■新型「ミライ」は内外装ともにスタイリッシュに生まれ変わる!
トヨタの燃料電池自動車「MIRAI(ミライ)」がフルモデルチェンジして、2020年末に発売されます。
【画像】アストンマーティンか!? トヨタ 新型「ミライ」はカッコ良すぎる(画像32枚)
現行モデルから一新し、新たなデザインに生まれ変わるというのですが、いったいどのようなモデルになるのでしょうか。
東京モーターショー2019に出展される新型ミライのコンセプトカーがひと足お先に報道陣へお披露目されたのですが、実車を見て驚きました。
現行型ミライは、5年間で世界累計1万台を販売しました。新型は、現行モデルより販売台数が多くなると思われるものの、10倍になったとしても1年間に2万台規模。ほかのトヨタ車からすれば極めて少ないです。
普通ならコストダウンを考えることでしょう。なのに新型ミライを見たら、エコカーと思えないほどカッコ良いデザインで驚いたというわけです。
TNGAプラットフォームが使われていると紹介され、6ライトのCピラーなどからすれば「クラウン」と兄弟関係になるのでしょうが、圧倒的にスタイリッシュです。
もっといえば、現行モデルは「SAI」をベースとしており、大きな水素タンクを床下に搭載するためにSAIよりも背が高くなりました。デザインで上手に解らなくしているものの、いろんな意味で苦労していました。
けれど新型を見ると「現行ミライより30%も容量を増やした水素タンクを積むというが、どこに搭載しているんだろう?」と思えるほど自然。むしろデザインを最優先したクルマ作りをしたんじゃないかと感じるほどです。
アストンマーティンを思わせる低くてワイドなクーペルックのシルエットは、だれが見ても「いいね!」と思うでしょう。タイヤは20インチを装着しています。
インテリアも洒落ています。運転席、助手席、左右後席に座ってみると「広々としている」というより、ビジネスジェットの雰囲気。
「頭の上に20cmも空間がある」的な余剰スペースは無いものの、身長183cmの筆者(国沢光宏)だって窮屈に感じませんでした。インテリアデザインの方向性も、広さ感よりジャストフィット感があります。
また、ほかのメディアは、新型ミライが「5人乗れる」ことを、さも現行型ミライの弱点を克服したように大きく紹介していますが、現行型のユーザーに聞くと、4人乗りを弱点として挙げる人など皆無に近いのです。
新型の後席中央席を見たら、やはり足を置くスペース無し。イザというときに使えます、という感じ。「5人乗りじゃなくちゃダメ」という官公庁のニーズに対応したということです。
2020年末の発売まで1年以上あるということで、詳細なスペックはボディサイズと駆動方式、航続距離しか公表されていません。
新型ミライのボディサイズは、全長4975mm×全幅1885mm×全高1470mmと、現行モデルより低くて長くワイドになりました。駆動方式は後輪駆動です。車格からすればワンランク上がった感じで、クラウンというより、いまは無い「マジェスタ」というイメージでしょう。
現行型ミライに続き新型も担当する田中チーフエンジニアによれば、「乗って楽しいクルマに仕上げようと思っています。いや、すでに試作段階で楽しいクルマになっているので、相当自信あります。というと皆さんからハードル上げられちゃうので、楽しみにしていてください」とのことで、私は素直に期待値のハードルを上げました。
現行モデルの航続距離は、カタログ値では650kmとされていますが、実際は400km程度です。エアコンを使用する夏と冬は350kmくらいです。
気になる新型ミライの航続距離は、現行モデルより30%増すということなので、通常時は520km、夏と冬は455kmになるでしょう。これだけ走ってくれればずいぶん便利になります。
水素ステーションも少しずつ増えていくでしょうから、2年から3年すれば水素の補給で困るようなこともなくなると思います。新型ミライ、欲しくなってきました。
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