毎月200店以上の新車ディーラーを回り、「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。
前回のこのニュース欄で「ノート同様セレナ・エクストレイルもe-POWERに一本化か?」という話題をお伝えしたが、今回はさらにEV以外の全ラインナップをe-POWER車に1本化か? という話題が入ってきた。
やっぱり5ナンバーがちょうどいい!? 日本の道に最適なクルマ 5選
ほか、ワゴンRベースのニューモデル、トヨタ・レクサスの新車戦略など、国産メーカーの動きを盛りだくさんでお伝え!
※本稿は2021年4月のものです
文/遠藤 徹 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』 2021年5月26日号
【画像ギャラリー】ここからさらに増強…? レクサス現行ラインナップをギャラリーでチェック!!!
■日産、電気自動車以外の電動車をe-POWER車に1本化へ???
日産は今後、電気自動車以外の電動車についてはe-POWER車に一本化する見込みです。
現時点では1モーター&2クラッチ方式のストロングハイブリッドやモーターアシスト方式のマイルドハイブリッドも設定していますが、将来的にはこれらを廃止し、e-POWER車への切り替えを図る方針のようです。
e-POWER車は現行のセレナ、キックス、ノートの3車種から次期型エクストレイル、エルグランド、スカイラインなど6車種以上に拡大する方向で開発を進めており、国内向け車両だけで月販3万台以上に達する見込みです。
上海モーターショーで披露された新型エクストレイル
■ワゴンRベースの両側スライドドア仕様を今年発売か
スズキはワゴンRベースの両側スライドドア仕様を2021年中にも発売する模様です。
ダイハツのムーヴキャンバスの対抗モデルで女性を意識した丸っこいキュートなデザインを採用し、ヘッドランプは丸目2灯式LEDを標準装備。
パワーユニットはマイルドハイブリッドのNAのみで2WD、4WDとCVTとの組み合わせとなります。
当初は今年3月頃の発売を予定していましたが、コロナ禍や半導体部品の供給遅れで先延ばしになっていました。
現行型のワゴンR。久々の新機軸となる?
■新型シビックハッチバックとタイプRはどうなる?
ホンダは6月に新型シビックハッチバックを発売する見通しです。次期型はキープコンセプトでクォリティアップ、安全対策強化などで上級シフトさせます。これまではイギリス製の輸入モデルでしたが、同現地工場での生産中止に伴い、タイ工場に移管します。
パワーユニットは従来と同じ1.5Lターボを搭載し、2WD、CVT、6MTの組み合わせとなります。上級のレザーシート仕様のLX、ファブリックシート仕様のEXの2タイプのグレードで、それぞれCVT、6MTを設定、合計4タイプとなります。
2021年4月29日北米ホンダから発表された新型シビック(セダン)
18インチアルミホイール、ディスプレイオーディオなどが標準となります。ナビ画面は大型の10インチを採用。ホンダセンシングは新型ヴェゼル並みの最新デバイスを標準装備します。車両本体価格はEXが320万円、LXは350万円程度と従来モデルに比べて25万円以上のアップとなると予想されます。
一方タイプRは年内の発売の方向で開発を進めていましたが、現地工場の準備の都合で来年春頃に先送りに。ハッチバック同様にタイ製の輸入モデルとなり、パワーユニットは2Lターボの改良版を搭載する見込みです。
■トヨタ車種大幅削減に対してレクサスの車種拡大路線が意味するもの
トヨタはレクサスブランドの中期戦略として、「2025年までに10車種以上の電動車を含む約20車種の新型や改良モデルの投入」計画を発表。グローバルでの展開予定ですが、このうちの相当数が国内に振り向けられるはずです。
トヨタブランドは2017年時点の約60車種を2025年までに半分の約30車種に削減する計画を進めていますが、レクサスは逆に増強するわけです。
新規投入する20車種の主なラインナップはSUV、プレミアムスポーツ、セダン、ミニバンであり、このうち半分はハイブリッド、PHV、電気自動車、燃料電池車などの電動車両となります。
これら電動車両のうち、電気自動車やPHVはトヨタブランドより先行させて量販体制を敷く可能性があります。
レクサスは人気の高いミドルクラスSUVのNXの新型モデルを皮切りにラインナップの増強を図る。激減のトヨタとは対照的(画像はベストカー編集部による予想CG)
SUVは今年秋から年末にかけてNX、LX、2022年にはRXがフルモデルチェンジし、多くはPHVや電気自動車を設定する方向で開発を進めています。従来設定していなかったミニバンは次期型アルファードベースのプレミアムバージョンが2023年あたりに投入される見通しです。
販売体制ではトヨタ全系列店併売によって整理統合される拠点が今後増えることから、これをレクサス店舗に切り替えることで、販売ネットワークを増強する見込みです。
レクサス店は現在でもトヨタ系列店のレクサス事業部であり、別法人として独立しているわけではないので、出資母体の各トヨタ系列店の一存でレクサス店の出店や拠点増設がしやすい状況にあります。
■ノートオーラは6月に発売へ!
日産は先送りになっていたノートオーラを6月下旬にも発売する方向で動いているようです。5月中にも傘下販売店向けの商品説明会を実施し、以降ティザーキャンペーンをスタートさせます。
同モデルは当初、3月下旬発売予定でしたが、サプライヤーからの半導体部品の供給遅れで先延ばしになっていました。このほど供給見通しがつき、今夏頃の投入見通しを繰り上げた形となりました。
いまのところ全く情報が見えてこないノート・オーラ。本当にでる??(写真は新型ノート)
オーラはノートの上級プレミアムモデルで、ノートをベースに前後バンパーやフェンダー回りのレイアウト変更で全長&全幅を40mm程度拡大し3ナンバー化、室内はシートに上質な素材が奢られます。
パワーユニットはノートと同じ1.2L、e-POWERですが、モーターやバッテリーの制御変更で若干の出力アップを行っています。
従来モデルのメダリストやティーダの後継モデルとしての位置づけとなります。ノートはこれまで月販8000台の計画でしたが、ノートオーラの追加で2000台上乗せし、1万台超えを目指すことになりそうです。
■トヨタ、8月上旬にランドクルーザー300を発売
新型ランドクルーザーの300系は当初4月下旬に発売、3月下旬に先行予約の受付を開始する予定でしたが、コロナ禍や半導体部品のサプライヤーからの供給遅れなどの影響で先送りになっていました。
しかしトヨタは8月上旬に発売に向けて最終スケジュール調整をしている模様です。
トヨタ ランドクルーザー(画像はベストカー編集部による予想CG)
こちらは現行型
次期型はフレーム構造を継承しながら、次世代のトヨタのクルマ作りの考え方であるTNGAを採用。ボディサイズは従来モデルとほぼ同じとし、クォリティアップ、安全対策強化、走りのポテンシャルアップなどで上級シフトさせます。
パワーユニットは従来の4.6L、V8から3.5L、V6ターボ&3.3L、V6クリーンディーゼルツインターボの2ユニットを搭載します。4WD&6ATとの組み合わせは従来どおり。
車両本体価格は50万円以上アップする見込みです。7月上旬から先行予約の受付を開始するものと思われます。従来モデルの200系は今年初めの時点ですでに生産ストップしており、中古車以外は買えない状況にあります。
■カローラクロスは9月投入に先送りへ!
トヨタは8月に予定していたカローラベースのSUV、カローラクロスの発売を9月に先送りする見通しです。
カローラクロスは1.8Lハイブリッド&同ガソリンNAエンジンを搭載しています。タイで生産、海外で販売していることから、日本向けもタイからの輸入になるようです。
現時点ではトヨタの販売店への新型車投入スケジュールにはまだ正式に組み込まれていません。輸入モデルになるためと思われます。
トヨタはカローラベースのSUVのカローラクロスを昨年7月にタイで発表・発売を開始。ハイラックス同様に輸入車として日本に導入
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みんなのコメント
ディーラーにとってはえらい迷惑な話だ。
ペラペラと話す訳がないじゃん。
こういう人って、ディーラーが全てのクルマの情報を
統括してるとでも思ってるんだ、それこそ
オタクの発想じゃん。
本当はマガジンXを見ながら書いたんだろw