社運をかけた失敗作 お粗末なシティローバーと隠れた名車ストリートワイズ 誕生秘話

会社を救えなかった名車と迷車

MGローバーは、満を持して投入したシティローバーとストリートワイズに望みを託していた。

しかし、MGローバーは2005年4月、10億ポンド以上の負債を抱えて破綻する。親会社BMWがフェニックス・ベンチャー・ホールディングスにはした金で売却してからわずか5年後のことであった。社名をローバーからMGローバーに改めたが、BMWが巧みに保持したミニとフォードに売却されたランドローバーという2つの貴重なブランド資産を失ったばかりである。

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当時のイギリスでは、ローバーは既に年寄り専用ブランドだったし、元になった車時代がお粗末な物だったのだから、売れなくても仕方なかった。

ローバーはホンダとの関わりが強く、ホンダが買収の意思を伝いていた所に、急にBMWが割り込んできた。
ホンダのエンジンを失って、ローバー製エンジンばかりになってからのローバーの品質は酷いものだった。しかもミニもランドローバーも切り売りされて、アレで生き延びるのは無理だった。

あの時ホンダを裏切ったのが運の尽きだった。

日本国内においては品質問題だけでなく、不公正な販売方法でディーラーと裁判になったのも痛かった。