■新しくなった新型「N-ONE」を先行公開
2020年9月11日に2代目となるホンダ新型「N-ONE」がホームページ上で先行公開されました。ホンダの軽自動車には「Nシリーズ」とよばれるモデルがいくつかラインナップされています。今回は、そんなNシリーズをおさらいしていきます。
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2020年7月6日にホンダは、「N-BOX」が2020年上半期(1月から6月)における販売台数が10万1454台となり、登録車を含む新車販売台数において1位を獲得したことを明らかにしています。
また、2019年の年間販売台数でN-BOXは、ホンダとして過去最高台数となる25万3500台を記録。新車販売台数においては3年連続、軽四輪車新車販売台数においては5年連続の首位獲得となるなど、その人気ぶりが衰えることはありません。
そんなN-BOXを筆頭とするNシリーズにはどのようなモデルがあるのでしょうか。
今回の新型N-ONEは、2017年にフルモデルチェンジした「N-BOX」、2018年の「N-VAN」、2019年の「N-WGN」に続く、Nのある豊かな生活を意味する「N for Life」を提案する第四弾です。
新型N-ONEは、2012年に発売された初代N-ONEから支持されている「丸・四角・台形」を基本の形としながら、軽自動車初のLEDデイタイムランニングランプを採用しています。
外形に沿ったリング型のランプが点灯し、昼間の走行時の視認性を高めるほか、ウインカー使用時にはリングが点灯することで、ひと目でN-ONEと分かる存在感を表現しました。
また、初代N-ONEでは、前席がベンチシートになっていましたが、新型N-ONEではホールド性を高めたセパレートシートを採用することで、運転の楽しさを追求しています。
安全面では、先進安全運転支援システム「ホンダセンシング」を標準装備。CVT車には、渋滞追従機能付ACCや、バックでの駐車をサポートするパーキングセンサーシステムも標準装備するなど、さまざまなシーンでクルマを快適に使うための安心・安全を追求しました。
新型N-ONEには、「Original」、「Premium/Premium Tourer」、「RS」という異なる個性を持つ3つのタイプを設定しており、RSには、軽自動車初となるFFターボと6速MTを組み合わせた仕様を採用しています。
では、N-BOXにはどのような特徴があるのでしょうか。
初代N-BOXは、2011年12月に発売。その後2012年から2013年、2015年、2016年に軽自動車No.1に輝いています。
N-BOXが爆発的な人気モデルとなった理由は、やはり室内の広さです。「フィット」にも用いられたセンタータンクレイアウトをホンダの軽自動車として初めて採用し、クラスナンバーワンの低床を実現。
さらにロングホイールベースにより、室内高だけではなく十分な室内長も確保したほか、後席スライドドアの採用による使い勝手も良さも特徴です。
現行モデルとなる2代目N-BOXが登場したのは2017年9月で、前述のようにフルモデルチェンジから2020年現在まで軽自動車No.1を独走しています。
現行N-BOXには、標準モデルのN-BOX、エアロパーツを装備したN-BOXカスタムの2タイプが存在。初代モデルには、N-BOX+(2017年8月販売終了)、N-BOX SLASH(2020年2月販売終了)もラインナップしていました。
現行N-BOXのボディサイズは、全長3395mm×全幅1790mm×全高1790mm-1815mmとなり、昨今軽自動車のトレンドとなる「スーパーハイトワゴン」に分類され、背の高さと同じく人気装備となる後席スライドドアを採用しています。
ライバルとしては、ダイハツ「タントシリーズ」やスズキ「スペーシアシリーズ」、日産「ルークス/ルークスハイウェイスター」三菱「eKスペース/eKクロススペース」などが挙げられます。
■ハイトワゴンの「N-WGN」と商用バンの「N-VAN」
全高1500mmから全高1700mm未満で後席がヒンジ式ドアのハイトワゴンに分類されるのが「N-WGN」です。
先代モデルから大きくデザインが変わった丸目の標準モデルと、メッキグリルがスタイリッシュなカスタムモデルは凛々しいデザインとなっています。
どちらもヘッドランプの上にウインカーランプを配置。カスタムモデルのウインカーは細長く、最近流行している「流れて光る」タイプを採用しています。
N-WGNは、N-BOXのプラットフォームをベースに、燃料タンクを前席の下に収めるホンダ独創のセンタータンクレイアウトの採用によって、広い室内空間と使い勝手の良さを実現しました。
現行モデルの特徴として、荷室スペースの使いやすさが挙げられます。荷室を低床化して、高さや重みのある荷物を載せやすくなり、備え付けのボードを活用することで上下2段に積み分けた、シーンごとの荷室アレンジが可能です。
また、安全面や快適面では、駐車でバックするとき障害物を検知する「パーキングセンサーシステム」や、停車時にブレーキペダルから足を離しても停車しつづける「オートブレーキホールド機能」といった機能を採用。
さらに、ハンドル位置を前後上下に調節できるほか、運転席の座席位置は、前後だけでなく高さの調節もすることができので、小柄な人から大柄な人までさまざまな体型に合わせてドライビングポジションを調整出来ます。
ライバルとしては、スズキ「ワゴンR」やダイハツ「ムーヴ」、日産「デイズ」、三菱「eKワゴン」などです。
ホンダの軽バンは、1999年にフルモデルチェンジを実施した「アクティバン」と「バモス」を投入。以来19年間にわたりホンダ軽バンを支えてきた2車種ですが、2018年初めにアクティバン、バモス共に生産を終了しました。
両車の後継にあたるモデルとして、N-VANは2018年7月に登場。Nシリーズとしては初の商用車です。
現行N-BOXをベースに、軽バンに求められる広い積載スペースを確保。助手席や後部座席を床面深くまで収納することで、フラットな空間を実現するなど使い勝手を重視しています。
さらに、軽バン初となるセンターピラーレス仕様を採用し、助手席側に大きな開口部を設けることで、さまざまシーンに合わせた積み下ろし作業も簡単におこなえるようになっているのが大きな特徴です。
快適面では、商用バンでありながらも、運転席は乗用車と同等のゆったりとしたサイズに腰のホールド性も高め、長時間座っていても疲れにくいシートを実現したといいます。
N-VANについて、開発者担当者は次のように話します。
「2代目『N-BOX』でFFパッケージを飛躍的に進化させたプラットフォームを活用しながら、商用車としての空間の広さはもちろんのこと、新しい使い勝手を追求しました。
そのうえで、商用のイメージを超えたスタイルを提案し、軽バンの使われ方の可能性を大きく広げることができると考えました」
※ ※ ※
ホンダ「Nシリーズ」は、元をたどると1967年に発売された「N360」までさかのぼります。
FFベースで大人4人が移動できるスペースを確保。ホンダのM・M思想(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)をもとに開発されたN360は、当時大ヒットモデルとなりました。
このN360を受け継ぐNシリーズ。そして新たに登場するN-ONEはどのような進化を遂げるのか気になるところです。
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