FFしか設定のないコペンをアゲ+4WDに改造するツワモノも登場
軽自動車カスタム三種の神器といえば「インチアップ」「エアロ」「ローダウン」がこれまでの定石。なかでもシャコタン文化はその象徴として長らく築き上げられてきているし、それは今なお続いている。
載らないなら引けばいい! じつは手軽な「牽引トレーラー」という選択
その一方でキャンプや車中泊といったアウトドアブームや、新型ジムニーのほか各自動車メーカーから続々と登場する、SUV系の新型車両の好調な売れ行きを背景として、軽自動車の車高を上げる「アゲ(リフトアップ)」の文化が、新たなムーブメントとして定着しつつある。
そんな「アゲ」のベース車両として人気なのは、ジムニーをはじめ軽トラックや軽バン、ハスラーといったSUVテイストのクルマが多い。が、ここに来てなんと、2シータースポーツカーのダイハツコペンをアゲるオーナーまで登場。
ここではその「アゲコペン」を製作したコペン専門店「も。ファク」の手によってリフトアップされた、XPLAYやGR-SPORTを中心にそのシーンを紹介していく。
コペンのマルチ感が「アゲ」にもマッチした!?
レーシング、スーパーカー、スポーツ、ツーリング、ユーロ、アメリカン、スタンス、ラグジュアリー、VIP、レトロ、旧車、痛車……。どんなジャンルのカスタムメイクにもお思いのほか順応する、マルチな才能に溢れたクルマがダイハツ・コペンだ。それこそオーナーの数だけ、コペンのスタイルはあると言っても良いだろう。これほどまでに広い範囲のクルマイジりをカバーしているベース車両はほかにはないのでは? と思えるぐらいだ。
コペン専門店“も。ファク”は「コペンオーナーのわがままをほぼ全部叶えます」のキャッチフレーズに、どんなカスタマイズの要望にも親身になって応えてきたという。外観のイメージチェンジはもちろん、日頃のメンテやトラブル対応から軽自動車の660ccエンジンながら200馬力を超えるようなハードチューニングまで、専門店ならではの切り口で、ありとあらゆるメニューを用意しているのが同店の強みだ。
そんな“も。ファク”が、いままでにないコペンカスタムのアプローチとして新たに挑んだのがハイリフト、車高をアゲるというスタイルである。
きっかけは、雪道でもコペンで行って冬グルメを堪能
足まわりを変更する場合、選択肢があるとしても、運動性能をアップさせるためには、むしろ車高を下げる方が王道であるコペン。なのになぜ、ハイリフトの新提案を思いついたのか? 同店代表者の森本さんに、コペンをアゲたきっかけなどをたずねてみた。
「意外かもしれませんが、コペン専門店を始める前は、個人的にジムニーに“ドはまり”している時期があって、4WDやハイリフトは知らないどころか、得意分野だったりもします。エアロパーツを装着して車高を下げているコペンオーナーさんにとっては、雪が積もる冬はオフシーズンになってしまうんですよね」。
「ボク自身が雪道でもガンガン行けて、冬グルメを堪能したいというのが第一なんですけど、XPLAYをベースに車高をアゲるためのタイヤやサスペンションをいろいろと試してみたら、『めちゃいいやん!!』という組み合わせを見つけたんです。ワンオフでも良かったのですが、再現性も高くてこれならキット化もできるし、コンプリートカーとしても販売できるな……と」。
写真はLA4OOKコペン用ハイリフトコンバージョンKITを装着した同店のデモカー コペンXPLAYがコチラ。KITに加えてジムニー用タイヤを履いたスタイルが、もともとタフなシルエットを纏うXPLAYのカッコよさが強調され、とてもワイルドで精悍なフォルムをつくり出すことに成功。
コペン用ハイリフトサスペンションをKIT化
先述した【LA400K用 ハイリフトコンバージョンKIT】の価格は税別で24万8000円。そのパーツ構成だが、フロント&リアの専用ショックアブソーバ&スプリング&ソーサー、エンジンブロック&メンバーブロックパーツ一式、専用ステアリングシャフト&ブーツ+床プレート、専用フロントブレーキホース、水配管延長パイプ一式、加工用マフラー部材をオールインワン。この価格で衝撃的なアゲスタイルが手に入ることや、内容を考えるととてもリーズナブルと言えるだろう。
またXPLAY以外にも、Robe、Cero、GR-SPORTのLA400Kコペンに適合。このキットを装着して、ジムニー用タイヤを履けば、ほぼ完成。サスキットとジムニー用タイヤで純正比約20cm以上アップ。ちなみに隣のローダウン仕様との高低差、何と40センチ! 取り付け作業を同店に依頼する場合は、キット+工賃の合計が税別で48万円~。公認車検は8万円~になっている。ちなみに、コペン純正の16インチホイールが流用可能で、製作費用を抑えることもできる。
“も。ファク”ではこのキットの販売(通販可能)のみならず、キットを装着した新車・中古車のコンプリートカー販売も行っている。「なるべくハイリフトコペンを在庫するようにしていますので、店頭でご覧いただいたり、試乗もOKです」とは森本代表。
キットの装着には、タイヤハウスやバンパーの加工、エアクリーナー、インテーク、インタークーラーまわりの加工も必要になるので、作業に自信のない人は、コンプリートカー購入するのがお買い得で賢い選択と言えるだろう。ちなみにベースは新車or中古車どちらでにも対応、さらには全国納車が可能だという。
さらにトレーラーを引けばより完全なキャンプ仕様に
コペンをハイリフトにしたなら行動範囲も広がるワケで、やっぱり欲しくなるのが、カーゴトレーラー。コペンはそもそも2シーターだし、電動アクティブトップはありがたいけれど、オープンにすると屋根でトランクが占領されてしまうので、極端に荷物が積めないのがウイークポイント。
荷物をトレーラーに積んでしまえば、オープンにしたままキャンプフィールドへ直行可能。コペンのウイークポイントが一気に解消されるのだ。しかも、ルックスも最高。
ちなみにデモカーがけん引しているトレーラーは、ブラストレイル社製のカーゴトレーラーT-33。T-33は軽トラックの荷台サイズになっているのでコペンとの相性も抜群。けん引免許も不要で普通免許でオッケー。同店ではブラストレイルカーゴトレーラーの購入から、ヒッチメンバーの取り付け、塗装などのカスタムまでまかせることが可能。コペン専門店のノウハウで、サポート体制も万全である。
ハイリフトにとどまらず、ついに4WD化も成功
そして、さらなる驚きが!! ハイリフトになっているだけでもスゴイのに、FFしか設定のないコペンが、なんと、4WD化されているのだ。これは、兵庫県にあるプロバイル社とのコラボレーションによるもの。プロバイルは、エンジンスワップや駆動方式の変更で全国的に有名なプロショップ。公認も取得済で、堂々と公道を走行できるのも特筆すべきポイント。 ハイリフト+4WDともなれば、本格クロカン車とも遜色のない走破性を獲得。ジムニーなどと比べても、重心が低く屋根も高くないので、山中を走る場合にも頭上の木々に当たらないなどのメリットもあるという。
LA400Kコペンの4WD化には、ダイハツのとある軽自動車の4WD用純正パーツを多く流用しているのも特徴。すべてオリジナルパーツでまかなうと強度面でのリスクもあるし、何よりコストが高くなり再現性が低くなる。すなわち、コペンのハイリフトと同じように、カスタマイズメニューとして4WD化もオーダー可能なのだ。
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みんなのコメント
昔ジムニーのシャーシにビートやマー坊のボディを載せてるのを見たことがあるけど…
四駆にするにしてもLoレンジがあってジムニーやジープみたいな直結四駆じゃない限り悪路では簡単にスタックするけどねw
上げようが下げようが乗り手の勝手
自分が良ければいいよね