12人にひとりがバイクを保有!? そのうち大多数が原付だった
日本にはホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキのような大きなバイクメーカーがあり、この4メーカーだけで世界で販売されるバイクの30%以上を占めています。このように戦後からのバイク大国である日本では、現在にかけてさまざまなスタイルのバイクが生まれてきました。
【画像】どれもカッコイイ!様々な「原付バイク」を画像で見る!(10枚)
外出する度に、街中をたくさんのバイクが走っていることに気がつく人も多いかもしれません。台湾や東南アジアほどの混雑ぶりではないものの、アメリカやヨーロッパ諸国と比べると、保有台数はかなり多いということができます。
では、日本国内では何台のバイクが保有されているのでしょうか。
一般社団法人日本自動車工業会の資料によると、2022年3月末時点でのバイクの保有台数はおよそ1031万台。単純計算では、12人にひとりがバイクを保有している計算になります。
もちろん、事業用のバイクの存在や、2台持ち等の事情を考えれば、バイクが1000万台=ライダーが1000万人と結論づけるわけにはいかないものの、少なく見積もっても数百万人以上がバイクを保有している計算になります。
その中でも、16歳以上であればペーパーテストだけで免許が取れる原付は、多くの人の日常の足として人気です。
国内で保有されているバイク約1031万台のうち、4割を超える約449万台が原付です。これに125cc以下の原付二種を加えると、その割合は6割を超え、中型、大型バイクに乗っている人は、実は少数派であることがわかります。
免許を取ることの容易さのほか、車体価格や維持費の安さも原付の魅力のひとつです。原付一種、原付二種ともにファミリーバイク特約を使用することができるため、毎月の保険料も安く済ませることが可能です。
下道での通勤や日々の買い物に使うためには50ccや125ccといった小排気量のバイクでも十分であり、バイクを趣味とする人以外がバイクを購入する場合、基本的にこれらの原付一種、二種バイクを選びます。
なお、日本において原付ブームが最盛期を迎えていたのは1980年代のこと。
当時は主婦や学生の間で原付が大流行しており、現在の10数倍以上の台数の原付が生産されていました。そのためバイク保有台数に占める原付の割合も高く、1985年には、およそ1820万台のバイクのうち、8割以上を占める1461万台が原付一種でした。
ブームの間は現在では考えられないような個性的な原付も登場しており、販売終了から何年も経った今でも熱烈なファンがいるほどです。
このように爆発的なブームを経験した原付も、ヘルメットの義務化や電動アシスト自転車の普及などが影響して生産台数は年々減り、ついには2025年の排ガス規制の施行とともに生産が終了してしまうと言われています。
2024年8月にはホンダ、スズキが原付一種全モデルの生産終了を発表し、50ccという超小排気量バイクの歴史に幕が降ります。
ただし、2025年4月からは、125ccのエンジンの出力を制限した上で、従来の原付一種と同等に扱う「新基準原付」の運用が始まるため、原付というカテゴリ自体がなくなってしまうわけではありません。
また、新車販売が終了されても、現在保有されている原付や、原付の中古販売は引き続き残ります。しばらくの間は50ccのバイクが街から消えることはなさそうです。
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