ルノーの新しい事業計画「RENAULUTION(ルノーリューション)」において、EVのコンセプトモデル「5(サンク)プロトタイプ」が発表された。往年の名車をオマージュしたものだが、ルノー 5とはどんなクルマだったのか、あらためて振り返ってみよう。
ルノーとしては記録的な成功を収めたコンパクトカー
ルノーが「RENAULUTION(ルノーリューション:ルノーとエボリューションからの造語と思われる)」と銘打って、新しい事業計画を明らかにした。その内容は大胆な電動化を進めるもので、2025年までに7台の新型EV(電気自動車)を投入する計画だというが、このとき、1台の新型EVのコンセプトモデル「ルノー 5(サンク)プロトタイプ」も披露された。
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ルノーは早い段階からEVビジネスに積極的に取り組んできており、2012年に発売したコンパクトEVのゾエは、ヨーロッパのEVのベストセラーとして実績を築いている。ただゾエは、コンパクトカーとしては平均的なスタイリングで、ガソリン車とあまり大きな違いがない。それに対し、ルノー5プロトタイプは、ポップでユニークなデザインが特徴的であり、かつてのルノーのヘリテージモデル、ルノー5を再現している。
ルノー5は1972年に発売され、ルノーとしては記録的な成功を収めたコンパクトカーだ。当時ルノーは数字を車名に用いていたが、この5だけは1984年にモデルチェンジする際も、唯一数字がそのまま引き継がれており、2代目はそのスタイリングも初代5のデザインをかなり忠実に受け継いでいた。
5のメカニズムは、1961年に発売された4(キャトル)のものを流用しており、車格(サイズ)も大きくは変わらなかった。ただし、4が田舎の農作業でも使えるような、実用一点張りのワゴン車やライトバンのようなクルマだったのに対し、5はおしゃれなシティカーとして企画されていたの。
1970年代にはフランスでもモータリゼーションが成熟してきていた。セカンドカー需要が見込まれ始めており、とくに5は女性と若者をターゲットとしていた。5は、戦後の豊かになったフランス市場に合うコンパクトカーとして開発されたのだった。
シンプルだがポップな雰囲気を持ち合わせていた「5」のデザイン
5のFFコンパクトハッチバックというコンセプト自体が、当時まだ新しかったが、スタイリングも新鮮味があった。そのデザインは、才能がありながら若くして急逝したミッシェル・ブエが原案を描いたことで知られる。
ちなみに2代目の5は、ランボルギーニ・カウンタックのデザイナーとして有名なマルチェロ・ガンディーニが手がけたが、その巨匠も傑作である初代5に最大の敬意を払ったのだった。
初代5は、その車両コンセプトの新しさとデザインの良さで、当時非常に高く評価された。5の名前は惜しくも2代目までで消えてしまったが、その後クリオ(日本名ルーテシア)と名前を変えて、現在でも系譜は途絶えることなく続いている。
初代5のデザインは、いかにもシンプルだが、当時のプロダクトデザインと同様な1970年代的なポップな雰囲気を持ち合わせており、新しさが感じられた。特徴的なのは樹脂製の大型バンパーを採用していることで、棒状の金属製バンパーが主流だった当時、時代の先端を行っていた。
初代5がブランドのヘリテージとなったのは、モータースポーツで活躍したことも大きい。スポーツバージョンとして、アルピーヌの名を冠した5アルピーヌや5アルピーヌ ターボも発売され、それらはラリーやサーキットレースで活躍した。さらに極めつけとしてエンジンをミッドシップ搭載した5ターボまで開発し、これはWRCで何度も優勝するほどの存在感を示し、今も広く知られるカルト的モデルになっている。
今回発表されたEVの5プロトタイプはフェンダーがかなり張り出しており、またAピラーからルーフ後端にかけてのデザインに、5ターボへのオマージュのような意匠も見てとれる。
じつは、初代5は現行トゥインゴのデザインの元ネタにもなっている。けれども今回の5コンセプトは、名前も継承しているから当然ともいえるが、よりいっそう初代5を再現しており、またEVだからこれも当然といえるかもしれないが、革新性を感じさせるデザインタッチになっている。なにより、ルノーとしても新しいデザインであることが感じられる。ルノーの新しい時代を象徴するシティカーということで、まさに初代5の役割を継承しているようである。(文:武田 隆)
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