現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【ヒットの法則146】メルセデス‏・ベンツGLクラスは最新スペックを持ったビッグSUVだった

ここから本文です

【ヒットの法則146】メルセデス‏・ベンツGLクラスは最新スペックを持ったビッグSUVだった

掲載 更新
【ヒットの法則146】メルセデス‏・ベンツGLクラスは最新スペックを持ったビッグSUVだった

2006年のデトロイトショーで初代メルセデス‏・ベンツGLクラス(X164型)が発表されている。現行GLSクラスに続くメルセデス‏・ベンツの最上級SUVだが、初代開発当初はGクラス(ゲレンデバーゲン)の後継と考えられていたと言われる。今ではゲレンデバーゲンとは別シリーズとして定着しているが、2006年のデビュー当時はどういうモデルだったのだろうか。当時の記事を振り返ってみよう。(以下の記事は、Motor Magazine 2006年2月号より)

Gクラスよりひと回り以上大きなボディは北米市場にも対応
2005年も師走に入ってメルセデスベンツからニューモデルの発表があった。GLクラスである。

【くるま問答】アイドリングストップ機能はよいことばかりではない。OFFスイッチはいつ使う?

その名前から「これが噂のGクラス後継モデルか」と、誰もが思うだろう。実は筆者もそう考えた。しかし、プレスキットをよく読むとどこにも「Gクラスの後継」という言葉は発見できなかった。そこで今から27年も前に登場したメルセデスの走る化石といわれているGクラスについて調べてみると、いまだに軍用の需要があったりして、当面は生産を続行すると伝えられている。

それでは一体GLクラスとはどんなモデルなのだろうか。まずそのボディだが全長は5088mm、全幅1920mm、そして全高1840mmでGクラスよりひと回り以上大きく、ニューSクラスに近い。

これは2005年から北米や欧州で発売を開始したビッグクルーザーであるRクラスをベースにしている。つまりこのGLクラスは北米アラバマ州タスカルーサで生産され、主に広大な北米市場で消費されるMクラスのビッグブラザーなのである。

それゆえか、やや大雑把なデザインのスタイルだが、キャビンの広さが売りで、メルセデスのSUVとしては初めて3列シートを持つ。しかしこの最後列の2脚のフルサイズセパレートは2列目との距離が81.5cmもあり、またヘッドルームも92cmとたっぷりしているので長距離ツアーでも不足はなさそうである。

もちろん7名ものパッセンジャーがいない時には、この2脚のシートは電動で個々に床に畳み込まれ、フラットなフロアを持つ1240Lのトランクルームに変身する。これならば5人分の長距離旅行にも十分な広さである。

さらに2列目シートまで倒すと、キャビン後方は容積2300L、長さ2.1mという巨大なカーゴスペースとなる。これならば大型電気冷蔵庫と洗濯機、さらにオマケに食器洗い機を一度に運ぶこともできるだろう

これ以上ないほどの充実した装備、エンジンは4種用意
安全に関してはSクラス並みで、アダプティブエアバッグがフロント左右に、サイドバッグはフロントと2列目、ウインドウバッグはすべての席をカバーするようにレイアウトされている。また、アクティブヘッドレストのNECKPRO、さらに事故を未然に防ぐPRESAFEもオプションで選択できる。

さて、GLクラスはG(ゲレンデ=グランド=野原オフロード)と名乗る以上、当然4WDシステムを装備している。メルセデスでは4マティックと呼ばれるフルタイム4WDシステムは通常のディストリビューションギアによるもので、詳しい記述はないがMクラスと同一だろう。

またこの種のSUVでは牽引を行う機会が多いので、トレーラースタビリティアシストも装備されている。このシステムはESPを利用して不安定になりそうな牽引車両を落ち着かせる役割を果たす。

さらにオフロードドライブ向けにはDSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)、ヒルスタートアシスト、オフロードABSなどが標準で装備されている。

本格的なオフローダーのためにはオフロードプロと呼ばれるスペシャルパッケージも用意されている。これにはローレンジのレシオを持つ2スピードトランスファーと100%のデフロック、さらには307mmまで車高を上げることができるようにプログラムされたエアマティックが含まれる。これでGLは水深60cmの川も渡ることができる。

さて、このGLクラスに用意されるエンジンはRクラスと同様に、すべて最新のスペックを持ったもので、224psと510Nmを発生するV6直噴ターボディーゼルが、まずエントリーモデルのGL320CDIに、そして306ps、700NmのV8直噴ターボディーゼルがGL420CDIに搭載される。

もちろんそれらは現在EU内で実施されている最新の排出ガス基準であるEU4をクリアするとともにメンテナンスフリーのDPF(煤除去フィルター)を標準で装備している。

また、ガソリン仕様には当面、2基のV8エンジンが用意されており、GL450には340psを発生する4.6L、そしてGL500には388psの5.5Lがそれぞれ搭載される。

すべてのエンジンには7速オートマチックが装備され、その操作はMクラスで導入されたようにステアリングコラムから生えたシフトレバーを介して行う。

このGLクラスは冒頭に述べたようにMクラス、そしてRクラスと同じく北米工場で生産されるが、まず2006年の春からアメリカのユーザーに、そして秋からヨーロッパにおけるデリバリーが始まる。残念ながら日本のスケジュールに関してはまだ公には発表されていない。(文:木村好宏/Motor Magazine 2006年2月号より)



[ アルバム : 初代メルセデス‏・ベンツGLクラス(X164型) はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
くるまのニュース
どんな違いがあるのか!? 通常モデルとは違う仕様が用意されている中型バイク3選
どんな違いがあるのか!? 通常モデルとは違う仕様が用意されている中型バイク3選
バイクのニュース
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
レスポンス
写真で見るニューモデル 光岡「M55ゼロエディション」
写真で見るニューモデル 光岡「M55ゼロエディション」
日刊自動車新聞
旧ビッグモーター、車両の修理不正もビッグに8万件、補償総額数十億円も[新聞ウォッチ]
旧ビッグモーター、車両の修理不正もビッグに8万件、補償総額数十億円も[新聞ウォッチ]
レスポンス
フェルスタッペンとのタイトル争いは“敗北濃厚”も……今季の戦いで自信深めたノリス「優勝争いに必要なものを持っていると言えるようになった」
フェルスタッペンとのタイトル争いは“敗北濃厚”も……今季の戦いで自信深めたノリス「優勝争いに必要なものを持っていると言えるようになった」
motorsport.com 日本版
フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
レスポンス
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
motorsport.com 日本版
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
くるくら
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
くるまのニュース
これはクセスゴ!!  オーナー自作多数のホンダ「CT125・ハンターカブ」カスタム発見!!
これはクセスゴ!! オーナー自作多数のホンダ「CT125・ハンターカブ」カスタム発見!!
バイクのニュース
[15秒でわかる]アキュラ『ADX』新型…内外装はスポーティかつ高級な印象に
[15秒でわかる]アキュラ『ADX』新型…内外装はスポーティかつ高級な印象に
レスポンス
アルピーヌは東京オートサロン2025で3台のA110を披露
アルピーヌは東京オートサロン2025で3台のA110を披露
カー・アンド・ドライバー
WRCラリージャパン2024が開幕、4日間の熱い戦い トヨタ逆転優勝なるか
WRCラリージャパン2024が開幕、4日間の熱い戦い トヨタ逆転優勝なるか
日刊自動車新聞
【スクープ!】AMG製電動スーパーSUVデビュー間近!メルセデスAMGが新型電動SUVを開発中!
【スクープ!】AMG製電動スーパーSUVデビュー間近!メルセデスAMGが新型電動SUVを開発中!
AutoBild Japan
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
VAGUE
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
Webモーターマガジン
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
WEB CARTOP

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

870.01560.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

288.83060.0万円

中古車を検索
Gクラス カブリオの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

870.01560.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

288.83060.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村