■なぜ新しい新型車にかつての車名を再利用?
近年の自動車業界において、かつて販売していた車名を新たに復活させる動きが活発化しています。
なぜ、新たな車名を付けるのではなく、すでに販売終了した古い車名を復活させているのでしょうか。
2019年、2020年ではさまざまな新型車が登場しました。とくに、コンパクトSUVや軽自動車ながらSUV風なデザインを採用した車種が多く販売されています。
2019年11月では、ダイハツ「ロッキー」とそのOEM車となるトヨタ「ライズ」、2020年1月には2代目となったスズキ「ハスラー」、3月には三菱「eKクロススペース」、6月には日産「キックス」、ダイハツ「タフト」、8月にはトヨタ「ヤリスクロス」といった形です。
このなかの車種で気になるのが、かつて販売されていた車名を復活させたものがいくつか存在することで、ロッキー、キックス、タフトがそれに該当します。
ロッキーとタフトは、共にダイハツがかつて販売していた車種で、ロッキーは1990年から2002年、タフトは1974年から1984年まで販売されていました。
また、キックスは日産が1995年と1998年に発表したコンセプトカーの名前として「キックス」を初めて採用(1995年時にXIX、1998年時にKYXX表記)。
その後、2008年に三菱からのOEM車として軽4WDにキックス(KIX)を採用し、2020年に新型キックス(KICKS)として生まれ変わった経緯を持っています。
ロッキーとタフトについてダイハツの担当者は次のように話します。
「ロッキーもタフトもかつての車名を使っていますが、後継車ということではなく、あくまでも登場のモデルに対するオマージュ的な意味合いで採用しています。
実際に当時のモデルとはコンセプトも異なるので、まったくとはいえませんが直接的な関係性はあまりないです」
※ ※ ※
また、二輪事業も展開するホンダやスズキの事例では、ホンダが「ジェイド」という車名を四輪と二輪で使っていたほか、過去にはかつて人気を誇った「トゥデイ」を原付スクーターに採用した例や、前述のハスラーもかつては二輪車で採用されていました。
こうしたかつての車名を復活させる狙いとして、国産メーカーの担当者は「当時のモデルに触れていたユーザーなどに親しみやすさを感じてもらうためという側面もあるのではないか」と説明します。
■海外でも車名復活は流行り? 異なる日本車事情とは
海外市場でも、かつての車名を復活させる動きはあり、2018年にトヨタは中国市場向けの「カローラ」に、かつて日本でも同車のスポーティグレードに付けていた「レビン」を採用して発売しました。
当時、レビンという名称が復活した理由について、開発担当者は次のように話していました。
「中国では、往年の日本車が人気な傾向にあり、スポーティなレビンも同様です。さらには、漫画『頭文字D』の影響もあり、認知度もあるために採用した経緯があります」
さらに、同じトヨタ系では、1999年まで日本で販売されていたコンパクトカー「スターレット」が2020年9月にアフリカ市場で復活しました。
これは、トヨタからアフリカ市場での営業業務の全面移管を受けている豊田通商が販売を開始したハッチバックで、スズキからのOEM供給を受けて販売されるモデルです。
豊田通商広報部の担当者は次のように説明しています。
「スターレットは英語で『小さな星』『スターの卵』を意味する言葉で、『アフリカの新車市場でスターになってほしい』という願いを込めて名付けました。
また、もともとスターレットという名前が現地で一定の知名度があったということも挙げられます。
スターレットも含め日本の中古車はさまざまな業者によってアフリカ市場へ輸出されており、品質の高さから現地で人気がありました」
一方、ホンダでは日本で「グレイス」として販売されていたモデルをタイで「シティ」として販売しています。
2020年11月には「シティハッチバック」を公開し、ハッチバックボディのシティが復活するなど、往年のシティファンからは大きな反響がありました。
また、2020年10月には中国でホンダ「ライフ」が復活。日本では2014年まで軽自動車として販売されていましたが、今回は「フィット」の中国・東風ホンダ版としてライフの車名を採用しました。
※ ※ ※
このようにかつての車名を復活させる動きは世界中で見られ、どの国や地域でも当時の日本車に対する認知度が高かったことから、現在の新型車にも採用されたようです。
新たに発売する新型車の場合、馴染みのない車名よりも知っている車名のほうが、ユーザーが関心を持つ可能性は高くなることもあり、新型車販売のリスクを軽減する狙いもあるといえそうです。
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