現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【海外試乗】ベントレー ベンテイガ スピードはゴージャスにして品格あふれる世界最速のSUV

ここから本文です

【海外試乗】ベントレー ベンテイガ スピードはゴージャスにして品格あふれる世界最速のSUV

掲載 更新
【海外試乗】ベントレー ベンテイガ スピードはゴージャスにして品格あふれる世界最速のSUV

ベントレーからラグジュアリーを極めた世界最速SUVベンテイガ スピードが登場。日本導入はわずか20台という希少なモデルのインプレッションをレポートする。(Motor Magazine 2019年8月号より)

W12エンジンのハイパフォーマンス仕様を搭載
ベントレーといえば今年創業100周年を迎えることが話題だが、これまで彼らが熱心に作り続けてきたのが贅を極めた作りのグランドツアラーであることはご存じのとおりだ。そんな背景を知る正統派エンスージャストからしてみれば、2015年にデビューした同ブランド初のSUVであるベンテイガなど亜流の存在に思えるかもしれない。

運転免許証番号、12桁の意味。最後の一桁であれがわかっちゃう!

しかし、今やベンテイガはベントレーの全生産台数の52%を占めるまでに成長。それを示すようにベントレーのクルー工場では、コンチネンタルGTとフライングスパーが共通の生産ラインで並行して作られていたのに対し、ベンテイガには1本の独立した生産ラインが与えられており、強い存在感を放っていた。

そんな人気モデルのラインナップを強化するため、もともとW12のみだったベンテイガに昨年はV8モデルを追加。これに続く形で、W12モデルのハイパフォーマンス仕様であるベンテイガスピードがこのほどデビューした(最高速306km/h、0-100km加速3.9秒)。

もっとも、そのチューニング内容はライトなものだ。エンジンは過給圧の引き上げと燃料噴射マップの見直しで最高出力は27ps増の635psを達成。足まわりやハードウェアには手を加えず、電子制御式サスペンションとアクティブアンチロールバーのソフトウェアを一部変更することで、よりスポーティなコーナリングに対応できるようにした。

しかも巧妙なのが足まわりのソフトウェアチューニングで、コンフォートモードとベントレーが推奨するBモードに関しては従来の設定を踏襲するいっぽう、スポーツモードを選択したときのみ、これまでよりハードなセッティングが適用される。つまり、日常的な快適性は従来と変わらず、必要なときのみ「牙を剥く」設定になるというわけだ。

ベンテイガスピードは公道を重視した実用モデル
試乗会が行われたのはイギリス北ウェールズのアングルシィサーキット。これまで説明したように、ベンテイガスピードは決してサーキット用のSUVではなく、むしろ公道での実用性を重視したモデル。それでもサーキットを用いたのは、安全な環境でそのポテンシャルをフルに発揮して欲しかったからとの説明を受けた。

まずはこれまでと同じセッティングのBモードで走り始めると、さしものアクティブアンチロールバーをもってしてもロールが過大で、タイヤの限界性能を引き出すのを躊躇してしまう。そんな状態でもコーナーの入り口では軽いアンダーステアに終始し、コーナー立ち上がりでやや強引にアクセルペダルを踏み込んでもアンダーステアが極端に増えることなく、またオーバーステアに陥ることもない。ベンテイガのシャシはなかなかポテンシャルが高いと感じた。

ちなみに、試乗中同乗していたインストラクターが知らぬ間にスタビリティコントロールのスイッチをオフにしていたので、前述の印象は電気仕掛けの結果ではなく、あくまでもメカニズムの優位性に立脚したものであることを強調しておきたい。

続いて待望のスポーツモードで再びコースイン。足まわりの設定がBモードとはまるで異なるとまではいわないものの、そのわずかな違いでロール量がぐっと抑えられ、4輪にしっかり荷重がかかった状態でコーナリングできるようになったのがわかる。

おかげで、恐怖感を覚えることなくタイヤのグリップ力の限界に近いハードコーナリングを試せるようになり、いつもは静寂なベンテイガのキャビンにタイヤが立てるスキール音が聞こえるようになってきた。それでも、基本的なハンドリング特性は安定しきったままで、本当に限界に近づいたときのみ、アクセルペダルのオン/オフでコーナリングラインを調整できるという大人びた味付けは、さすがベントレーと言わざるを得ない仕上がりだった。(文:大谷達也)

■ベントレー ベンテイガ スピード主要諸元
●全長×全幅×全高=5141×1998×1742mm
●ホイールベース=2995mm
●車両重量=2422g
●エンジン= V12DOHCツインターボ
●排気量=5945cc
●最高出力=635ps/5000-5750rpm
●最大トルク=900Nm/1500-5000rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=8速AT

[ アルバム : はオリジナルサイトでご覧ください ]

[ アルバム : ベントレー ベンテイガ スピードの世界 はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2450.84006.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

950.04280.0万円

中古車を検索
ベンテイガの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2450.84006.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

950.04280.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村