2023年9月に日本市場への第2のEVとしてアイオニック5に続き、ヒョンデが導入を予定しているコナEV。今回、韓国本国でひと足先に実車に試乗してきた国沢光宏氏からのレポートをお届けしよう!
文/国沢光宏、写真・ヒョンデ、国沢光宏、ベストカーWeb編集部
9月発表のヒョンデEV「コナエレクトリック」の出来はどうだ!? 韓国試乗でまざまざと見せつけられた韓国EVの実力!
■欧州で高い評価を得ているというコナEVだが、アイオニック5に続いて上陸!
日本のEV界に衝撃を与えたヒョンデアイオニック5。2022年から日本導入がスタートしたヒョンデの日本再上陸第1弾EV
12年以上前にi-MiEVや初代リーフで「世界初の量産電気自動車だ。凄いでしょ!」と胸を張った日本勢ながら、モタモタしているうちに後進国になってしまった。これほどみごとにイソップ寓話『ウサギとカメ』をリアルタイムで見せられると思ってもおらず。
一番ショックなのは、中国や韓国勢の電気自動車と比べ価格はしかたないとしても、性能や商品的な魅力で勝てていないことです。
ということで、ヒョンデの最新モデルである新型KONA Electric(以下新型コナEV)だ。すでに欧州で発売されており、高い評価を得ているという。日本でも2023年9月に発表を予定しているそうな。
ヒョンデから連絡あって、韓国まで来れば実車に乗れますという。ここにきて日韓を飛ぶ飛行機も急増。東京からだと2時間もかからない。1泊2日で新型コナEVに試乗してきました。
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■攻めたデザインのエクステリア
LEDの横一列が特徴的なコナEVのフロントマスク
実車を見ると、エクステリアはアヴァンギャルド。全体的なフォルムからすれば最近の売れ筋であるSUVながら、LEDを横一列に配したフロントや左右にライト類を配したリアともに尖っている。
コナEVのリアビュー。こちらもフロント同様に横一列のLEDが配置されている
デザインがはっきりわかるホワイト系と、わかりにくい濃色系でけっこうイメージ違うほど。ボディサイズは全長4355×全幅1825×全高1575mm、ホイールベース2660mmでARIYAとリーフの中間くらい。
バッテリーのスペックはロングレンジモデルで最高出力203.9ps最大トルク255Nm、スタンダードモデルで最高出力134.6ps最大トルク255Nm。
コナEVのインテリア。アイオニック5もその質感は高かったが、コナEVもかなりの仕上がりを見せている
ドアを開けるとインテリアはお金がかかっています。シートの厚みや座り心地も良好。チルトだけでなくテレスコ付きのステアリングや、全体的な質感もARIYAとリーフの中間くらいのイメージ。
興味深いのはインパネ。大きな液晶パネルに、エンジン車世代と同じスイッチ類を組み合わせている。ヒョンデによれば、新しさを好むアーリーアダプターじゃなく、ふつうのユーザー層を考えているそうな。
■日産やトヨタのEVを凌ぐドライバビリティのよさ!
筆者曰く、「パワーの出方はスムーズで駆動もギクシャクしたり、レスポンス遅れが出たりすることもなくて良好」との評価だった
では試乗といきましょう。プッシュボタンで起動すると残電力量80%くらい。走行可能距離288kmと表示されている。欧州モードのWLTPで510kmくらいだというので、実走行距離は350~380kmか。
試乗したロングレンジモデルの電池搭載量はARIYAと同じ64.8kWh(スタンダードは48.6kWh)。ひと回り小さくて軽い(1700kgくらいだという)車体なので必要にして充分かと。モーター出力は約204psでリーフe+と同じ。
アクセルを踏むと、ここからは「よくできた電気自動車」だ。ペダル操作量に対するパワーの出方はスムーズだし、アクセルのオンオフ繰り返しで駆動系の精度をチェックしてみたが、ギクシャクしたり、レスポンス遅れが出たりすることもなし。
日産のEVにかぎりなく近く、トヨタの電気自動車よりはるかにいいドライバビリティを持つ。最高速はメーター読みで180km/hに達する。
絶対的な加速力といえば、同等のパワーウェイトレシオを持つリーフe+と同じくらいで、もはやスポーティモデルと言っていいレベル。0~100km/h加速は7.8秒と発表されている。充分以上に速い。
■乗り心地は確実に日本車を凌駕!
コナEVの後席。インテリアカラーは明るい色調のものを採用している
回生ブレーキはまったく利かせない「コースティング」から強いエンジンブレーキと同等まで4段階をパドルでセレクト可能。街中ならワンペダル(アクセルペダル)で走れます。
コナEVの前席シート。質感が高く、まるで欧州車のような仕上がりを見せている
乗り心地はヒョンデ車に共通することながら、日本車よりいい。おそらくダンパーメーカーは欧州から新しい世代の生産設備や生産ノウハウを導入したんだと思う。
筆者は「乗り心地はほかのヒョンデ車と同様にいい。コナEVのダンパー、明らかに欧州から最新のノウハウが導入されている」と指摘している
日本が欧米からダンパーの技術を導入したのって第二次世界大戦前(零戦のダンパーはKYBです)。以後、耐久性しか考えておらず。この点で最初から厳しい。新型コナEVの乗り心地、ARIYAやbZ4Xより滑らかでいい。
■カーナビの性能は素晴らしい!
コナEVを試乗中の筆者。フロントウィンドウには実際の車外映像の上に情報が表示される
素晴らしいのはナビゲーションだ。これも日本は先行して出遅れてしまった。新型コナEVのナビ、写真を見ていただければわかるとおり、ポケモンGOと同じく実際の車外映像の上に情報が乗る。走行レーンまで指示されるため超わかりやすい。
コナEVのナビのおかげで慣れない韓国の道路標識でもまったく迷わず走れたという
道路標識がまったく読めない韓国の道も迷わず走れてしまう。クルマとしての商品力は多くの日本人が持つ「韓国」というマイナスハンデを考えなければ明らかに優位。
最後にコナEVの日本での販売価格だけれど、現時点では公表されておらず。電池容量58kWhのアイオニック5が479万円スタートということを考えると、300万円代後半というイメージだろうか?
リーフe+は525万円スタートなので、もはやお話にならない。リーフの40kWhも408万円からなのでクルマの仕上がりと質感を考えたら比較にならず。ウサギ状態の日本に頑張って欲しいと強く強く思う。
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みんなのコメント
ジャパンバッシングで日本車を壊して喜んでいた時代のアメリカを思い出します。
かつては低品質の代名詞だった日本車が成長し、
自国メーカーが駆逐されることに対しての拒絶が起こった時代でした。
アメリカは受け入れ共存する様に変化しましたが、日本はどうなるのか。
現実を見ずに国籍だけで叩き続けるようでは先は暗いと思います。
残念ながら。