MOKKA オペル・モッカ GSライン
OPELが2021年春にリリースした新型『MOKKA』は、現在ヨーロッパで最も人気のコンパクトSUV市場への挑戦状だ。個性的でスタイリッシュなデザインが注目を集める『MOKKA』だが、その実力をOPELのお膝元であるドイツで試した。
ランボルギーニの創設者Ferruccio Lamborghiniの生誕105周年に思いを巡らせる
「バイザー」フェイスの最新クロスオーバーモデル
オペルの新しいアイデンティティーである「バイザー」を前面に押し出し、エクステリア、インテリアのすべてに最新のデザインフィロソフィーを盛り込んだ最初のモデルが『MOKKA』である。
『MOKKA』としては2代目となる現行モデルは、ステランティスの小型車用プラットフォームであるCMP(コモン・モジュラー・プラットフォーム)を採用。つまりプジョー『2008』やシトロエン『C4』などとメカニズム的に共通点が多いコンパクト・クロスオーバービークルで、BEVが用意されている点も、『2008』や『C4』などと同様である。
今回はドイツ・フランクフルト近郊で、1.2L直3直噴ガソリンターボを搭載した上級グレードのGSラインに試乗した。GSラインは、ブラック塗装のルーフやレッドのライン、ピアノブラックのバイザーフレームなどが標準で、最も『MOKKA』らしいスタイルが感じられる仕様だ。
インテリアもブラックを基調に、インパネ周りやシートにレッドのアクセントがあしらわれ、モダンでスポーティーな空間に仕立てられている。メーターパネルはデジタル表示で、タッチ式ディスプレイのインフォテインメントシステムも備わる。ピアノブラックやカーボン調のパネルを使用したインパネ周りの質感もなかなか良い。
元気の良い走りと取り回しの良さが魅力
走りの実力も高い。130PSと230Nmを発揮する1.2Lターボは、動力性能的には十二分。8速ATとのマッチングも良好で、街中からアウトバーンまで、とても軽快な走りを披露する。
全長4151mmと、『2008』や『C4』よりコンパクトで、ホイールベースも2557mmと短めということもあり、ハンドリングはなかなかキレが良い。車両感覚もつかみやすく、駐車場などでも取り回しやすいのも魅力だ。
乗り心地はカチッとした印象だが、路面からの突き上げはしっかり角が取れていて、意外なほどにフラット感が高い。静粛性も十分に高く、快適性は全く不満のないレベルを実現している。
後席もニースペース、ヘッドルームとも十分で、大人が問題なく座れる空間を確保している。ラゲージは通常時で350L、最大1105Lと、『2008』などより若干小さいが、開口部の形状が良く、段差も小さいので、日常的な使い勝手は良さそうだ。
スタイリッシュなデザインをまとった、快適で実用性に優れた『MOKKA』は、ドイツ市場でも大ヒット。2021年にはBEVの『MOKKA-e』と合わせて2万6519台を販売し、SUVカテゴリーで年間3位となった。日本でも大きな注目を集めることになると容易に想像できる。
『MOKKA』は全長4151mm、ホイールベース2557mmと、CMP採用モデルでは短めの部類に入る。
ドライバー正面には12インチのデジタルインフォディスプレイを装備。中央にはインフォテインメント用の10インチタッチスクリーンが備わる。
GSラインのフロントシートは、レッドのアクセントとステッチが入るスポーティーなデザインだが、一応コンフォートシート。マニュアルの6Way調整式で、表皮はファブリック/レザーだ。
後席は大柄な男性でも問題なく座れる空間を確保。ヘッドレストはしっかり3つ備わる。フロントシートと同様にレッドのステッチがあしらわれている。
1.2L直3直噴ターボは130PSと230Nmを発揮。回転はとてもスムーズで、3気筒であることを意識することはほとんどない。
トリカラーの18インチアルミホイール+215/55R18タイヤはオプション。GSラインは17インチが標準となる。
ラゲッジは前後長が667mmと短いため、通常時で350L、60:40分割の可倒式リアシートを倒すと、最大で1105Lに拡大する。開口部の形状は良く、使い勝手は良好だ。
SPECIFICATIONS
■ オペル・モッカGSライン(FF・8速AT)
【寸法mm・重量kg】全長×全幅×全高:4151×1791×1534 ホイールベース:2557 トレッド:前1548/後1548 最低地上高:180 車両重量:1295
【エンジン・性能】種類:直3直噴DOHCターボ 総排気量:1199cc ボア×ストローク:75.0×90.5mm 最高出力:96kW(130PS)/5500rpm 最大トルク:230Nm(23.4kgm)/1750rpm 使用燃料・タンク容量:プレミアム・44L WLTPモード燃費:16.9km/L 最小回転直径:11.08m 乗車定員:5人
【諸装置】サスペンション:前マクファーソンストラット/後トーションビーム ブレーキ:前Vディスク/後ディスク タイヤ:215/55R18(標準サイズは215/60R17)
【MOKKAとわたし】オンもオフも、いつも一緒の私の分身
ジェシーさん・28歳
その個性的でスタイリッシュなデザインが魅力のコンパクトSUV『MOKKA』。現在ドイツで大ヒット中のこのモデルには、どんな人が乗っているのか。実際にオーナーとなった女性に話を聞いてみると、『MOKKA』というモデルの魅力がどこにあるのか見えてきた。
ジェシーさんの『MOKKA』は、ブラックのボディーにレッドのラインが際立つ個性的なGSライン。自分の好みに合わせてコンフィギュレーションしたそうだ。
バッグやアクセサリーもブラックにこだわるジェシーさん。この日もルイ・ヴィトンのブラック/グレーのチェック柄バッグを下げて待ち合わせ場所に登場した。
ドイツで人気のバッグブランド「Liebeskind Berlin」の腕時計も、シルバーのミラネーゼメッシュストラップにブラックフェイスで、ジェシーさんらしい。
オペルのヘッドクオーターがあるドイツ・リュッセルスハイムからほど近いフランクフルト在住のジェシーさんは、新型オペル『MOKKA』のオーナー。ドイツで大人気の新世代コンパクトSUVとの日々について語ってくれた。
福祉関係の仕事をしているジェシーさんは、職場に毎日クルマで通っている。以前は同じくオペルのサブコンパクトカーである『ADAM』に乗っていたという。
「中古で購入したクルマで気に入っていたんだけど、『MOKKA』に一目惚れしてしまったの!」
決め手はデザインだったようだ。
「もちろんデザインは大事。女性はクルマをデザインで選ぶのよ! 特にフロントマスクがお気に入り。でもそれだけじゃないの。SUVで、あまり大きくないところが良かった。私はフランクフルトの街中に住んでいるから、あまり大きいと運転しにくいし、駐車場にも困るでしょ? 『MOKKA』くらいのサイズがちょうどいいの」
だが彼女が『MOKKA』を購入するに至った大きな理由はもうひとつあるという。
「チワワを2匹飼っているんだけど、時間があれば彼らを連れて出かけるの。森の中にもよく行くわ。だからSUVが欲しいと思っていたの」とのこと。『MOKKA』は愛犬と過ごす時間も、一層楽しくしてくれているという。
周りにも評判が良いそうだ。
「友人や家族、祖父や祖母にも〝良いクルマだね!〟って好評なの。一緒にドライブにも行くわ。快適だし、5ドアなのでとても便利よ。そうそう、私は『MOKKA』で旅行にも行くの。今までに北海のほうやオーストリア、それにイタリアにも行ったわ。2匹のチワワをケージに入れてラゲージに積めば、一緒に旅にも行けるのよ」
ところで彼女の『MOKKA』は、一風変わった雰囲気だ。
「やっぱりそう思うでしょ? 私のクルマはガソリン車のGSラインなんだけど、ブラックとレッドのカラーリングになるようにコンフィギュレーション(仕様や装備の選択)したの。インテリアもエクステリアと同じように、ブラックにレッドのアクセントが入っていてすてきなの!」
そういえばジェシーさんのファッションもブラックでコーディネートされている。
「ファッションもブラックが好き。服だけじゃなくて、バッグやアクセサリーもブラックのものがほとんど。だからクルマもブラックでまとめてみたの。以前乗っていた『ADAM』もグレーとブラックのツートーンだったわ」
そんなブラックに人一倍こだわりを持つジェシーさんは、愛車の『MOKKA』がどんどん好きになっているという。
「私にとって初めての新車で、自分の好みにコンフィギュレーションできたから、ひとりで乗っていてもスゴく気分がアガるの! 最高のパートナーよ! 十分にパワフルで、大きなゴーカートをドライブしているような気分よ! 100%満足してる。完璧!」
今や『MOKKA』は、ジェシーさんのライフスタイルに完全にフィットしているようだ。
自分好みのスタイルの『MOKKA』は
乗ると気分がアガる最高のパートナー!
ジェシーさんの『MOKKA』は、インテリアもブラック/レッドでコーディネート。エクステリアとの統一感に加えて、彼女のファッションにとても似合っている。
ジェシーさんにとって『MOKKA』は、初めて新車で購入したクルマ。ファッション的にも実用面でも、彼女のライフスタイルにピッタリで、毎日が楽しいそうだ。
取材・文/竹花寿実 撮影/山本佳吾、吉田タイスケ
160年の歴史を持つオペルのすべてがわかるブランドMOOK「&OPEL 未来を創るクルマ。」発売中
1862年の誕生以来、不断の進化によっていつの時代も時代も最先端のポップカルチャーであり続けたOPEL。そのブランドDNAとその魅力を、チーフデザイナーへのインタビューや歴史的名車の検証などをもとに解き明かすムック本「&OPEL」が発売されました。
ドイツの自動車メーカーOPELは、160年の歴史を持つ老舗ブランドです。日本との縁も深く、戦前から輸入され、2006年までは日本国内でも販売されていたので、ご存じ方はもちろん、実際に乗った/所有したことがある方も多いのではないでしょうか。
そして今、OPELが再び、日本に上陸するといわれています。今度、日本にやって来るOPELは、私たちがしばらく見ないうちに、すばらしくモダンで、ポップな佇まいに変身していました。ドイツ車としての信頼感と堅実さはそのままに、ガジェット感あふれるデザインやカラーリングからは、「どんな人生を愉しみたい?」と、クルマが語りかけてくるようです。そんな、ニュー・ジャーマン・カーで実現するライフスタイルのテーマは「リラックス」。
本書では、暮らしをアップデートするモダンジャーマンなクルマづくりの魅力を、160年の歴史とともに余すところなく、紹介します。
160年の歴史を持つオペルのすべてがわかるブランド大図鑑
『&OPEL(アンドオペル) 未来を創るクルマ。』
定価1650円(税込)A4変形判/132ページ
小学館刊
https://www.shogakukan.co.jp/books/09104254
■本書のコンテンツ紹介
PART 1 OPELが提案するRELAX LIFE
●人気モデル「CORSA」「MOKKA」「GRANDLAND」徹底解剖!
PART 2 Pop&Future! OPELの秘密
チーフデザイナー・Mark Adams インタビューファッションデザイナー・Marcel Ostertag インタビュー「ASTRA」「MANTA」「COMBO LIFE」最新モデルの魅力OPELと相性抜群のライフスタイル名品セレクションPART3 Just like an OPEL
注目のクリエイターが語るNEW OPELの魅力アンバサダーを務めるリバプールFC監督・ユルゲン・クロップ氏とOPELPART 4 ドイツから特報!元気なOPEL
「MOKKA」「CORSA-e」「GRANDLAND」現地試乗レポート詳報オペルCEO Uwe Hochgeschurtz氏インタビューPART 5 Republish of Historic car impression
革新的な挑戦を続けてきた自動車ブランドOPELの歴史
老舗自動車専門誌の編集者が語るOPELの魅力OPEL in Motorsports「CORSA」「ASTRA/KADETT」「VECTRA」「OMEGA」「SPEEDSTER」「GT」「MANTA」「CALIBRA」「ZAFIRA」PART6 「&OPEL」 Square
FUN collectionOPEL FUN in JapanOPEL Engineering HistoryLogo transition of OPELOPELディーラーの斬新なCI【オンライン書店で購入する】
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みんなのコメント
中日ドラゴンズの助っ人外国人でモッカいたなあ。
それはそれとして、全幅1791mmは果たしてミニマルと言えるだろうか?かつてコルサよりも小さいカールという車があって(大宇マティスのOEM)、欧州車マニアにGM臭しかしねえとか言われてたけど(そもそもオペルからGMを取ったら何が残ると言うのか)、そのカールでも1700mmあるんだよね。初代のドミンゴを見倣え!と言いたい。