11月22~24日に富士スピードウェイで開催されるスーパーGT×DTM特別交流戦との併催イベント、『auto sport web Sprint Cup』の公式練習が22日に行われ、3セッションを経てBH AUCTION CORVETTE GT3がエントリー全12台中の最速タイムを記録した。
長年の交渉を経て実現したGT500クラスとDTMドイツ・ツーリングカー選手権との“ドリームレース”に華を添えるべく、GT300クラス参戦車両を中心にスーパー耐久や鈴鹿10時間を戦ったGT3車両など全12台がエントリーした『auto sport web Sprint Cup』。
【タイム結果】auto sport web Sprint Cup 公式練習3
そのスプリントカップ勢の初走行となる公式練習が、金曜に計3セッション行われた。前日までの快晴とは打って変わり早朝から雨模様の富士スピードウェイは、9時10分の公式練習1開始時点で手元計測での気温が8度。体感気温はそれ以下ということもあり、40分のセッションでは各車両とも路面コンディションを探りながらの走行開始となった。
GT300のレギュラー参戦組からは7台がエントリーし、今回がラストランとなるHOPPY 86 MCを筆頭に、第5戦富士でトップを争った埼玉トヨペットGB マークX MCなどマザーシャシー勢に加え、2台のTOYOTA GR SPORTS PRIUS PHV apr GT、そしてGT3勢では植毛GO&FUN GT-R、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3、RUNUP RIVAUX GT-Rが参戦している。
一方、GT300勢に対抗する勢力として、スーパー耐久に参戦するMP Racing GT-RとMaxRacing RC F GT3、鈴鹿10時間にミカ・ハッキネンを擁し参戦したPlanex スマカメ マクラーレン720S、そしてBH AUCTION CORVETTE GT3という新鮮な顔ぶれでのセッションとなった。
この日最初のセッションではMP Racing GT-R(JOE SHINDO/井上恵一)と、30号車プリウス(永井宏明/織戸学)を除く10台がセッション開始と同時にコースインし、5分経過の計測3周目でまずはSYNTIUM RC F GT3の吉本大樹が2分を切りタイムボード最上位へ。RUNUP GT-Rの青木孝行や、スーパーGTレギュラーシーズンとは異なりLMcorsa Ferrari 488 GT3に乗る菅波冬悟らが続いていく。
開始15分で31号車プリウスの嵯峨宏紀が、レギュラーシーズンは新型マシン開発と車両重量で苦しんだうっぷんを晴らすべくトップに立ち、続いて吉田広樹の埼玉トヨペットGB マークXが1分55秒台でタイム更新を果たすと、20分経過目前でスマカメ マクラーレン720Sの小高一斗が、マシントラブルにより300Rのアウト側ランオフでストップ。車両回収のため赤旗が掲示される。
約8分ほどの作業でコースオープンになるも、中断直前これが実戦でのGT3初ドライブとなるBH AUCTION CORVETTE GT3、笹原右京が赤旗無視の裁定を受けている。
残り10分を切って各車ともタイム更新が続き、その笹原とキャラウェイ・コルベットC7 GT3-Rが失地回復の1分50秒807で、直前のGT500クラスを上回るタイムで首位に。
2番手に埼玉トヨペットGB マークXが1分51秒363で続き、3番手にはチェッカーと同時に更新となった宮田莉朋のSYNTIUM RC F GT3が1分52秒774をマーク。首位から4番手31号車プリウスまでで4秒016もの差がついた。
■悪天候も影響し赤旗頻発も、公式練習2~3回目は小高と笹原がトップ分け合う
続く公式練習2は11時20分開始予定だったものの、間に行われたスーパーGT×DTMの公式練習1スタート時点からコース上の雨量が増え、濃霧により視界不良での赤旗掲示があるなど天候はさらに悪化方向に。このため、10分遅れの11時30分から25分間のセッションがスタートした。
スーパー耐久ではつちやエンジニアリングがメンテナンスを担当するMaxRacing RC F GT3のステアリングを握り、今回はドライバーとして参加の土屋武士もコースに入り、各車周回を重ねるも、雨量が多い影響か、タイムは小高が操るマクラーレン720S2分5秒台がやっと。開始12分にはヘアピンでRUNUP RIVAUX GT-Rがスピンし、ふたたびの赤旗掲示となる。
幸い、RUNUP GT-Rの青木は自走で復帰したこともあり、残り8分でセッション再開になると土屋のMaxRacing RC F、青木のRUNUP GT-Rらが周回を重ね、2番手タイム更新合戦となるも2台ともに2分07秒台止まり。小高が2分05秒923で首位に立ち、土屋、青木のトップ3となった。
そのまま10分遅れのタイムスケジュールで13時から開始となった40分間の公式練習3は、aprの31号車プリウスやRUNUP GT-R、LM corsa勢が序盤ピットで待機するなか、公式練習1をトラブルで失いふたたびステアリングを握った小高のマクラーレン720Sと、同世代である笹原のコルベットC7 GT3-Rがセッションをけん引する格好となった。
2台はともにタイムを縮めていき早々に公式練習2の最速タイムを更新すると、20分経過時点で笹原が1分59秒264をマーク。小高も2分03秒289まで詰め、久保田克昭にバトンタッチする。
依然として降り続ける雨のなか、順調に周回を重ねた各車だったがセッションが残り9分となったところで毎セッションの赤旗に。残り4分で再開も、視界不良の影響は大きく、順位変動なくチェッカー。終盤コースインしてすぐタイムを出した31号車プリウスの中山友貴が2番手、RUNUP GT-Rが3番手に続いている。
23~24日に開催される決勝に向け、予選方式も独自の形態が採用される『auto sport web Sprint Cup』。23日には、2名の合算タイムで決勝レース1のグリッドを決めるべく、Aドライバー、Bドライバーともに10分間の計時予選が、8時40分から行われる。
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