メルセデスAMGが手掛けた新型「EQS 53 4MATIC+」に小川フミオが試乗した。超高性能ピュアEVサルーンの魅力を探る。
驚きの加速力
現時点で明かされている情報だけで推測する──トヨタ プリウスの注目ポイント
メルセデス・ベンツのピュアEVがだんだんとラインナップが充実してきた。さらにひと足先を行きたい人には、ラグジュアリーセグメントのメルセデスAMG EQS 53 4MATIC+という手もある。静かで速く、かつ、ハイテク感満載の趣味性の高さも魅力的だ。
EQS 53 4MATIC+は、2022年9月に、メルセデス・ベンツ「EQS 450+」と同時発売。後者よりすこし遅れて、10月から日本でのデリバリーが始まったモデルだ。
最大の特徴は、パワーアップ。450+がリアモーターの後輪駆動であるのに対して、AMGバージョンは前後にモーター搭載の全輪駆動。前者の256kWに対して、後者のシステム合計出力は484kWとかなりパワフルだ。
システム合計の最大トルクは950Nmに達し、「トルクシフト機能」によってフロントとリア、2つのモーター間で必要なトルクを毎分1万回にわたってチェック。駆動トルクの緻密な連続可変配分が行われるという。「機械式4輪駆動システムに比べてはるかに速い反応」(メルセデスAMG)が、セリングポイントだ。
実際乗ると、静かでパワフル。しかも乗り心地は快適。新しいモデルが登場するごとに、メルセデス・ベンツ傘下ブランドのピュアEVは確実に進化しているのだ。
足まわりは、連続可変ダンピングシステム「ADS+」とエアサスペンションを組み合わせた「AIRMATIC」が標準装備。メルセデスAMGだけあって、「コンフォート」を選んでも、450+より、足まわりは硬めだ。
なにより印象的なのは加速力だ。容量が107.8kWhある駆動用バッテリーを搭載し、衝突安全性も高めたボディのため、車重は2670kg。
それでいて、静止から100km/hまでの加速タイムが3.8秒というメーカーのデータにまったくウソはない、というほど、のけぞるような速度感が体感できる。
ドライブモードセレクターで、「スポーツ」とか「スポーツ+」を選ぶと、異次元というぐらいのスピードが味わえる。試乗したのが箱根のワインディングロードだったので、このモードは使う場面はなかった。
インフォテインメントシステムがすごい!箱根の道で感心したのは、10度と異例ともいえるほど大きな操舵角をもつリアアクスルステアリング(後輪操舵)の恩恵もあって、おもしろいぐらい、きもちよく大小のカーブをこなす点だ。
低速とか中速のカーブの連続する道を走ったとき、従来とは異次元ともいいたくなるほどのスムーズな走りに、私はいたく感心してしまった。速度が高めだと、ブレーキングのとき車重を意識するので、ゆったりとかまえて走らせるのが、このクルマをよく味わえる。
メルセデスAMGであることの真価は、おそらくハイスピードクルージングで発揮されるだろう。EQS 53 4MATIC+の満充電からの航続距離はなんと601km。ドイツ生まれのピュアEVの凄さを改めて思わせられる数値だ。
EQS 53 4MATIC+のおもしろさは、もうひとつ。車内でのインフォテインメントシステムの充実ぶりにある。代表例が標準装備される「MBUX ハイパースクリーン」。コクピットディスプレイ、有機ELメディアディスプレイ、有機EL助手性用フロントディスプレイという3つのモニターを、1枚のガラスで覆っている。
とくにユニークなのは、12.3インチの助手席用ディスプレイだ。 走行中にも、さまざまなエンターテインメントを楽しめる(Bluetoothイヤホンなどを要着用)。運転席のカメラがドライバーの目線を追っていて、ドライバーが助手席のディスプレイを見ると、画面が減光して見えなくなるという。
オーナーにならないと充分に恩恵を受けられない装備も多い。たとえば「MBUXインテリア・アシスタント」。最大 350 個のセンサーがクルマの随所に配置され、人間の感覚器官のような役割を果たすという。
「距離や速度、加速度、照明の状態、降水量、気温、シート着座の有無、それにドライバーの瞬きや乗員の発話などを検知(中略)MBUX インテリア・アシスタントは乗員の動きから乗員がどのような操作を行おうとしているかを認識する」と、メーカーでは説明する。
いったいすべての機能を使いこなせる日はくるのだろうか……柔軟な頭脳が、このクルマのオーナーには必要かもしれない。スマートデバイスのような機能性をもったクルマが、路上を走り出したというのが感慨ぶかい。
メルセデスAMG EQS 53 4MATIC+の価格は、2372万円。メルセデス・ベンツ450+は1578万円。快適性を重視するなら後者でも十分。選択する楽しさがある。
文・小川フミオ 写真・田村翔
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