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銘柄に合うエンジンが欲しい レクサス RX 350hへ英国試乗 450h+より操縦性は上

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銘柄に合うエンジンが欲しい レクサス RX 350hへ英国試乗 450h+より操縦性は上

450h+より約200kgも軽い350h

プラグイン・ハイブリッド(PHEV)となる、レクサスRX 450h+の試乗レポートをAUTOCARでは先日ご紹介させていただいた。英国では新しいRXの主力として、55%のユーザーが選ぶだろうと予想されている。

【画像】450h+より操縦性は上 レクサスRX 350h 競合クラスの上級SUVと写真で比較 全155枚

ただし、英国ではPHEVの税金が優遇される会社の貸与車両として乗らない場合や、頻繁に駆動用バッテリーを充電できる環境が身近にないなら、350hの方が望ましい選択になるだろう。トヨタお得意の、走行中に充電をまかなえるハイブリッドを積んでいる。

システムとしては、自然吸気の2.5L 4気筒エンジンとe-CVTと呼ばれる変速機、駆動用モーターを組み合わせて前輪を駆動。リア側の駆動用モーターが、リアタイヤを動かす四輪駆動となる。駆動用バッテリーは積むが、小さく、車重は200kg近くも軽い。

英国価格は5万9950ポンド(約965万円)から。RX 450h+より約5000ポンド(約80万円)もお手頃になる。一方で、駆動用モーターだけでの走行距離が短いため、会社の貸与車両として乗ると税金はPHEV版より割高になる。

ライバルを挙げるなら、BMW X5やメルセデス・ベンツGLE、ボルボXC90のディーゼルターボ版などとなる。とはいえ、直接的に競えるハイブリッド・システムを積んだモデルは不在といえる。

自然なフィーリング 運転する楽しさも

発進させてみると、PHEVのRX 450h+より自然なフィーリングなことへ気が付く。スポーティなSUVのように軽快に走るわけではないものの、回頭性は積極的で、路面が乱れても落ち着きを失いにくい。

流れの速い郊外の一般道を、快適に移動できる。運転する楽しさもゼロではないと感じた。操舵に対する反応が良く、グリップ力が高く、ボディロールは小さい。軽めの車重が効いているのだろう。

ステアリングホイールへ伝わるフィーリングも、RX 450h+より好ましい。適度な接地感が伴う。

試乗車は英国仕様のタクミ・グレードで、洗練されたアダプティブダンパーが組まれていた。低速域での入力を巧みになだめ、車内を快適に保ち、外界からの隔離性は高い。

もっとも、通常のダンパーが組まれていてもRXは乗り心地が良好。高速道路のクルージングを平穏にこなせる。

この質感を僅かに濁しているのが、4気筒エンジンだ。高速道路の速度域では、遠くで働いていることを知らせる程度だが、坂道や高負荷時には頑張っている様子をノイズで教えてくる。

音量は抑えられ、不快に感じるほどではない。だが、レクサスらしいラグジュアリーさを高めるものでもない。

この辺りは、パワフルな駆動用モーターを搭載するPHEVが有利といえる。重い駆動用バッテリーが空になった場合は、エンジンがさらに踏ん張ることになるのだが。

レクサスに見合う上質なエンジンが欲しい

燃費は、普段使いに近い条件で平均13.1km/Lだった。このクラスのSUVとしては悪くない結果といえる。しかし、クリーミーに回る直列6気筒ディーゼルターボを積むBMW X5と比べた時、有利に働くとまではいえないだろう。

インテリアは、RX 450h+でも触れたが、ライバルとは異なる雰囲気で居心地がいい。全般的に用いられている素材は上級だが、プラスティック製部品も残る。

トップグレードのタクミではアップグレードされ、プラスティック製トリムはウッドに置き換わる。肌触りの良い本皮で仕立てられるエリアも増える。

インフォテインメント・システムの完成度は、高いとはいえない。システムの操作性はいまひとつで、ステアリングホイール上のタッチセンサーも扱いやすいとは感じなかった。シートヒーターは、冬場のためかデフォルトでオンになっていた。

運転支援システムなどが放つ、電子的な警告音も少々耳障りかもしれない。速度警告は、クルマから降りる度に自動でオンに戻ってしまう。

気になる部分もあるとはいえ、レクサスRXは装備が充実し、一緒に快適に暮らせるSUVだと思う。通常のハイブリッドとなる350hの場合は、PHEVの450h+より操縦性に優れ、燃費も悪くなく、車両価格も安い。

ただし、同クラスのディーゼルターボ・ユーザーを振り向かせられるだけの実力は、ないかもしれない。長距離クルージングを心地良くこなす質感へ見合う、有能なエンジンが欲しいところだ。

レクサスRX 350h(英国仕様)のスペック

英国価格:5万9950 ポンド(約965万円)
全長:4890mm
全幅:1920mm
全高:1695mm
最高速度:199km/h
0-100km/h加速:7.9秒
燃費:15.2-15.9km/L
CO2排出量:143-149g/km
車両重量:1965kg
パワートレイン:直列4気筒2487cc自然吸気+ツイン電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:250ps(システム総合)
最大トルク:−
ギアボックス:e-CVT

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みんなのコメント

76件
  • まずRAV4ベースのエンジン横置きをやめよう
    このクラス(価格帯)でこんなチープな中身はレクサスだけ
  • cx-60が二台買える金額なのにスペックは酷いよね
    マツダは半値でFR直6ターボの8ATですもん
    レクサスは雰囲気だけで価格を輸入車に寄せてる
    米国では安いのにアジアで価格上乗せって意味不明
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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