現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【「非力」だなんて言わせない!!】NAでも楽しめて速い歴代軽スポーツ 3選

ここから本文です

【「非力」だなんて言わせない!!】NAでも楽しめて速い歴代軽スポーツ 3選

掲載 更新
【「非力」だなんて言わせない!!】NAでも楽しめて速い歴代軽スポーツ 3選

 スズキ アルトワークスやダイハツ コペン、ホンダ S660など、軽自動車ならではの走りが楽しめる軽スポーツカー。

 これらのモデルにはターボ過給のエンジンが搭載されていますが、NA(自然吸気)エンジンでも速くて楽しい軽自動車があるのをご存じでしょうか。

【200万円超えが続出!! 高すぎ? 妥当??】高価格軽自動車の是非

 文:立花義人、写真:ダイハツ、スズキ、ホンダ

 【画像ギャラリー】NAエンジンの軽スポーツカーを振り返る

NAエンジンの軽スポーツカーが少ないのはなぜ?

 NAエンジンの軽スポーツカーは、過去を振り返ってみてもほんのわずかしかありません。その理由としてまず挙げられるのは、エンジンパワーの問題です。

 軽自動車のエンジンの排気量は上限が660ccと決められているため、車重の軽い軽自動車であっても、スポーツ走行を楽しめるレベルのパワーを得るためには、ターボは欠かせないのです。

 また、安全装備の搭載や衝突安全性の高いシャシーの設計により、現代のクルマは、昔よりも車重が増えていること、以前よりもターボエンジンの燃費が良くなりました。

 自然なフィーリングとレスポンスが得られるようになったことなどから、NAエンジンを搭載するメリットが薄れてしまったという点も理由に挙げられます。

 それでは、NAエンジン搭載で軽快な走りを提供してくれた希少価値の高い軽自動車をいくつかご紹介しましょう。

ダイハツ エッセ(2005年発売)

 ダイハツ ミラをベースにした5ドアの軽自動車です。

 シンプルな内装、簡素な装備による安価な価格設定、そして新開発エンジンと軽量ボディによる高い燃費性能、加えて、かわいらしいヨーロピアンなエクステリアが特徴で、気軽に乗れる軽として人気がありました。

ダイハツ エッセ

 しかし、エッセの魅力は、親しみやすさや価格だけではありませんでした。搭載されていたKF-VE直列3気筒エンジンは、NAながら58psを発生しました。

 さらに、アルミ製ブロックと樹脂製パーツを多用して、エンジン単体の重量が軽量化されており、新規格の軽自動車としてはかなり軽量な700kgという車両重量で、パワーウェイトレシオは12.06kg/psとなかなかの数字を達成していたのです。

エッセ エンジン

 またトランスミッションは5速MTも用意されており、軽量でハイパワー、そしてMTという軽スポーツカーとして充分なスペックがエッセには備わっていたのです。

 こうして、当初、高齢者の移動や営業車として想定されていたエッセは、一部のユーザーによって、スポーツカー資質を持っていることが注目されるようになりました。

 その走りの楽しさゆえに、メーカーからチューニングパーツが販売されたり、社外パーツが出回ったりとNA軽スポーツとして高く評価されることとなった面白い1台でした。

ホンダ ビート(1991年発売)

 ホンダ ビートは、ミドシップエンジンで後輪駆動、フルオープンモノコックボディを採用し、軽自動車初の4輪ディスクブレーキを装備するなど、本格的なオープンスポーツとして人気でした。

ホンダ ビード

 エンジンは、3連スロットルと2つの燃料噴射制御マップ切替方式を組み合わせたハイレスポンス・エンジンコントロールシステムMTRECで、NAエンジン搭載ながら、メーカー自主規制枠いっぱいの64psを発生しました。

 また、車重は760kgと軽量で、パワーウェイトレシオは11.88kg/ps。ミッションは5速MTのみ、パワーステアリングは装備されないという、なんともストイックなクルマでした。

 こうした点がかえってビートの魅力としてヒットしたのです。

ビート室内

 旧・軽自動車規格による狭い運転席に苦労して乗り込むと、まず驚くのが、そのドライビングポジションの低さです。

 そして、後ろから派手に聞こえてくるエンジンサウンドは、ドライバーの気分を盛り上げ、アクセルを踏み込むと8,500rpmのレッドゾーンまで気持ちよく回るエンジン。

 こうした魅力から、発売後30年近くが経過した今でも根強いファンが多くいるクルマです。

ホンダ S660

 ちなみにビートの後継モデルとも言えるS660はターボエンジン。NAエンジンであるビートは貴重な存在だったのです。

ホンダ トゥデイ(2代目)Xi/RS(1993年発売)

 1993年にフルモデルチェンジで2代目となったホンダ トゥデイ、このモデルからスポーツグレードが追加されました。前期型はXi、後期型はRSでした。

ホンダ トゥデイ

 このモデルには、ビートのMTRECエンジンを58psにデチューンしたユニットが搭載され、3本スポークステアリングとタコメーターが装備されました。

 車重はビートより80kgも軽い680kg。パワーウェイトレシオは11.72kg/psと、ビートを上回る数字を出し、その軽快さは多くの軽スポーツファンを魅了しました。

 ターボモデルの軽スポーツカーに比べると、加速での鋭さは控えめなものの、8,000rpmまで回るエンジンを使い切る楽しさがあり、軽自動車の草レースではいまだに現役で活躍しています。

まとめ

 ターボエンジン搭載のスポーツカーに比べると、絶対的に速いとは言えないのは事実です。

 しかし、NAエンジンの軽快なレスポンスと軽自動車の軽さを存分に楽しむという点では、NAエンジンの軽自動車は、他のモデルにはない面白さがあります。

 そして、ターボ車に比べると圧倒的に燃費が良かったというのも特筆すべき点です。

 【画像ギャラリー】NAエンジンの軽スポーツカーを振り返る

こんな記事も読まれています

そんな理由だったんだ! 大黒PAが夜間に封鎖されるワケ
そんな理由だったんだ! 大黒PAが夜間に封鎖されるワケ
月刊自家用車WEB
ポルシェ タイカン/タイカン クロスツーリスモ【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
ポルシェ タイカン/タイカン クロスツーリスモ【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】今後のボルボの主軸。俊敏加速のカジュアルBEV、EX30のトータル性能
【最新モデル試乗】今後のボルボの主軸。俊敏加速のカジュアルBEV、EX30のトータル性能
カー・アンド・ドライバー
「トラックドライバー = かわいそう」という欺瞞! 荷主&メディアの餌食にされるのは、いつも現場労働者である
「トラックドライバー = かわいそう」という欺瞞! 荷主&メディアの餌食にされるのは、いつも現場労働者である
Merkmal
カワサキ「Z900RS SE」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
カワサキ「Z900RS SE」【1分で読める 国内メーカーのバイク紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
ライズよりちょいデカで200万円!? しかもEVってマジかよ!! BYDのコンパクトSUVがお見事すぎる!! 内装もヤバいのよ
ライズよりちょいデカで200万円!? しかもEVってマジかよ!! BYDのコンパクトSUVがお見事すぎる!! 内装もヤバいのよ
ベストカーWeb
[300馬力超]爆速の軽自動車が誕生!! マツダの軽「シャンテ」にロータリー搭載が最高だった
[300馬力超]爆速の軽自動車が誕生!! マツダの軽「シャンテ」にロータリー搭載が最高だった
ベストカーWeb
2024年F1第6戦マイアミGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
2024年F1第6戦マイアミGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
AUTOSPORT web
2024年F1第6戦マイアミGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
2024年F1第6戦マイアミGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
AUTOSPORT web
イケイケなフィアット「パンダ」も大雨には勝てず…イタリアの最新道路事情を私的にレポートします【みどり独乙通信】
イケイケなフィアット「パンダ」も大雨には勝てず…イタリアの最新道路事情を私的にレポートします【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
佐藤凛太郎インタビュー:「父と同じ道を進みたい」琢磨の息子がPONOS RACINGからFIA-F4デビュー
佐藤凛太郎インタビュー:「父と同じ道を進みたい」琢磨の息子がPONOS RACINGからFIA-F4デビュー
AUTOSPORT web
小さな「万能SUV」がマイチェン 熟成のフォルクスワーゲンTクロスへ試乗 95psでも魅力的
小さな「万能SUV」がマイチェン 熟成のフォルクスワーゲンTクロスへ試乗 95psでも魅力的
AUTOCAR JAPAN
なぜホンダ「N-BOX」が日本一売れているクルマなのか? Z世代が試乗してわかった軽の枠を超えた快適性と便利さとは
なぜホンダ「N-BOX」が日本一売れているクルマなのか? Z世代が試乗してわかった軽の枠を超えた快適性と便利さとは
Auto Messe Web
アロンソのペナルティに関する再審査請求をスチュワードが却下。アストンマーティンF1の新証拠には重要性が認められず
アロンソのペナルティに関する再審査請求をスチュワードが却下。アストンマーティンF1の新証拠には重要性が認められず
AUTOSPORT web
6.5リッターV12搭載のフェラーリ新型モデル『12チリンドリ』登場。スパイダーも同時デビュー
6.5リッターV12搭載のフェラーリ新型モデル『12チリンドリ』登場。スパイダーも同時デビュー
AUTOSPORT web
ベースは極上2002 クーペ BMWガルミッシュ(2) 現代のカロッツエリアが見事に再現
ベースは極上2002 クーペ BMWガルミッシュ(2) 現代のカロッツエリアが見事に再現
AUTOCAR JAPAN
BMWガルミッシュ(1) 巨匠ガンディーニによる先取り3シリーズ 同意を得ず「密かに」製作!
BMWガルミッシュ(1) 巨匠ガンディーニによる先取り3シリーズ 同意を得ず「密かに」製作!
AUTOCAR JAPAN
充電環境もプレミアムブランドにふさわしく
充電環境もプレミアムブランドにふさわしく
グーネット

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

138.8145.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.8262.2万円

中古車を検索
ビートの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

138.8145.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

39.8262.2万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村