アルファロメオ物語【第1話】24HPから始まるミラノのスポーツカーメーカーの歴史

フランスの自転車工房からイタリアの自動車工場へ

1910年6月24日、ロンバルダ自動車製造株式会社（Anonima Lombarda Fabbrica Automobili）が誕生した。公式的にはこの日がアルファロメオの創立記念日とされている。しかしそれより数年も前、すでにその歴史は芽生えていた。カイゼル髭をたくわえた才能溢れるビジネス人、ピエール・アレクサンドル・ダラックによって。

ダラックの波乱に富んだキャリアの出発点は、ボルドーで営んでいた自転車工場である。のちに自動車と恋に落ち、フランスでの車両生産をスタートした。船出は上々で、輸出にも着手。

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ダラックは金融都市ロンドンを拠点にS-T-Dという自動車業界初の多国籍企業に発展したが、長続きはしなかった。しかしその遺伝子はタルボ=ラーゴ、ルーツ・グループ、オペル、シムカ、そしてアルファロメオに散らばり、今回のPSAとFCAの経営統合で再びひとつにまとまったことになる。

だからPSA-FCAの統合後の名前は、ダラック・モーターズで決まりだ！