現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > これからのハイブリッドカーはカッコよくないと!──新型トヨタ・プリウス試乗記 Vol.2

ここから本文です

これからのハイブリッドカーはカッコよくないと!──新型トヨタ・プリウス試乗記 Vol.2

掲載 8
これからのハイブリッドカーはカッコよくないと!──新型トヨタ・プリウス試乗記 Vol.2

フルモデルチェンジした新型トヨタ「プリウス」のプロトタイプに小川フミオが試乗。パッケージングやデザインなどをリポートする。

かなり大胆なデザイン手法

俳優・永山絢斗の“ヤングタイマー”探訪記 第2部「少年探偵団編」のVol.37──日産スカイラインGT-R(初代)

第5世代目になる今度の新しいプリウスは、見る人の多くが、“スタイリッシュである”と、感想を抱かせる。なぜそれが可能になったのか? 理由を探ってみよう。

2022年11月16日に、ジャーナリストを前に、トヨタ自動車でデザイン統括部長を務めるサイモン・ハンフリーズがあたらしいプリウスを紹介した。

そのとき、会場ではけっこう大きなどよめきが起こった。期待以上にスタイリッシュだったからだ。

レクサス「LC」とおなじ角度まで寝かされた大型ウインドシールドを持ち、前後長が短く見えるルーフによるクーペライクなキャビンが、スタイリングの特徴のひとつ。

ボディには、キャラクターラインがなく、面の抑揚だけで、つまり光線のあたりかたで個性を作っているのも、かなり大胆なデザイン手法だ。

実車(いちおうプロトタイプとされていた)と私の2度目の対面は、同年12月下旬。今回は、太陽の光の下でじっくり眺めることが出来た。

ラッキーなことに薄曇りの日だったので、全体がやわらかな光に包まれるようなかんじになり、面の表情がよくわかった。

とくに印象的なのは、山型のシルエット、「ハマーヘッド(シュモクザメのことか)」と、トヨタが呼ぶ薄いヘッドランプまわりのフロントマスク、それに大きくふくらんでみえるリアフェンダーだ。

居住性も悪くないパワートレインは、ハイブリッドとプラグイン・ハイブリッド。前者では現行の1.8リッターにくわえ、2.0リッターハイブリッドの設定があたらしい。

新しいといえば、プロファイル(側面からの眺め)だ。現行モデルは、ルーフのピークが前席乗員の頭部背後あたりに設定されていたのを、第5世代目では、後ろにずらした。

最大の理由は、審美性にあると、私がかつて話しを聞いたトヨタのデザイナーは教えてくれた。

モノフォルムといって、一筆がきのような輪郭の実現が重視された。運転の楽しさとデザイン性の高さは、「コモディティティ(汎用品)でなく“愛車”であってほしいプリウスに重要だから」と、開発を指揮した大矢賢樹(さとき)主査は話してくれた。

全高のピークを前のほうに設定していたのは、空力特性が理由だったそうだ。あたらしいプリウスではあえてそれを承知で、大きく設計を変更。

「そのため空気抵抗は悪くなりましたが、前方投影面積を小さくすることで、Cd値は現行プリウスと同等です」(大矢主査)

新しいプリウスの全高は、現行モデルに対してマイナス40mm。それにしたがって、前後席とも乗員のヒップポイントを30mm下げたという。

私は実車に座ってみたところ、悪い影響を受けた印象は皆無。座面が低すぎることもないし、前後席ともに頭上の空間は大きい。後席のレッグルームは、現行モデルも悪くないけれど、新しいプリウスでも余裕がある。

インテリアはシンプルにドライバーズシートに腰を落ち着けてまず感じるのは、広々感だ。

現行モデルでは、ダッシュボードの上にデジタルのセンターメーターが設置され、さらに大きな縦型の液晶モニターもそなえている。半透明ブルーのフォブ(握り)をもつシフターが、中央のインフォテイメントシステム用モニターの下から水平に出ていたりして、おもしろいといえばおもしろいデザインだ。

対して、あたらしいプリウスはかなりシンプルにデザインを変更。モニターが横型になったのは、もはや大きさが新しさを誇示する手段でなくなったほど市場が洗練されてきたせいだろう。

シフターが一般的なセンターコンソールに移されたのも、さっと手が届くので、利便性の向上に寄与しているはず。

デザイン的には、各種コントロール系を“アイランド化“したのが特徴なのだそう。機能を分けるとともに、まとめることで、ドライバーの使い勝手を上げるのが目的だという。

シンプルになったダッシュボードと、落ち着いた色合いのシート表皮。人によっては、現行モデルよりはなやかさが薄れたと感じるかもしれない。

といっても、まだプロトタイプの段階。2023年春の発売を楽しみにしようではないか。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.)

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
ベストカーWeb
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
ベストカーWeb
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

8件
  • 現行の中古で良い気がしてきた
  • 朴利は日本のお家芸です。
    しかし黄色かシルバーしか似合いそうもねぇなぁ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0789.0万円

中古車を検索
プリウスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0789.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村