■高級内装採用の「ミニ インスパイアード バイ グッドウッド」
コンパクトカーは手頃なボディサイズであることから、街乗りや日常使いにはピッタリなボディタイプと言えます。輸入車を含めても価格はほとんどのモデルが比較的リーズナブルに設定されていることも特徴です。
一方で、なかにはプレミアム性を追求したクルマもあり、コンパクトカーながら内外装に強いこだわりを持つ「超高級モデル」もいくつか用意されています。
【画像】豪華すぎてヤバイ! ほぼ「ロールスロイス」な「ミニ」の画像を見る(27枚)
イギリス発祥のブランドで、現在BMWが展開している小型車「ミニ」シリーズは、愛らしいデザインやファッショナブルなコーディネートを特徴としています。
日本自動車輸入組合(JAIA)によると、2022年度の輸入車新規登録台数のうちミニブランド全体ではドイツの人気ブランドであるメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲンに次ぐ4位を記録しています。
現在は3ドアのハッチバック・コンバーチブルのベーシックな「ミニ」だけでなく、5ドアモデルやクロスオーバースタイルの「ミニ クロスオーバー」、テールゲートが観音開きのステーションワゴンタイプ「ミニ クラブマン」など、多彩なラインナップを用意しています。
実はそのミニのなかでも、2012年5月に登場した「MINI INSPIRED BY GOODWOOD(ミニ・インスパイアード・バイ・グッドウッド・以下グッドウッド)」はコンパクトカーでは珍しい、極めて豪華な内装が特徴です。
ベースは2006年に登場した2代目ミニ(3ドア)のうち、スポーティモデルの「ミニ クーパー S」(R56型)で、パワートレインには最高出力184馬力・最大トルク240Nmを発揮する1.6リッター直列4気筒エンジンを採用。6速ATを組み合わせ、FF(前輪駆動)となっています。
このグッドウッドのもっとも大きな特徴は、同じBMW傘下で最高級乗用車として名高いイギリスの「ロールスロイス」がコラボレーションし、内外装を仕上げている点です。
ロールスロイスのデザイナーであるアラン・シェパード氏がイギリス自動車業界の聖地とも言われるグッドウッドで創り上げたモデルであり、全世界限定1000台で用意されました。
エクステリアはロールスロイス専用色「ダイアモンド・ブラック・メタリック」をまとい、さらにミニ クーパー Sの特徴的なボンネットのエアダクトを廃し、エレガントなイメージをもたせたほか、ミニシリーズに共通するフロントフェンダーの加飾パネル「サイドスカットル」には専用デザインのものが装備されています。
インテリアはロールスロイス専用の「コーンシルク・ベージュ」を採用し、明るくシックなカラーが基調色となっています。加えて、バー・ウォールナットの専用本木目ウッドパネルには手作業で加飾をはめ込むインレイが施されました。
さらに、センターメーター、エアコン吹出口周辺を含むインパネやセンターコンソール、ルーフ内張り、ドアサイドなどの各トリムにもロールスロイス専用レザーが用いられ、カーペットは「ディープ・ウール・フリース」、ラゲッジスペースやサンバイザーにも最高級カシミア生地を使用しています。
またメーターの書体もロールスロイスと同一のものを用い、内外装すべてにロールスロイスの要素を取り込んでいます。
このように細部に渡り贅沢な仕上げを施したグッドウッドは日本国内でも正規に販売され、価格は570万円に設定。316万円に設定されていたミニ クーパー Sよりも約1.8倍も高額であり、まさに「超高級コンパクトカー」と言えます。
※ ※ ※
2023年6月末に複数の大手中古車サイトでグッドウッドの中古車を検索したところ、わずか2台のみがヒットしました。
登場から10年以上経過し、現存する個体は減少している可能性もあるため、もしグッドウッドを探しているなら早めに動いたほうが良さそうです。
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みんなのコメント
コンパクトカーに入るの?
小型の高級車は難しい。