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お値段3740万円!! 町内会で買って町で楽しめ!? テリー伊藤 ロールスロイスドーンに乗る【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】

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お値段3740万円!! 町内会で買って町で楽しめ!? テリー伊藤 ロールスロイスドーンに乗る【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】

 ベストカー本誌で30年も続いている超人気連載「テリー伊藤のお笑い自動車研究所」。過去の記事を不定期で掲載していきます。今回はロールスロイス ドーン(2015年-)試乗です!(本稿は「ベストカー」2018年1月10日号に掲載した記事の再録版となります)

PHOTO/平野 学

お値段3740万円!! 町内会で買って町で楽しめ!? テリー伊藤 ロールスロイスドーンに乗る【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】

■このクルマは町内会にお薦めしたい。御神輿よりドーンを買うべし!!

ロールスロイス ドーン(8AT)……1950~1954年に28台だけ生産されたシルバードーンの復活版。ドーンとは「夜明け」の意。お値段3740万円也

 来年夏頃に登場すると噂の新型ジムニーを買うべきか、それとも現行型のジムニーワイドにするべきか悩んでいたら、担当の飯干さんから電話があった。

「明日の試乗車はロールスロイスのドーンです!」

 ロールスロイスだと? ジムニーのことを考えている時にあまりにもふさわしくない車名。

「ジムニーはコミコミ200万円を切るだろうか?」と考えている自分が、あまりにも小物に思えてしまう衝撃の報告だった!

 そして今、ロールスロイスドーンを目の前にしている自分がいる。

 水色と白の2トーンカラーがこんなにも映えるクルマがほかにあるだろうか。実車を見た瞬間、「これはクルマではなくクルーザーだ」と思った。

 ドーンはクルマだが、クルマとは違うところにいる。本来、クルマはこうでなければならないとも思う。クルマは、いつのまにか大衆にへりくだるものになってしまった。

 自動車雑誌もそうだ。本当はハードカバーの百科事典のようなものであるべきなのだ。コンビニで簡単に立ち読みできるベストカーなんかぜんぜんダメ!

 そんなベストカーがロールスロイスを取り上げること自体が失礼だ。しかも私に乗せるなんて判断ミスもいいところだ。

 前置きが長くなったが、さらに前置きは続く。

 私はドーンに乗りながら、「ぶつけたら伝説になるだろうな。テレビで叩かれるだろうな。『テリー伊藤、3740万円のロールスロイスでコーナーを曲がり切れずに全損!』そんなニュースに私はどんな顔をしてコメントすればいいんだろうな」と、そんなことばかり考えていた。

 運転しながらそんな精神状態になるクルマはめったにない。ロールスロイスはやはりそんじょそこらのクルマとは違うのだ。

 しかし、そのいっぽうでロールスロイスをありがたがってばかりいてもしょうがないよな、とも思う。私の人生の信条は「ナメてかかって真面目にやれ」だ。既存の価値観はどんどん変えていかなければならない。

 レンタルオフィスやカーシェアなんて、20年前には誰も考えなかったサービスだ。

 たぶん、カーシェアを思いついた人はクルマ好きではないはずだし、洋服が好きではないから重さで買い取る古着屋さんなどという発想が出てくる。

 今、TVは若い人にナメられている。なぜナメられるかというと、昔は一家に一台だったTVが、今はスマホで見られるような存在になったからだ。TVが小さくなり、自分の手の内に入っている。ロールスロイスもそういう感覚でみたほうが面白いと私は思う。

 かつて、30代の頃だったか、私はロールスロイスを所有していたことがある。ジョン・レノンのサイケデリックに塗装された黄色いファントムに感化されて、自分のシルバーシャドウIIをドクロ模様にしていたのだ。

 ジョン・レノンへの憧れがそうさせたのだが、クリエイターとしてロールスロイスの伝統や伝説に呑み込まれてはいけないという意識もあったはずだ。

 そして、60代になった今もその気持ちは変わらない。

■ロールスは町全体で楽しむクルマだ!

そういえば本文ではまったくクルマの評価をしていないが(笑)、当然すばらしい。この重くて巨大なボディが滑るように優雅に走るのは圧巻である

 このクルマは富裕層が個人で買うのではなく、町内会で買って欲しい。御神輿ではなくロールスロイスドーンを買うべきだ。

 御神輿だって大人用の本格的なものは3000万円以上するが、年に2~3日のお祭りの時にしか出てこず、あとはずっと倉庫にしまわれている。そんなムダなおカネの使い方はないだろう。

 それならこのロールスロイスドーンを買って、毎日町を走るべきだ。

 商店街で3000円以上買ったらドーンで自宅まで送ってあげるとか、F1マシンのようにボディに町内の店の宣伝を貼りまくって町を流してもいい。

 なんとかパン屋さんのフランスパンが午後2時に焼き上がりますとか、今日はクリーニングが3割引きなどの宣伝を貼ってグルグル回っていれば、商店街の売り上げも増えるし、町の風景も大きく変わるだろう。

 町のPRになり、商店街も儲かり、「おらが町にロールスがきた」と地元の誇りにもなり、子どもたちは大喜びで、じいさんばあさんの冥土の土産にもなる。いいことずくめではないか。

 私はベストカーの仕事をさせてもらっているからこうして乗れるが、普通の人はロールスロイスに乗る機会なんてないだろう。

 一部の特権階級のものにしておくのはもったいない。こういうクルマこそ町内会のみんなで楽しむべきなのだ。

 ロールスロイスドーンはパーティカーだ。オープンにして気持ちよく走っていると、クルマではなくクルーザーに乗っているような気がしてくる。そう考えると、3740万円という価格がどれだけ安いかがわかる。

 クルーザーの価格はクルマとはケタ違いで、5000万円以下では「普通の船」扱い。

 それがこのロールスロイスときたらどうだ。撮影日が休日だったこともあり、都内を走っていると、多くの人に手を振られる。「素敵ですね。テリーさんのクルマですか?」と何度聞かれたことか。

 ジムニーで迷っている男に対して勘違いもいいところだが、ロールスロイスドーンは何億円もするクルーザーのような存在感を発揮しているということなのだ。

 3740万円は安い。圧倒的に安い! だからといって自分では買わないが!

(内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)

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みんなのコメント

2件
  • pop********
    発想は面白い 
    町内会で真面目購入したらマズゴミの餌付き

    苺狩りや近県の日帰り温泉やら企画して町内会バスとかギリセーフでもないが…
    でもこんな発想で町内会盛り上がりなら楽しいかな
  • ivq********
    そんな余裕ないだろ
    他に使え
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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