■トヨタbZシリーズ第二弾はセダン? 「bZ SDN」らしきテスト車両が目撃された!
トヨタは2021年12月、閉館間際のお台場メガウェブにて、トヨタやレクサスの今後を示すEVのコンセプトカー15台を発表しました。
そのなかにEVラインナップ「bZ」の名前を冠するセダン型コンセプトカー「bZ SDN」が含まれていましたが、2022年3月上旬に「bZ SDN」のデザインに酷似したテスト車両が中国で目撃されました。
【画像】トヨタ新型「bZ SDN」がカッコよすぎる! (30枚)
bZ SDNらしきテスト車両は、広東省深セン市南山区の石鼓路で目撃されており、最初に中国のEVコミュニティ「唯電」の公式ウェイボーアカウントに投稿され、そこから中国の自動車メディア各社がこぞって取り上げています。
深センで目撃されたという点が重要となりますが、それはまた後ほど説明します。
車両自体はテスト車両が公道上で走行する際の古典的なカモフラージュが施されていますが、サイド後方の窓のラインや、フロントバンパー下部のラインなどがトヨタのbZ SDNと一致。
内装は中央に配置された縦型のディスプレイ、ハンドル、そしてセレクター周りの形状が既に発表済みのSUV「bZ 4X」と同じような構成となっています。
これらの点から見て、この車両がコンセプトカーとして発表されているbZ SDNの市販車に近い状態であると見て間違いないでしょう。
そしてもっと興味深い事実があります。投稿された写真のなかにはダッシュボードに置かれた書類を撮影したものもありますが、これは「汽車合格証」と呼ばれるもので、日本でいう車検証のような重要書類です。
合格証をよく見ると、メーカーは「比亜迪汽車工業有限公司」、ブランドは「比亜迪牌」と記載されています。
この合格証がこの車両のものであれば、車両は中国の自動車メーカー「BYD」が製造していることになります。
最近何かとその名前を目にすることが多い自動車メーカーBYDは1995年にバッテリーメーカーとして広東省深セン市にて設立され、2003年に自動車の生産を始めます。
目撃された場所が「深セン」であることを前述しましたが、深センといえばBYDのお膝元です。そこからもこの車両の開発にはBYDが深く関わっていることがわかります。
BYDといえば電気バスの世界シェアNO.1メーカーとして有名な事から、「EVだけを製造するメーカー」と思われがちですが、実はEV以外にもプラグインハイブリッド車、ハイブリッド車、通常のガソリン車もラインナップしています。
とはいえバッテリーや電気自動車の開発に関して卓越した技術を持つメーカーであるのには変わりなく、そこにトヨタは目をつけました。
トヨタは2019年、BYDと「電気自動車の研究開発に関する合弁会社の設立に向けた契約」を締結し、2020年に50:50の出資で「BYD TOYOTA EV TECHNOLOGY」を設立しました。
2021年の上海モーターショーでトヨタがおこなった発表では、トヨタ bZシリーズの提携パートナーにBYDの名前も挙げられています。
そしてこのたび撮影されたテスト車両によって、 BYDがbZシリーズに関与していることがカタチとなって現れたわけです。
■bZシリーズ第二弾!? トヨタのEVセダンはいつ発表なるか?
合格証をより詳しく見ていきましょう。メーカーとブランドの表記がBYDとなっていますが、この車両がトヨタ車なのであればこの表記は引っ掛かります。
一汽トヨタ(第一汽車との合弁)の車両であれば、メーカーの表記が「四川一汽豊田汽車有限公司」か「天津一汽豊田有限公司」となり、広汽トヨタ(広州汽車との合弁)であれば「広汽豊田汽車有限公司」となり、必ず「豊田」の文字が入るはずだからです。
例えば、フォードが中国で販売している「テリトリー」というSUVがあります。
これは厳密には江鈴汽車が製造・販売する「馭勝 S330」のOEMであり、書類上のメーカー名は「江鈴汽車」になっていますが、それでもブランド名は「フォード」となっています。
このように、OEM車であっても、ブランド名の表記は基本的にOEM先のブランド名になるのです。
BYDとの合弁「BYDトヨタ」が「研究開発」はおこなうが、「製造」はおこなわない会社であるといわれたらそこまでですが、それでもトヨタ向けの車両であればメーカー名かブランド名のどちらかに「トヨタ」が入るはずだと筆者(中国車研究家 加藤ヒロト)は考えます。
ここで考えられることはあくまで試験車両として届出をおこなった際、暫定的にメーカーもブランドも「BYD」としたのがひとつ。
そしてもうひとつは、トヨタとスバルが共同開発した「bZ4X」と「ソルテラ」のように、トヨタがbZシリーズのモデルとして販売するかたわら、BYDも同じ車両をBYDとしても販売するという線です。
現時点での情報が少ないのでどれも憶測の域を出ませんが、bZ SDNの開発に中国のBYDが関わっているという点は確実なものとなります。
なお、投稿された書類によるbZ SDNのボディサイズは、全長4725mm×全幅1835mm×全高1475mmと表記されており、海外仕様の「カローラ」と「カムリ」の間ぐらいのサイズになります。
※ ※ ※
2021年12月にはトヨタが「カローラよりやや大きい」サイズのEVを2022年中に中国へ投入するとロイターが報じており、おそらく今回のこのセダンがロイターの報道で言及されているモデルになるのではないでしょうか。
ロイターの報道によれば、bZ SDNは2022年4月の北京モーターショーでコンセプトモデルを発表し、2022年中に販売するとしています。
開催まで約1か月となる北京モーターショーで、何らかの発表がなされることを期待します。
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