クスコが早くもFR仕様のGRヤリスをシェイクダウン!
心臓部は3.4L仕様の2JZでMAX900馬力
「このS660は魅力的すぎる!」200馬力のツインチャージド仕様へとリメイク中!?
リヤタイヤから白煙を巻き上げながら豪快なドリフトを決めるGRヤリス。かなりインパクトのある光景だが、これはクスコが水面下で開発を進めていたGRヤリス改FR仕様の勇姿である。
「どのカテゴリーに投入するかなどは一切決まっていない」とクスコの長瀬代表は語るが、車両はフォーミュラDジャパンのレギュレーションに合致した仕様であることを考えると、自ずと方向性は見えてくる。しかも作り込みは超がつくほどの本気スペックなのだ。
ベースモデルはRZグレード(4WD)。ドライブトレインは全てリメイクされており、3.4Lの2JZエンジン→サデフのシーケンシャルミッション→ワンオフのプロペラシャフト→クイックチェンジデフ→GT-Rドライブシャフトへと繋がるFR駆動レイアウトに大改造。細部を見ていく。
エンジンは、HKSの3.4Lキャパシティアップグレードキットで排気量を拡大した2JZをスワップ。組み合わせるタービンはGCGのビッグシングルで、最高出力は900psに達するスペックだ。スロットルは電子制御式に置き換えられ、LINKフルコンでアンチラグ機能を実装している点も注目したい。
重量配分を考慮し、ラジエターはリヤに設置。リヤクォーターガラス部に設けられた左右のインレットダクトからフレッシュエアを取り込み、コア背面の電動ファン(引き抜き用)でフロア下へと強制排出する仕組みだ。
足回りに関しては、キャロッセのオリジナルブランドであるクスコ製の車高調を軸にセットアップ。アップライトはアルミビレット削り出し、各アームも調整式のスペシャルを投入する。なお、サスメンバーはフォーミュラDジャパンのレギュレーションに準じて純正ベースとしている。ステアリングラックはトヨタのJZX100系を流用。
ブレーキキャリパーはウインマックスのスポーツキャリパーキットを前後に投入。リヤは油圧サイドブレーキ用に独立した経路を持つツインキャリパー仕様としている。
ホイールはエンケイの新作PF09、タイヤはダンロップのディレッツァZIIIでサイズはフロントが245/40-18、リヤが265/35-18だ。
デフには短時間でファイナルギヤの変更が可能なクイックチェンジが搭載され、内部LSDはクスコのオリジナルを組み込んでいる。ドライブシャフトはGT-R純正だ。デフケースの前方に確認できる赤いボックスはATLの安全タンク。
室内は完全なレーシング仕様だ。ギアボックスはサデフ製のシーケンシャルドグを採用。シートは軽量化かつ剛性の高いブリッド製のフルバケットシートを導入し、慣性マスの集中化を追求すべくシート位置は後方にオフセットされている。
なお、電気系統はPDM(ヒューズ機能が盛り込まれたスイッチング&ブレーカーボックスのモジュール)でイチから再構築されている。
ロールケージはフル溶接留めのスペシャル。レイアウトを含め、全日本ラリーを始めとするレースシーンで活躍するクスコらしい仕上がりだ。リヤシート部分は隔壁で覆い尽くし、そこに燃料タンク(安全タンク)を設置している。
エクステリアを覆うボディキットはPANDEM(パンデム)、ロケットバニーで知られる“世界の三浦慶”が手がけた最新作となる。WRカー真っ青のワイド&ローがインパクト抜群で、58万円というかなりのバーゲンプライスも相まって注目を集めている逸品だ。
シェイクダウンでこのGRヤリスの手綱を握ったD1ドライバーの金田選手は「僕が乗っているシルビアよりもホイールベースが長いため、コントロールしやすくて安定傾向です。ボディ剛性もすごいですね」と高評価。
このGRヤリスが今後どのような使われ方をするのかは不明だが、テストコースを華麗に滑走する姿はまさに“水を得た魚”だ。是非とも、トップレースカテゴリーでの活躍を期待したい。
PHOTO:小竹 充
●取材協力:キャロッセ TEL:027-352-3578
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みんなのコメント
わざわざ発売したばかりのGRヤリスでやる意味がさっぱり分からない
現行エンジンは大幅な馬力アップのチューニングが難しいのかもしれないけど、そこにチャレンジしていかないと改造文化が行き詰まるんじゃないの?