ポルシェ本社は2021年2月16日、モータースポーツ部門と協力して開発した、第7世代となる高性能スポーツカー新型911GT3を発表しました。
フロントのダブルウィッシュボーン・サスペンションや、成功を収めたGTレーシングカー「911 RSR」由来のスワンネック型リヤウイング、高効率のディフューザーを備えた高性能エアロダイナミクスなど、これまで以上に純粋なレーステクノロジーを市販モデルに移行させたスーパースポーツモデルとして仕上げられています。
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最高速度は320km/h
911GT3Rのドライブトレインをベースにする510psの4.0L水平対向6気筒エンジンは、耐久レースで十分にその実力は証明されており、印象的なサウンドを誇るこの高回転エンジンは、新型911GT3カップにもほぼ変更を加えずに搭載されています。
その結果、まさにドライビングマシンというにふさわしいスポーツカーとなり、効率的でエモーショナル、正確で高性能なこのモデルはサーキットにおいて完璧な走りを見せ、一方で日常の使用にも十分適合しています。
911GT3は、高次元でバランスが取れたパフォーマンスを備え、最高速度は320km/h(PDK仕様車:318km/h)で、先代の911GT3 RSよりもさらに向上しています。また、0-100km/h加速は3.4秒。
ポルシェは、特に純粋なドライビングを楽しむ人のために6速MTも設定しています。モータースポーツから得られた経験に基づく高性能なエアロダイナミクスは、空気抵抗係数に大きな影響を与えることなく、きわめて大きなダウンフォースを生み出します。パフォーマンスポジションでは、手動で設定されるウイングとディフューザーにより、高速コーナリングに有効なダウンフォースを大幅に高めることができます。
ニュルブルクリンクを自然吸気エンジンで7分切り
全てのスポーツカーのベンチマークとなっているニュルブルクリンクのノルドシュライフェにおいて、新型911GT3は、自然吸気エンジンを搭載した市販モデルとして初めてラップタイムで7分を切りました。開発ドライバーのラース・ケルンは、20.8kmのフルラップを6分59秒927で走破し、かつてベンチマークとして使用されていた20.6kmのコースでは6分55秒2を記録しています。
ポルシェ ブランドアンバサダーのヨルグ・ベルグマイスターは、オプションのミシュランパイロットスポーツCup2Rタイヤを装着したニューモデルのステアリングを握り、数周にわたってその性能を存分に発揮。経験豊富なプロドライバーであるベルグマイスターは、「これまでグリーンヘルを走ってきたクルマ中でも、群を抜いた最高のプロダクションカーだ」と述べています。
ワイドなボディ、大径ホイール、そして新たに採用された装備にもかかわらず、911GT3の重量は先代と同じで、マニュアルトランスミッション搭載車では1418kg(PDK仕様車:1435kg)です。CFRP製のボンネット、軽量ガラスウインドウ、最適化されたブレーキディスク、軽合金製鍛造ホイール、リヤシートコンパートメントカバーが軽量化に寄与します。
軽量スポーツエグゾーストシステムは、さらに10kgも軽量化。無段階電動調節式エグゾーストフラップを備えており、エモーショナルなサウンドを生み出すと同時に、ユーロ6d ISC FCM(EU6 AP)排出ガス基準に適合させています。911GT3の燃料消費量(複合)は13.3L/100km(PDK:12.4L/100km)です。
デザインには新型911GT3の、様々な部分にモータースポーツのDNAが盛り込まれています。コックピットは現行のモデル世代をベースにしています。新機能のトラック用メータークリーンは、スイッチを押すだけで中央レブカウンター(最高回転数1万rpm)の左右にあるデジタル表示を、タイヤ空気圧インジケーター、油圧、油温、燃料残量、水温などのサーキット走行に不可欠な情報を単純化して表示。これらはレブカウンター左右のカラーバーによるビジュアルシフトアシストとして表示され、さらにモータースポーツ由来のシフトライトも表示されます。
顧客のカスタマイズ指向に合わせて、911GT3でもポルシェ エクスクルーシブ マニュファクチャーの利用が可能で、織目模様が美しいカーボンファイバー製軽量ルーフなどGT3専用オプションが用意されています。
その他では、カーボン製ミラーカバー、ティンテッドLEDマトリックス ヘッドライト、エクスクルーシブデザイン リヤライト(レッド コンポーネントなし)がラインアップされています。
インテリアでは、エクステリアカラーまたはその他希望のカラーのレブカウンターとスポーツクロノ ストップウォッチの文字盤、シートベルト、トリムストリップなどの装備も可能です。
ポルシェ デザインが高性能スポーツカーの顧客のために提供する、エクスクルーシブなクロノグラフはダイナミックなデザイン、確かな性能、高品質の仕上げで、さらにモータースポーツのDNAを反映するケースは、GT3エンジンのコンロッドと同じように頑丈で軽量なチタン製、文字盤のカラーリングは、911GT3のエクステリアカラーと同じようにカスタマイズすることができます。
なお、このこの新型911GT3の日本仕様の価格発表、予約受注開始は4月頃が予定されています。
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