現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > パガーニは電動化と無縁!? 「ユートピア ロードスター」はV12エンジンのみ…原点回帰のアナログな野性味がハイパーカーのトレンドです

ここから本文です

パガーニは電動化と無縁!? 「ユートピア ロードスター」はV12エンジンのみ…原点回帰のアナログな野性味がハイパーカーのトレンドです

掲載 1
パガーニは電動化と無縁!? 「ユートピア ロードスター」はV12エンジンのみ…原点回帰のアナログな野性味がハイパーカーのトレンドです

電動化なしのV12エンジンを搭載した「ユートピア ロードスター」誕生

パガーニは2024年7月30日、「ユートピア クーペ」に続き「ユートピア ロードスター」を発表しました。ハイブリッドサポートを一切持たないV12ツインターボを搭載し、機械的な純粋さを追い求めたストイックなモデルです。世界中の厳しい安全規制と排出規制をクリアし、デリバリーの準備が整ったこのモデルの詳細をお届けします。

99台限定、8億7000万円のブガッティ「W16ミストラル」は開発最終段階で3万2000キロ走破! なぜ完売しているハイパーカーの開発進捗が発表されるのでしょうか?

エンスージアストのジレンマに応えるロードスター

パガーニ・アウトモビリは、2022年にハイパースポーツ「ユートピア クーペ」を発表した。性能を重視する人びとはこれまでクーペを選ぶ傾向が見られたが、「ユートピア ロードスター」は車重、性能などがクーペと同等になった。エンスージアストのジレンマに応えるロードスターが誕生したのだ。

スタイリングは、ユートピア クーペと同じデザイナーとエンジニアが担当する。フルオープン、ハードトップ、ソフトトップと3つのボディスタイルを持ち、ドアはエレガントなバタフライ キネマティクスを採用する。

インテリアはパーソナライゼーションを追求

インテリアは、ほぼ無限のカラーや素材から、オーナーの希望に合わせたオーダーが可能だ。ユートピア ロードスターには、パガーニの象徴である楕円があしらわれたスーツケースが2つ用意される。職人によってハンドメイドで仕上げられた真の逸品は、シート後方に収納できる。

専用のフロアマットは高級ヨットを思わせる質感を持ち、キーはオープン仕様のスタイリングを想起したデザインに変更されている。

ユートピア ロードスターのアナログメーターは、手作業による高級時計を思い起こさせるデザインで、大型のスピードメーターとタコメーターは、内部構造の一部が見える仕様となっている。ドライバーの正面にはシンプルなディスプレイを装備する。

乾燥重量はクーペと同じ1280kgを実現

オラチオ・パガーニは、高度な複合材料のパイオニアでもあり、約40年にわたり、最も革新的なソリューションがないか試行錯誤を続けてきた。現在も継続的な研究を行っており、ユートピア ロードスターでもノウハウを投入している。それはカーボンファイバーにくわえて、40種類以上の複合材料が使われており、カーボン・チタン(HP62-G2)やカーボトリアックス(HP62)などが含まれている。

これらの技術により、ユートピア ロードスターの乾燥重量はクーペと同じ1280kgを達成した。これはV型12気筒エンジンを搭載した大型ハイパーカーとしては、驚異的な軽さである。この結果を達成できたのは、剛性と抵抗を最適化するために全面的に再設計されたモノコックシャシーがあってこそで、通常、オープンカーに必要とされる重い補強材は一切必要なかったという。

エアロダイナミクスは、低いドラッグと高いダウンフォースを達成。パガーニのエンジニアは空気の流れを入念に研究し、車両周辺のエアフローはティアドロップ型ルーフを通り、側面に沿って導かれる。インナーエアの流れも細部に至るまで完璧に仕上げられ、パフォーマンスと安定性に不可欠な貢献をしている。

1100Nmという驚異的なトルクを生み出す

エンジンはメルセデスAMGとパガーニが共同開発した、最高出力875ps、最大トルク1100Nmを発揮する6L V型12気筒ツインターボを搭載する。ドライバーがエンジンのフルパワーを体験したいときには爆発的な加速を実現。それぞれのエンジンは、1人の職人によって1基ずつ完全に組み立てられる。

このモデルは純粋な内燃機関モデルとして開発され、重いバッテリーやハイブリッドシステムを搭載せず、V型12気筒ツインターボの素晴らしい咆哮だけが響く。

パガーニの運転する楽しさの哲学とは

ユートピア ロードスターの車内の感覚は、非常にユニークなものだ。車内に乗り込むと、数々の昔ながらの装備に脅かされるかもしれないが、実際にはここからが醍醐味なのだ。これらのパーツは一見すると贅沢なものに見えるかもしれないが、効率性と透明性に焦点を当てて設計されている。

パガーニは、何よりも卓越したドライビング・エクスペリエンスを提供する。この剛性は、ドライバーと路面との間につながりを生み出し、ステアリングを握る手が直接アスファルトに触れ、その質感やグリップの変化を感じ取るような印象を与える。この軽さは、エンジンに過度な負担をかけることなく即座に反応し、イグニッション時に瞬時に生き生きとした走りを可能にする。

また、コーナリング時の俊敏さにも通じている。クルマはフラットに曲がり、完璧な精度で再びストレートに突入する。ブレーキングでも、すべてのフットコマンドに即座に反応するため、減速の体験は加速に匹敵する喜びとなる。ドライバーが命令すれば、クルマは即座に従うのだ。

ユートピア ロードスターは2024年8月に北米カリフォルニア州モントレー半島にて開催される「モントレーカーウィーク」にて、オプションの「スポーツパック」モデルが一般公開される予定だ。

このモデルは130台が生産され、世界中の顧客向けに販売される。ユートピア ロードスターを実際に楽しむ顧客は、限定されたコミュニティをはるかに超え、いつかパガーニのハイパーカーを所有することを夢見る人々にまで届く、芸術家のパトロンとみなすことができる。

AMWノミカタ

言葉の端々にこのプロダクトに対する自信がみなぎっていることを感じた。「減速体験が加速に匹敵する喜びとなる」などという表現は、これまでの自動車メーカーは語ることはなかったと思う。

最新の素材と製造技術にパフォーマンスと芸術性が加わり、アナログに回帰することが、ここのところのハイパーカーのトレンドのように思える。ブガッティの「トゥールビヨン」も然り。このユートピア ロードスターも高級時計にインスパイアされ、機械部分をあえて見せ、触れさせることにブランドの価値をおいている。

オーナーは「芸術家のパトロンである」と表現していることからも、この130台のクルマの芸術性は高く、遠い未来においてもその性能だけでなく存在そのものが高く評価され続けるのであろう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

BMW、新型『M1000RR』を発表。2025年モデルは最高出力218hp、ウイングレットも強化。価格と発売日は未定
BMW、新型『M1000RR』を発表。2025年モデルは最高出力218hp、ウイングレットも強化。価格と発売日は未定
AUTOSPORT web
車いすを後付けで電動化、ヤマハ発動機が10年ぶりに刷新 完成車の販売は終了へ
車いすを後付けで電動化、ヤマハ発動機が10年ぶりに刷新 完成車の販売は終了へ
レスポンス
「東京湾アクアライン」封鎖です! 神奈川⇔千葉の大動脈が半日通行禁止 PA「海ほたる」も
「東京湾アクアライン」封鎖です! 神奈川⇔千葉の大動脈が半日通行禁止 PA「海ほたる」も
乗りものニュース
“GT-Rエンジン”搭載! 日産「“4人乗り”スポーツセダン」がスゴイ! ド迫力ワイドボディ&2000馬力発揮でめちゃ楽しそうな「アルティマニアック」とは
“GT-Rエンジン”搭載! 日産「“4人乗り”スポーツセダン」がスゴイ! ド迫力ワイドボディ&2000馬力発揮でめちゃ楽しそうな「アルティマニアック」とは
くるまのニュース
アロンソ、ブラジルでもメディアデーを欠席。腸内感染症の治療のため一時的にヨーロッパへ/F1第21戦
アロンソ、ブラジルでもメディアデーを欠席。腸内感染症の治療のため一時的にヨーロッパへ/F1第21戦
AUTOSPORT web
2024年MotoGP第19戦マレーシアGP TV放送&タイムスケジュール
2024年MotoGP第19戦マレーシアGP TV放送&タイムスケジュール
AUTOSPORT web
バブル時代の象徴フェラーリ「テスタロッサ」は「赤」以外が高額に! ブルーの個体は4000万円以上で落札…クラシケ認定も高評価
バブル時代の象徴フェラーリ「テスタロッサ」は「赤」以外が高額に! ブルーの個体は4000万円以上で落札…クラシケ認定も高評価
Auto Messe Web
トヨタの優位性/熾烈な4位争い/『体格』で決まった新ラインアップetc.【WECバーレーン水曜Topics】
トヨタの優位性/熾烈な4位争い/『体格』で決まった新ラインアップetc.【WECバーレーン水曜Topics】
AUTOSPORT web
4代目『ミニ・クーパー』の3ドアとコンバーチブルに、待望の高性能版“ジョン・クーパー・ワークス”が追加設定
4代目『ミニ・クーパー』の3ドアとコンバーチブルに、待望の高性能版“ジョン・クーパー・ワークス”が追加設定
AUTOSPORT web
【このゴルフGTIなんぼ?】走行距離63,000kmだけのVWゴルフ3 GTI 20周年記念モデルが販売中!その値段は?
【このゴルフGTIなんぼ?】走行距離63,000kmだけのVWゴルフ3 GTI 20周年記念モデルが販売中!その値段は?
AutoBild Japan
【限られた時間でもわかった究極の片鱗】 第4世代ベントレー・コンチネンタルGTスピードに初試乗!
【限られた時間でもわかった究極の片鱗】 第4世代ベントレー・コンチネンタルGTスピードに初試乗!
AUTOCAR JAPAN
【GASGAS】ストリートモデルの新車がお得に!「購入サポートキャンペーン」を11/30まで開催
【GASGAS】ストリートモデルの新車がお得に!「購入サポートキャンペーン」を11/30まで開催
バイクブロス
フォード・マスタング1-2勝利も失意のペナルティ。最終ヒートは王者コステッキが制覇/RSC第11戦
フォード・マスタング1-2勝利も失意のペナルティ。最終ヒートは王者コステッキが制覇/RSC第11戦
AUTOSPORT web
トヨタ「新型ハイラックスサーフ!?」世界初公開へ! “カクカク”デザイン×「斬新ルーフ」も装着! 40年目の進化を称える「4ランナー TRD サーフ」米国でまもなく登場
トヨタ「新型ハイラックスサーフ!?」世界初公開へ! “カクカク”デザイン×「斬新ルーフ」も装着! 40年目の進化を称える「4ランナー TRD サーフ」米国でまもなく登場
くるまのニュース
「世界で最も効率に優れるEV」米ルーシッド『エア』が安全性でも最高評価
「世界で最も効率に優れるEV」米ルーシッド『エア』が安全性でも最高評価
レスポンス
「世界一銀色」なシルバー輝くホンダ シビック、欧州ハイブリッド発売25周年を祝う
「世界一銀色」なシルバー輝くホンダ シビック、欧州ハイブリッド発売25周年を祝う
レスポンス
今年はHondaウエルカムプラザ青山!「Honda Racing 2024 Season Finale」の開催を発表
今年はHondaウエルカムプラザ青山!「Honda Racing 2024 Season Finale」の開催を発表
バイクのニュース
3年ぶり大刷新! 三菱「新型“3列”SUV」登場! すでに“大人気!?”な「高性能モデル」! 画期的4WD搭載&ハイパワー化実施の「アウトランダー」発売
3年ぶり大刷新! 三菱「新型“3列”SUV」登場! すでに“大人気!?”な「高性能モデル」! 画期的4WD搭載&ハイパワー化実施の「アウトランダー」発売
くるまのニュース

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村