現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「“暗い色”増えたなぁ…」 自動車カラーのトレンドが一気に“地味化”へ!? “とにかく明るい色”から一転のワケ

ここから本文です

「“暗い色”増えたなぁ…」 自動車カラーのトレンドが一気に“地味化”へ!? “とにかく明るい色”から一転のワケ

掲載 27
「“暗い色”増えたなぁ…」 自動車カラーのトレンドが一気に“地味化”へ!? “とにかく明るい色”から一転のワケ

「攻めたパステルカラー」のトレンドに急ブレーキ!?

 ドイツの化学メーカーの日本法人BASFジャパンが2024年10月31日、2024-25年版の「自動車カラートレンド予測」を発表。その報道向け説明会が同日、横浜市にあるBASFジャパンの工場にて開かれました。
 
 会場には例年通り多数のカラーサンプルが並べられました。しかし、一見して気付いたのは、あきらかに「暗い色」が増えたことでした。

【1年でこんな変わるの!?】一気に“地味化”した自動車カラートレンド(写真)

 カラートレンド予測は、今後3年から5年のあいだに自動車のボディーカラーの傾向へ影響を及ぼす社会的変化や技術の進展などを分析し、複数のカラーサンプルとともに発表しています。BASFはこれらをたたき台に、全世界の自動車メーカーへ新車のカラー展開を提案しています。

 ここ数年は、「何色とはいえない」「なんだか分かりにくい色」がトレンドカラーとして多く打ちだされていました。2023年はさらに、このような「中間色」かつ、より明るい「パステルカラー」のサンプルが多く並んでいました。

 BASFジャパンのカラーデザイナー・松原千春さんは昨年、「自動車市場が成熟し、色の幅も拡がった」「EVの普及で、今まで絶対売れなかったような色が出てきている」などと説明していました。

 しかし、2024年のトレンドカラーのなかでもキーカラーとしてピックアップされた色は、打って変わって暗い色ばかりです。

 欧州、中東、アフリカ(EMEA)地域のキーカラー「HARBINGER’S INK(ハービンジャーズ インク)」は、クルマの基本色であるブラックを、再生可能な材料、生分解性顔料の組み合わせなどで新たに提案したもの。米州のキーカラー「HOLDING SWAY(ホールディング スウェイ)」は、青みに強く変化する深いパープルだそう。こうした色は、クラシカルなものから未来感のあるものまで、幅広い表現が可能だといいます。

 アジア太平洋地域のキーカラー「SCINTILLATION(シンチレーション)」は、人気が低下しているというシルバーやグレーのメタリックを「革新的技術で更新する」という新たなアプローチだそうです。

「EVからハイブリッドに逆戻り」の世相

 昨年は、「これが本当にクルマの色になるの?」と思えるほど、見慣れない明るい中間色のサンプルが強く打ちだされていましたが、今年は対称的に、白・黒・グレーといった基本色の新たな提案といえるようなものが目立ちました。

 ただ、光の当たり方で、全く別の色に見えるようなカラーサンプルが多いのは昨年と同様で、塗料技術の進歩を感じられるものでした。

「パステルカラーは依然として重要な色域です。でも、その傾向は必ずしも続きません。先が見えない時代になってきました。シルバーなど“やっぱり安心できる”基本色に回帰していく動きもあると考えています」(松原さん)

 加えて「多くの自動車メーカーが今年になってEVからハイブリッドに回帰していきましたよね」とも。

 つまり、世界的に保守的なムードが覆いつつあるのだそうです。

 EVを選ぶ人は「新しいものをチャレンジしたい」という人で、それは色も同じ。しかし、「もっと長く使いたいという動きもある」といいます。BASFとしても“攻めた色”だけでなく、白・黒・グレーといった基本色の表現を拡げていく構えだそうです。

 ちなみにパステルカラーは、特に中国で人気だそう。日本でパステルカラーといえば軽自動車や小型車に使われる傾向ですが、中国では日本円で600万円クラスのSUVで展開されるのだとか。

 他にも、たとえばイタリアのフィアット「500」のEV版「500e」など、伝統的な車種に新しさを表現する手法としてもパステルカラーが使われているそうです。

こんな記事も読まれています

【再来年の愛車はこのカラーかも?】BASFがカラートレンド予測を発表
【再来年の愛車はこのカラーかも?】BASFがカラートレンド予測を発表
AUTOCAR JAPAN
「えっ、4つのリングのマークじゃない!?」 アウディが新ブランドを立ち上げ なぜ“4リングス”を使わない? 世界最大市場での戦略とは
「えっ、4つのリングのマークじゃない!?」 アウディが新ブランドを立ち上げ なぜ“4リングス”を使わない? 世界最大市場での戦略とは
VAGUE
新車「800万円超え」の軽自動車! でも乗ればホレる完成度 スズキ製エンジンでなぜ?
新車「800万円超え」の軽自動車! でも乗ればホレる完成度 スズキ製エンジンでなぜ?
乗りものニュース
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
なぜ「ポルシェデザイン」は時代を超越するのか? 偉大なる911を生み出したカーデザイナーの哲学。
なぜ「ポルシェデザイン」は時代を超越するのか? 偉大なる911を生み出したカーデザイナーの哲学。
くるくら
広州モーターショー開幕、「新エネ車」の最新事情や見所を“紙上公開”[新聞ウォッチ]
広州モーターショー開幕、「新エネ車」の最新事情や見所を“紙上公開”[新聞ウォッチ]
レスポンス
全車[EV]化計画を撤回!? ベンツもボルボもEV化減速してるけど…[ホンダ]はどうするん? 
全車[EV]化計画を撤回!? ベンツもボルボもEV化減速してるけど…[ホンダ]はどうするん? 
ベストカーWeb
トヨタ新型「カローラ“クロス”」がスゴイ! 「まるで“レクサス”」と反響多数! タイで発表の“斬新モデル”のいつ日本に来る!?
トヨタ新型「カローラ“クロス”」がスゴイ! 「まるで“レクサス”」と反響多数! タイで発表の“斬新モデル”のいつ日本に来る!?
くるまのニュース
誕生から現在へと続く、12気筒の系譜。
誕生から現在へと続く、12気筒の系譜。
LE VOLANT CARSMEET WEB
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
乗りものニュース
海外で話題を集めた「クルマの流行」 おしゃれなアイテムから悪趣味なものまで 34選 前編
海外で話題を集めた「クルマの流行」 おしゃれなアイテムから悪趣味なものまで 34選 前編
AUTOCAR JAPAN
アメ車「ビュイック」が中国で人気! 一方本国アメリカでの立ち位置が微妙になっていた
アメ車「ビュイック」が中国で人気! 一方本国アメリカでの立ち位置が微妙になっていた
WEB CARTOP
【ワイルドと美学の極点】モーゼルよりGクラスのコンプリートカー モーゼル M75RS/M57RS発表
【ワイルドと美学の極点】モーゼルよりGクラスのコンプリートカー モーゼル M75RS/M57RS発表
AUTOCAR JAPAN
あえてトレンドに逆行、1000馬力超えのV12搭載ハイパーカー『NILU』LAショーで公開へ
あえてトレンドに逆行、1000馬力超えのV12搭載ハイパーカー『NILU』LAショーで公開へ
レスポンス
ジャガーが新ロゴを発表! 象徴「リーパー」もデザイン大幅変更 「本質を取り戻す再構築」とは
ジャガーが新ロゴを発表! 象徴「リーパー」もデザイン大幅変更 「本質を取り戻す再構築」とは
AUTOCAR JAPAN
斬新「ハッチバッククーペ」復活か! 26年に“680馬力”の「画期的システム」搭載で生産開始!? レトロな「カクカクボディ」が素敵な“メーカー初”独自モデル「ポニー」とは?
斬新「ハッチバッククーペ」復活か! 26年に“680馬力”の「画期的システム」搭載で生産開始!? レトロな「カクカクボディ」が素敵な“メーカー初”独自モデル「ポニー」とは?
くるまのニュース
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
くるまのニュース
【中国メーカー初受賞】BYDシール 「Euro Car Body 2024」車体構造デザイン部門で第3位
【中国メーカー初受賞】BYDシール 「Euro Car Body 2024」車体構造デザイン部門で第3位
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

27件
  • tma********
    赤5.青3.黄3.緑2.白2
    今まで15の車に乗ってきたけど、黒やグレーは気持ちが暗くなるから選ばないな。
    白もデカール、ホイールキャップを赤にしてカラーは紅白として考えてたよ。
    黄3はサイノスコンバーチブル、MRーS、コペンXPLAY。やっぱオープンカーは明るく目立つイエローが最高♪
    トレンドがどうであろうと、自分が運転してて楽しくなる色の車に乗り続けたい。
  • なおぞう
    黄色や赤などは塗装が弱く劣化が早い。20年もすると色が落ちて残念なことになる。特にホンダの赤は弱いな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村