■ガソリン喰い過ぎを、スポーツカーに昇華させる
今から40年前。テレビやラジオでピンクレディーの「サウスポー」がヘビーオンエアされていた1978年3月に、マツダ(当時は東洋工業)は、初代「RX-7」となるサバンナRX-7(SA22C型)を発売しました。
マツダ3代目「RX-7」 広島の「いちがい」が育んだアウトサイダー(写真27枚)
初代「スカイライン GT-R」のレース常勝記録を止めた「RX-7」の前身サバンナは、『速いけどガソリンをバカ喰いする』といわれ、オイルショックによる経済混乱の中で、敬遠されるクルマのひとつでした。
そこで、マツダはロータリーエンジンの小型・軽量・高出力の特長を活かすために、本格的スポーツカー「RX-7」を登場させることを選んだのです。
当時は、アメリカのマスキー法(大気汚染防止法)の影響を受け、ライバルであるトヨタ「セリカGT」や三菱「ギャランGTO」は、厳しくなる排ガス対策によるパワーダウンを排気量を大きくして補っていました。
しかし、ロータリーエンジンという独特の内燃機関を持つマツダは、エンジンの出力向上よりも自社の技術を高く評価してもらえるように海外のスポーツカー市場を狙った戦略を考えていました。
海外での販売開始は、1979年からですが、日本仕様もサイドブレーキレバーが左シート側に位置するなど、最初から左ハンドルを意識した設計となっています。
■リトラクタブルライトのスポーツカー現る
サバンナRX-7のフォルムも、ロータリーエンジンのコンパクトさを活かした低いボンネットの先端に、開閉式(リトラクタブル)のヘッドライトを配置するという独特のものです。
後部を、曲面ガラスとしたデザインで『誰が見てもスポーツカー』という唯一無二の存在でした。このときのキャッチコピーは『羨望(せんぼう)のRX-7』です。
前後タイヤの重量配分も50:50に近く、海外でライバルとされたポルシェ「924」がフロントエンジンでトランスミッションをリアに配置することで前後の重量バランスを取っていたのとは違い、重量物を中心に集められるロータリーエンジンだから実現できたレイアウトであり、マツダも『Designed by Rotary』と謳っていました。
約1トンの車重に対して、130PSを発生する573cc×2の12A型ロータリーエンジンは、少しの改造でサーキットではさらに速く走れるようにできることから、国内最速車として大きな人気を得ました。
■米国でレース常勝、「ロケット」と呼ばれる
1979年に海外でも発売されたサバンナRX-7(海外ではMAZDA RX-7)は、1979年2月のデイトナ24時間レース・GTUクラスでの1-2フィニッシュに始まり、ライバルの日産フェアレディ240Zやポルシェ911と競い米国のモータースポーツで大活躍し、前人未踏のIMSA通算100勝という成績を残しました。その速さから「ロータリーロケット」と称され、マツダ自身も国内のカタログ表紙に「ロケット!」と表記したこともあるくらいです。
1979年から、ル・マン24時間スポーツカーレースにもサバンナRX-7は「RX-7・252i」、「RX-7・253」などで参戦しましたが、予選不通過や決勝リタイアが続き、結果としてはRX-7・254で出場した1982年に総合14位での初完走に留まっていますが、1985年にはWRCアクロポリス・ラリーで総合3位に入賞、IMSA・GTUクラスでポルシェが保持していた単一車種最多優勝記録を更新するなど、モデル末期までレースの世界で高い評価を得ました。
しかし市販車においては、速さにとりつかれたマニアックなドライバーたちがサバンナRX-7を操り、その性能を確かめようとすると多くのリスクが眼の前に現れました。そのひとつが、もともとセダン向けのシャシーを転用したRX-7は、コーナリングの限界を超えた瞬間の挙動はプロドライバーでも手を焼くほどで、簡単にスピンしてしまうことから「テールハッピー」と呼ばれました。
サバンナRX-7はそんな評価がされたためか不明ですが、短期間のうちにサスペンションのあちこちに手が加えられました。モデルチェンジやマイナーチェンジを待たずして見た目では判らない改良を続けていたのは、当時からマツダがスポーツカーに対する拘りを持っていたとも推測できます。
■0-400m 15.8秒、俊足の座を奪取したサバンナRX-7ターボ
オイルショックの影響を感じることが少なくなった1980年代になると、国産車のハイパワー競争が再開されました。その例では日産・スカイラインに対して、「名ばかりのGTは道をあける」と挑発していたトヨタ セリカのCMが有名です。応酬は続き、1980年4月にスカイライン2000GTターボが発売されると「今、スカイラインを追うものは誰か」と返し、その後トヨタは1981年2月に2.8リッターで170PSを出すエンジンを搭載したとソアラを登場させると「未体験ゾーンへ。」とし、ハイパワー競争が激化していきました。
マツダは1982年10月にコスモ/ルーチェ(HB型)のロータリーエンジン車にターボモデルを追加した後、1983年3月のサバンナRX-7のマイナーチェンジ時には最高出力を165PSまで向上させた12Aターボエンジンを搭載した、サバンナRX-7ターボが登場しました。
コスモ/ルーチェのターボエンジンより、さらにレスポンスを向上させたパワーユニットを1トンを少し超えるクルマに載せたことで、0-400mを15.8秒で走り切る、当時としては驚異的な性能でロケットと呼ばれるにふさわしいものでした。
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