■トヨタ「C-HR」生産終了へ
トヨタのコンパクトSUVとなる「C-HR」が2023年7月下旬で生産終了となることが公式サイトのアナウンスで判明しました。
C-HRはどのような特徴を持ったSUVだったのでしょうか。
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C-HRは、2014年9月に開催されたパリモーターショーにて、コンセプトモデルとなる「TOYOTA C-HR Concept」を公開されます。
このコンセプトモデルは、新世代コンパクトクロスオーバーのデザインスタディモデルとして、軽快さと力強さが大胆に融合したスタイリングを具現化したものでした。
その後2016年12月に量産モデルのC-HRが発売されます。
それまでのSUVは、悪路走破性や四輪駆動システム、オフロードの世界観を演出するデザインなどが求められていました。
しかし、C-HRは世界のさまざまな道での走行テストや、欧州の一般道路でのハンドリングやショックアブソーバーのチューニングなど、走行性能にこだわり開発コンセプトの「我が意の走り」を追求しています。
またデザインについてトヨタは「キーンルックやアンダープライオリティなど、トヨタ独自のエモーショナルなデザイン表現により、軽快さと力強さが大胆に融合した個性際立つスタイリングを実現」と説明するなど、開発段階から個性を強調していることが分かります。
そんなC-HRは、自動車販売協会連合会によると2017年に登録車全体4位の11万7299台、2018年には7万6756台を販売し、2年連続でもっとも多く販売されたSUVとなりました。
その一方で、最近のトヨタでは「ライズ」「ヤリスクロス」「カローラクロス」と後発のコンパクト~ミドルサイズのSUVが続々と登場したこともあり、C-HRの販売台数は徐々に落ちていきました。
C-HRの販売動向について、首都圏のトヨタ販売店スタッフは以下のように話します。
「C-HRは独特なデザインを持っていることから、まずデザインに興味を持たれる人が多かったです。
しかし、最近ではライズ・ヤリスクロス・カローラクロスと同等かつ利便性が高いSUVが増えたこともあり、販売面では苦戦していました」
こうした背景もあり最近では影を潜めていたC-HRですが、2022年12月5日にトヨタモーターヨーロッパは2代目となるコンセプトモデル「C-HR prologue」を世界初公開しました。
新型C-HRは、ハイブリッド車とプラグインハイブリッド車が設定され、トヨタの電動化戦略のラインアップを強化するモデルで、欧州において競争の激しいセグメントにおけるカーボンニュートラルの達成と電動化の幅広い選択肢を提供する存在だといいます。
また2023年3月8日にトヨタオーストラリアは新型C-HRを2024年前半に現地導入すると発表していました。
このようにフルモデルチェンジの動きが加速していたなかで、日本のC-HR公式ページでは2023年3月10日時点で以下のようなアナウンスを掲載しています。
「C-HRについて2023年7月下旬をもって生産終了いたします。
長い間たくさんのお客様にご愛顧いただきました。誠にありがとうございました」
※ ※ ※
このアナウンス通りならば、日本では欧州で公開された新型C-HRが導入されないことになります。
2016年12月の発売から約6年半で歴史に幕を下ろすC-HR。
個性的なデザインと走りが良いSUVという特徴がありましたが、1世代で日本市場から姿を消すことになりそうです。
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