これまでサーキット志向の「45」シリーズのみだったGLAの AMGモデルに、普段使いを重視した「35」シリーズが追加された。AMGらしいスタイルに、バランスの良いパフォーマンスで、イメージリーダーの「45」とうまく性格わけされている。その実力とは?
AMGらしさはきっちり備えた、扱いやすいAMG
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2020年に2代目へとフルモデルチェンジしたコンパクトSUVのGLAに、「メルセデスAMG GLA 35 4MATIC」が追加された。
これまでAクラスをはじめとする前輪駆動シリーズに設定されていたAMGモデルは、世界で最もパワフルな2リッター4気筒ターボエンジンを標榜し、最新モデルでは最高出力421psにも到達する「45」シリーズのみだった。エンジンもサスペンションもサーキット志向なため、もう少し日常使いしやすいAMGモデルが欲しいという要望に応えるかたちで登場したのがメルセデスAMG「35」シリーズというわけだ。
最新のAMGモデルとひとめで分かる特徴は、垂直ルーバーによって構成される“パナメリカーナ”グリルだ。これは1952年にメキシコで開催されたパナメリカーナロードレースで優勝した伝説のレースカー、300 SLのフロントグリルをモチーフとしたもの。現行ラインアップでは、スーパースポーツのAMG GTからGクラスに至るまで、共通のアイコンとなっている。
そして、フロントバンパー下部では、F1マシンのフロントノーズを彷彿とさせるジェットウイングデザインを採用。また初代SL以来、スポーツモデルのボンネット上には、中におさまるパワーユニットの力強さを象徴するパワードームという隆起したラインが受け継がれてきた。近年はスポーツモデルに限らずセダンやSUVなど多くのモデルがそれを採用しており、このGLAのボンネット上にも2つのパワードームが見てとれる。リアスタイルでは2本出しのエグゾーストエンドの形状がベースモデルではオーバルなのに対して、円形になっていることで35シリーズであると判別できる。
インテリアは、水平基調でシンプルな空間にメーターと一体になった大型スクリーンを中央に配置、ジェットエンジンのタービンを想わせるスポーティなエアアウトレットがアクセントとなっている。このエアアウトレット内部にもアンビエントライトが組み込まれており、夜間などは印象的な光を放つ。そして試乗車には、オプションのAMGパフォーマンスステアリングが装着されていた。フラットボトム型で表皮はナッパレザーとDINAMICA(人工スエード)の組み合わせ。ステアリングから手をはなすことなく、ダンパーのセッティングやドライブモードの切り替えが可能なAMGドライブコントロールスイッチも装備していた。
AMG専用デザインのもので、左側には手元でダンパーなど調整できるボタンが、右側にはドライブモードの切り替えダイアルが備わっている。またシートもオプションのAMGパフォーマンスシートが装着されていたが、剛性感が高くしっかりと体をサポートしてくれて、長距離ドライブでも疲れにくいものだった。先のパフォーマンスステアリングなどとパッケージオプションとして設定されているものだが、予算が許すならば選択したいアイテムだ。
45シリーズとは見た目以上に違っている
パワートレインは最高出力306ps、最大トルク400Nmを発揮する2リッター直列4気筒ターボエンジンと、専用チューニングによって変速スピードを高めた8速デュアルクラッチトランスミッションによって構成される。ドライブモードは、「コンフォート」で走り出すと、低速域でのギクシャク感もなく、スムーズにシフトアップしていく。ドライブモードはこれ以外にも「スポーツ」、「スポーツプラス」をはじめ、滑りやすい路面向けの「スリッパリー」、ハンドリングや足回りなど個々の設定を任意に組わせることができる「インディビジュアル」がある。スポーツやスポーツプラスモードでは、シフトダウン時には自動でブリッピングを行い、またAMGパフォーマンスエグゾーストシステムに備わる自動制御式フラップが作動し、切れ味の鋭い排気音を奏でる。
4MATIC(四輪駆動システム)もAMG専用にチューニングされたもので、前後トルクを100:0から50:50までの範囲で状況に応じて連続可変制御する。車速や、横方向および前後方向の加速度、各ホイール間の回転速度差、舵角や選択されているギア、アクセル開度などを瞬時に計算してトルク配分を行うスグレモノだ。
サスペンション形式は、フロントにはマクファーソンストラット式、リアは、マルチリンク式で、電子制御タイプの「AMG RIDE CONTROL サスペンション」を標準装備。足元にはAMG 5ツインスポークホイールに、235/50R19サイズの「ピレリPゼロ」タイヤを組み合わせていた。荒れた路面では少々ロードノイズが聞こえてくるが、「コンフォート」を選択しておけば、アクセル操作に対して自然に反応するエンジンや変速の滑らかさとも相まって、AMGモデルであることを忘れるくらいの快適性をみせた。
総じて当初の狙い通り、45シリーズとうまく性格わけされている。ちなみに「AMG GLA 45 S 4MATIC+」とAMG 35 4MATICとの外観上の違いは、バッジをのぞけば、アルミホイールデザインと前者ではエグゾーストエンドが4本出しになることくらい。「45」の場合、最高出力は421ps、最大トルクは500Nmと、「35」から115ps/100Nmの上乗せとなる。マニアックなポイントでいえば、45シリーズはAMGの伝統である、ひとりのマイスターが1基のエンジンを最初から最後まで責任をもって組み上げる「one man - one engine(ワンマン・ワンエンジン)」でつくられており、35は量産ラインで組まれているところも異なる。
それゆえ、車両価格は45が895万円、35は702万円と、見た目以上にしっかりと差別化された設定となっている。絶対的な速さを求めるならば45だが、普段使いを重視するなら間違いなく35だろう。ダイナミクス性能、コンフォート性能、ユーティリティ性能、そして環境性能と、すべてをうまくバランスさせたユーティリティープレイヤーだ。
文・藤野太一 写真・岡村昌宏、Daimler AG. 編集・iconic
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みんなのコメント
いやあ、モノは言いようやね!
実態は、「ナンチャッテAMG」ないしは、「スゴいと気付けぬAMG」なのに、、、
ただ、この手の商売が、イチバン儲ける!!!