる。体重が増えるほど体にかかる荷重も強くなる。

市販車の世界新記録となる455km/hを記録したSSCトゥアタラのような超高速車用のホイールは、できるだけ軽量かつ頑丈である必要がある。レーシングホイールの素材にはマグネシウム合金が使われているが、これは従来のアルミ合金よりもはるかに軽い。軽いホイールは慣性が少なく、方向転換がしやすいだけでなく、バネ下重量を減らすことができる。

トゥアタラの20インチホイールを供給した英国のダイマグ社は1975年に設立され、ラリー(グループBのMGメトロ6R4が初期の例)、F1、パリ・ダカール、ル・マン、インディ500などにマグネシウムホイールを供給することで知られるようになった。

同社最新ホイールの「BX-E」と「BX-F」は、米国のパートナー企業であるForgeline社が開発したマグネシウムまたは合金製のハブおよびスポークと、ダイマグのリムとのハイブリッドホイールで、ボルトにより結合されている。

オールカーボンファイバー(モノブロック)ホイールとは対照的に、ハイブリッドホイールの利点は、激しいブレーキングで発生する熱を合金製のセンターが伝導することだ。

リムは、684kgの打撃やワープスピードで発生する力にも耐えられる頑丈さを持ちながら、ホイール全体の重さはわずか9kgと非常に軽量にできている。

タイヤウェル(リムの中心線付近)は、リムの中でも応力が非常に強くかかる部分であり、最も応力破壊が発生しやすい場所だ。1000万ポンド(14億円)をかけた4年間の開発プログラムで、ダイマグはナショナル・コンポジット・センターと協力して、荷重がかかるポイントを正確に分析した。

最終的には、荷重を分散させ、従来の合金を粉砕するような衝撃も受け止めることができるようになった。タイヤのビードを支えるリムの外縁は中空になっており、そこを発泡体で埋めることでタイヤを保護するための緩衝エリアを作り、リムに剛性を加えている。

リムは、カーボンファイバーを型の中で圧縮し、高圧で樹脂を注入する転写成形法で作られている。カーボンファイバー自体は3軸(多方向性)繊維で、鋳型の中できれいにドレープする。ダイマグはパートナー企業と協力して、紫外線に安定した樹脂システムと高品質な仕上げを開発した。

スーパーカー向けの高価なものではあるが、ダイマグは規模の経済性によってコストを下げ、最終的には4~5万ポンド(約590~740万円)程度のスポーツカーへの装着が可能になると期待している。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ジュリエッタ・ユーザーを呼び戻す? アルファ・ロメオ・ジュニア・エレットリカへ試乗 HVも登場!
ジュリエッタ・ユーザーを呼び戻す? アルファ・ロメオ・ジュニア・エレットリカへ試乗 HVも登場!
AUTOCAR JAPAN
160万円でガルウイングドアが買えた! トヨタ「セラ」はバブルが生んだマイクロスーパーカーでした…今見ても新鮮なデザインに再注目です
160万円でガルウイングドアが買えた! トヨタ「セラ」はバブルが生んだマイクロスーパーカーでした…今見ても新鮮なデザインに再注目です
Auto Messe Web
オコン&ガスリーの幼なじみペアがダブル表彰台に感無量「最終ラップ、カート時代に思いを馳せた」アルピーヌは6位に
オコン&ガスリーの幼なじみペアがダブル表彰台に感無量「最終ラップ、カート時代に思いを馳せた」アルピーヌは6位に
AUTOSPORT web
F1がまだ「めちゃくちゃ」だった頃の話 ひどいチームで溢れかえった80~90年代 歴史アーカイブ
F1がまだ「めちゃくちゃ」だった頃の話 ひどいチームで溢れかえった80~90年代 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
ジャガー、英国で新車販売終了 ラインナップ総入れ替え 2026年まで中古車のみ
ジャガー、英国で新車販売終了 ラインナップ総入れ替え 2026年まで中古車のみ
AUTOCAR JAPAN
特別な青を纏ったベントレー「ベンテイガS」完成! 英国ファッションデザイナーとコラボした限定車は、電動化延期が影響していた…!?
特別な青を纏ったベントレー「ベンテイガS」完成! 英国ファッションデザイナーとコラボした限定車は、電動化延期が影響していた…!?
Auto Messe Web
ホンダ新型「スーパーカブ×ハローキティ」初公開! サイドカバーの「飛び出すキティ」が凄すぎ! 超人気の「2大巨頭」奇跡のコラボで発売へ!
ホンダ新型「スーパーカブ×ハローキティ」初公開! サイドカバーの「飛び出すキティ」が凄すぎ! 超人気の「2大巨頭」奇跡のコラボで発売へ!
くるまのニュース
スペックはディーゼルに見劣りするトヨタ「ランドクルーザー250」のガソリン車 “気になる街中での印象”は? 充実した装備類で“コスパは最強”
スペックはディーゼルに見劣りするトヨタ「ランドクルーザー250」のガソリン車 “気になる街中での印象”は? 充実した装備類で“コスパは最強”
VAGUE
真夏も真冬も車内で寝る必要があるトラックドライバー! アイドリングが御法度なイマドキの「冷暖房」事情
真夏も真冬も車内で寝る必要があるトラックドライバー! アイドリングが御法度なイマドキの「冷暖房」事情
WEB CARTOP
F1の新規ファンが増えない根本理由 75周年を機に開かれる未来への道筋とは?
F1の新規ファンが増えない根本理由 75周年を機に開かれる未来への道筋とは?
Merkmal
「僕よりも大変な人たちがいる」アロンソ、激痛襲われるもサンパウロ完走でマシン修復のチームや豪雨被害バレンシアに勇姿見せる
「僕よりも大変な人たちがいる」アロンソ、激痛襲われるもサンパウロ完走でマシン修復のチームや豪雨被害バレンシアに勇姿見せる
motorsport.com 日本版
【BMW 1シリーズ 新型】色々なボディカラーで楽しんで
【BMW 1シリーズ 新型】色々なボディカラーで楽しんで
レスポンス
PPのノリス、赤旗で後退しタイトル争いにも打撃「ライバルはラッキーだったが、僕は不運だった。戦略に誤りはない」
PPのノリス、赤旗で後退しタイトル争いにも打撃「ライバルはラッキーだったが、僕は不運だった。戦略に誤りはない」
AUTOSPORT web
「“暗い色”増えたなぁ…」 自動車カラーのトレンドが一気に“地味化”へ!? “とにかく明るい色”から一転のワケ
「“暗い色”増えたなぁ…」 自動車カラーのトレンドが一気に“地味化”へ!? “とにかく明るい色”から一転のワケ
乗りものニュース
「ヘッドライトが眩しいクルマ」なぜ増えた? 信号待ちで「ライト消さない人」が多数派になった理由とは? ヘッドライトの“新常識”ってどんなもの?
「ヘッドライトが眩しいクルマ」なぜ増えた? 信号待ちで「ライト消さない人」が多数派になった理由とは? ヘッドライトの“新常識”ってどんなもの?
くるまのニュース
小さいジープはいかが? ブランド最小のSUV「アベンジャー」がEVで登場! 【新車ニュース】
小さいジープはいかが? ブランド最小のSUV「アベンジャー」がEVで登場! 【新車ニュース】
くるくら
[音を良くするコツをプロが指南]何はなくとも「スピーカー」を換えれば音は変わる!
[音を良くするコツをプロが指南]何はなくとも「スピーカー」を換えれば音は変わる!
レスポンス
サプライズは失敗したけど……セナに憧れたハミルトン、マクラーレン・ホンダMP4/5Bドライブに感激「これでレースに出れたらいいな笑」
サプライズは失敗したけど……セナに憧れたハミルトン、マクラーレン・ホンダMP4/5Bドライブに感激「これでレースに出れたらいいな笑」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

25件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村