この記事をまとめると
◼︎自動車界に大きなブームをもたらしたクルマをプレイバック
たかが「色」なのにさらに価格が上乗せ! 中古価格爆あがりのボディカラーのクルマ3選
◼︎アニメやドラマの影響で中古相場が大きく跳ね上がったケースもある
◼︎CMで強烈なイメージを与えてブームになったクルマもある
社会現象になるほどブームになった偉大なクルマたちを振り返る
北京オリンピックを盛り上げた立役者のひとり(1匹?)が、マスコットキャラクターのビン・ドゥンドゥンであることは皆さんご存じの通りですよね。愛くるしいパンダのキャラクターで、「ビン」は氷、「ドゥンドゥン」は活発な子供を意味していると言いますが、じわりじわりと人気が高まりつつあるなか、羽生結弦選手をはじめアイドル的な人気を誇るアスリートが、SNSなどでビン・ドゥンドゥンとの2ショットを投稿したことをきっかけに、爆発的な大バズりとなりました。現在でも、フリマアプリなどで高値で取引されているほどです。
そんなビン・ドゥンドゥンのように、過去にひょんなきっかけから一大ブームを巻き起こしたクルマがありました。今回はちょっと懐かしいモデルたちを含め、日本で大バズりしたクルマをご紹介したいと思います。
まずは世界で最初の量産ハイブリッドカーとして誕生した、トヨタ・プリウス。当時は燃費が20km/Lを超えるなんて夢のまた夢という時代でしたが、初代プリウスはなんと31.0km/L(10・15モード)を達成。私たちにエコカー時代の到来を告げてくれました。
初代も売れなかったわけではないのですが、どこか「あたらしモノ好きな人が買うクルマでしょ」というイメージがあったんですね。それを一気に打ち破ったのが、2代目のプリウスでした。
豪華なリムジンから華やかなドレスやタキシードでレッドカーペットにスターたちが降り立つのがお約束となっていたハリウッドのアカデミー賞授賞式で、レオナルド・ディカプリオをはじめとする環境意識の高いスターたちが、この2代目プリウスで乗り付けて話題をさらい、日本でも大々的に報じられたのです。「レオ様」として日本でも絶大な人気を誇っていたディカプリオがプリウスで登場! というニュースは世の奥様やセレブにも大きなインパクトを与え、それを機に一気にプリウスが大バズりしたのでした。
アニメやドラマ、CMなど映像による影響は絶大だった
続いては、漫画やアニメがきっかけでクルマオタクだけでなく、子どもから大人までその名を広めたのが、しげの秀一さんが1995年より週刊ヤングマガジンに連載していた『頭文字D』の主人公、藤原拓海の愛車であるAE86こと、トヨタ・スプリンタートレノ。
白いボディに黒のライン、シンプルな「藤原豆腐店」の文字が入っているのが特徴でした。テレビアニメもスタートすると、すでに1987年に生産終了していたAE86の中古車市場は爆上がり。欲しくてもタマがない状態になったほどでした。2000年以降にドリフトブームがやってくると、そのままAE86人気に追い風となり、さらにS13シルビアなども中古車市場で価格が高騰。今では、きれいな姿で残っている個体はとても貴重となってしまったのでした。
漫画やアニメだけでなく、ドラマの中で登場して大バズりしたクルマもたくさんあります。そうしたクルマの中で、もはや伝説となっているのが、2000年に放送されたTBS系ドラマ『ビューティフルライフ』。この中で、常盤貴子さん演じる町田杏子が愛車としていたのが、真っ赤なオペル・ヴィータというコンパクトカーでした。
日本ではどちらかというとマイナーなブランドで、VWゴルフなどに比べると販売台数も少なかったのですが、このドラマを見た女性が「このクルマなに?」「可愛い、欲しい」となり、中古車市場から赤いボディカラーのヴィータだけが消えたというエピソードが今でも語り継がれています。それだけ、常盤さんが運転する姿が素敵だったということですね。
同じように韓国では、当時大人気だった女優さんがプライベートで日産キューブに乗っていることを明かしたため、一気にキューブが大バズりし、ライバルメーカーから似たようなコンパクトカーまで登場したという出来事もありました。
さて、クルマを知るきっかけとして、「CMでいいなと思ったから」という人も多いと思いますが、確かにものすごいインパクトのCMはたくさんありました。中でもやはり伝説となっているのが、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で日本でも大人気となったマイケル・J・フォックスを起用した、1989年登場の2代目ホンダ・インテグラ。
甘いマスクで登場したマイケルが、インテグラに楽しそうに乗り、ラストにひと言「カッコインテグラ!」と叫ぶという、単純明快ながらずっと耳に残るCMでした。この2代目インテグラといえば、上皇陛下が長年愛車として大切に乗られていることでも有名ですね。
そしてもう1台、伝説となっているCMが、1988年のニッサン・セフィーロ。キャッチコピーは「くうねるあそぶ」だったのですが、それよりも走行中のセフィーロの窓がおもむろに開き、井上陽水さんが出てきてひと言「皆さんお元気ですか? 失礼しまーす」と言って終わるという、なんとも脱力系のCMでした。
昔のCMはCGなどを使ってない分、こうした「ひと言のインパクト」が大きかったような気もしますね。
ということで、ひょんなきっかけで大バズりしたクルマたちをご紹介しました。皆さんの中で強く印象に残るクルマは、何がきっかけだったでしょうか。これから大バズりするのはどんなクルマなのか、楽しみにしていたいと思います。
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