現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 話題のニューモデル開発者に“深く細かく”直撃インタビュー 機能的なものでもちょっとデザインしてあったほうがいい「スバルインプレッサ&クロストレック」外観デザイン編 

ここから本文です

話題のニューモデル開発者に“深く細かく”直撃インタビュー 機能的なものでもちょっとデザインしてあったほうがいい「スバルインプレッサ&クロストレック」外観デザイン編 

掲載
話題のニューモデル開発者に“深く細かく”直撃インタビュー 機能的なものでもちょっとデザインしてあったほうがいい「スバルインプレッサ&クロストレック」外観デザイン編 

その細やかな観察眼では業界一、二を争うモータージャーナリストの島崎七生人さんが、話題のニューモデルの気になるポイントについて、深く、細かくインタビューする連載企画。第49回は「スバルインプレッサ」と「スバルクロストレック」の外観デザインを中心に取り上げます。SUBARU 商品企画本部 デザイン部 主査の井上 恭嗣(いのうえ・きょうじ)さんにお話を伺いました。

XVはSUVらしくない商品だった

5年契約できるカーリースは?購入とどっちがお得か、費用やメリットを調査

島崎:最近、自分の記憶力に自信がないものですから、お話をちゃんと残せるようにテーブルの上にソニーのICレコーダーICD-SX2000を置かせていただきます。

井上さん:あはは、構いません、当然です。あの、私はクロストレックとインプレッサを両方見ており、外観、内装、色のまとめ役をやっていますので、なん なりと。

島崎:あ、インタビューの導入までお気遣いいただき恐縮です。では早速、確認ですが、インプレッサとクロストレックのアウターパネル、ボディの部分は同じということですか?

井上さん:同じです。金属の部分とガラスの部分は共通です。逆にいうと、前後バンパーとグリルの部分で意匠的には差別化しています。

島崎:従来のXVとインプレッサと同じ手法ということですね。

井上さん:そうです。

島崎:これは持論なのですが(笑)、初代も先代もインプレッサに対してXVは妙にかっこよく見えた。それは車高の違いや、タイヤサイズの違いによるスタンス、バランスの差なのかなぁと考えていたのですが、そういうものなのでしょうか?

井上さん:うーん、基本的な自動車のデザインとして、タイヤは大きく、太いほうがかっこよく見えますよね。

島崎:いわゆるデザイナーの方がお描きになるスケッチのように。

井上さん:はい、タイヤを強調して。加えて伝統的なかっこよさでいえば、ボディは(天地に)薄いほうがかっこいいので、XVはそういう商品でした。ただ違う言い方をすると、SUVらしくない商品でもあった。

島崎:えっ、今までのXVはSUVらしくなかった、と?

今までのXVはSUVぽくなかったと井上さんは言う

井上さん:SUVというのは、背が高くて分厚くて四角いクルマが基本形にあります。それに対して今までのXVは厳密にいうと乗用車の嵩上げでした。

島崎:最初のアウディのオールロードクワトロとかボルボのXC70とか、いずれも4WDでしたがワゴンを嵩上げしてSUVと見做されていましたよね?

背が高くて分厚いクルマがSUV

井上さん:解釈、スタイリングは増えているので、車高が上がったクルマを総じてSUVと言ってますが、スバルの主戦場であるアメリカでいうと、スタイリング的には“背が高くて四角いクルマ”がSUVという認識にあるんですよね。

島崎:とすると従来のXVはどういうふうに見做されていたのですか?

井上さん:SUVとしてギリギリ認識されていた。四角くはなかったので。あくまで乗用車の形をしているけれど車高と最低地上高が高いので、ちょっと変わっているけれどSUVだよね、そんな認識のされかたでした。

島崎:そうでしたか。

井上さん:ただ今回のクロストレックでは、状況としてアメリカだけでなく日本もライバルが増えてきた。XVのかっこよさは支持されてきましたが、ライバルが増えてきて、今はもっと背が高くて分厚いクルマがSUVだと認識されていると判断しました。なのでクロストレックでは、従来のXVらしさだけではなく、基本的には乗用車派生のシェイプとしながら、もっと分厚くしようと……。

島崎:それは例えばどういう手法で、ですか?

井上さん:基本的なサイズは同じ中で物理的にはボンネットが高くなっています。さらに視覚的にはグリルを大きくし、フロントバンパー左右のクラッディングで“縦線”を入れて高さを感じるものを置いて厚さを出しています。

島崎:なるほど、縦に視線を誘導させているのですね。

井上さん:そうです。

流行りのSUVに乗りたいお客様を楽しませることができない

島崎:クロストレックはグリルもXVよりも相当大きくしたのですね。

井上さん:XVより幅も高さも大きくなっていますし、インプレッサとも差別化しています。

島崎:従来は?

井上さん:XVとインプレッサではほぼ同じサイズでした。今回は差をもっとつけている。そういうところで、そんなに背の高いクルマではないですが、もっとSUVに見られるようにしようとしました。従来のXVのままだと「これSUVじゃないじゃん」となり、流行りのSUVに乗りたいお客様を楽しませることができないので。

島崎:ほほう、そのお話は意外というか微妙というか……。

井上さん:そこは非常に議論があって、乗用車を上げたところがいいんだという意見ももちろんありました。でも私は最終的にもっとSUVに見えないと駄目と判断しました。

島崎:なるほど、最新のアウトバックも厚みを強調していて、そのお話に納得がいきますね。

井上さん:アウトバックもワゴンの嵩上げはなく、よりSUVに見られるデザインにしています。なのでクロストレックも開発当初は後ろがもっと低かったのですが修正したり、先ほどお話ししたフロントのクラッディングも、社内的に違和感を持つ人もいたのですが、これくらいの厚み、個性がないとSUVじゃないね、と。それと横から見たときに黒い部分が回り込んでいることで、全長が短く見えれば高くも見える。インプレッサは逆に全長を活かして伸びやかなデザインにしています。

ガチャガチャしたところ、少し線が多いところはワザとやっている

島崎:フェンダーアーチの部分の形は、どういう意図があるのですか?

井上さん:はい、機能的にはアーチに沿って一定幅でいいのですが、機能だけではなく、ちょっとかっこよくしたい。ホイールアーチの切り欠きではなくボディの形に合わせていたり、前後方向に引っ張ることでスピード感を出したり、さらに目を惹く部分が上にくることで高さを見せる効果も狙っています。野球のヘルメットも昔は真ん丸でしたが、今はちょっとかっこいいじゃないですか。そういう気持ちをかき立てるデザイン性があってもいいんじゃないかと。今の世の中の感覚的には、機能的なものでもちょっとデザインしてあったほうがいいよね……ですし。

島崎:僕はナイキやニューバランスでジョギングシューズを選ぶときに、なるべくシンプルなものを選んでしまうのですが、もはや時代から外れた感覚ということですかね。

井上さん:いや、それは私も理解しますし好きです。クチャクチャしたものがいいというつもりはありませんから。ただお客様を見ているとアウトドアにいろいろな道具を持っていく。その道具を見ているとだいたい複雑なデザインが多い。そういうテイストに合わせた形ということになります。

島崎:商品性ということですね。

井上さん:そうです、そうです。で、実はインプレッサのデザインも同じで、ちょっとガチャガチャしたところがあり、カッチリと少し線が多いところがある。そこはワザとやっています。

島崎:そうなんですね。

井上さん:調査したところ、インプレッサのお客様もアウトドアをやって遊んでいることがわかりました。なので、乗用車らしくはないといけないけれど、一般的なスポーツハッチとかエレガントなハッチバックではなく、アウトドアにも行けるシッカリした感じを出して、普段使いでもそういうテイストが楽しめるデザインの表現になっています。

島崎:スバルのクルマらしいお話ですね。

(写真:SUBARU、島崎七生人)

※記事の内容は2023年4月時点の情報で制作しています。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【ポイントランキング】2024スーパーフォーミュラ第4戦富士終了時点
【ポイントランキング】2024スーパーフォーミュラ第4戦富士終了時点
AUTOSPORT web
ロバンペラが初開催WRCラトビアを完全制圧。“新星”セスクは突如失速で表彰台守り切れず/最終日
ロバンペラが初開催WRCラトビアを完全制圧。“新星”セスクは突如失速で表彰台守り切れず/最終日
AUTOSPORT web
【最終結果】2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア パワーステージ後
【最終結果】2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア パワーステージ後
AUTOSPORT web
先行限定販売で話題沸騰のレクサス[GX]! ランクル250超えで2024年秋に通常販売開始!
先行限定販売で話題沸騰のレクサス[GX]! ランクル250超えで2024年秋に通常販売開始!
ベストカーWeb
妻の連勝で「めちゃくちゃプレッシャー」 坪井翔が目覚め「TEAM MUGENとして火がついている」【第4戦決勝会見】
妻の連勝で「めちゃくちゃプレッシャー」 坪井翔が目覚め「TEAM MUGENとして火がついている」【第4戦決勝会見】
AUTOSPORT web
中古セダンを考え中の方に ハイテク装備満載のフラッグシップセダン ホンダ レジェンド海外試乗プレイバック
中古セダンを考え中の方に ハイテク装備満載のフラッグシップセダン ホンダ レジェンド海外試乗プレイバック
ベストカーWeb
60年以上むかしのボルボの剛性感に感動!「PV544」は可愛いルックスに反してラリーで大活躍した名車でした【旧車ソムリエ】
60年以上むかしのボルボの剛性感に感動!「PV544」は可愛いルックスに反してラリーで大活躍した名車でした【旧車ソムリエ】
Auto Messe Web
高温の中でレース観戦した結果、ライダーは超人と認識!! 鈴鹿8耐決勝スタートから眼が離せない
高温の中でレース観戦した結果、ライダーは超人と認識!! 鈴鹿8耐決勝スタートから眼が離せない
バイクのニュース
Team HRCが3連覇達成【暫定順位結果】2024鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝
Team HRCが3連覇達成【暫定順位結果】2024鈴鹿8時間耐久ロードレース 決勝
AUTOSPORT web
プジョーの「7シーター」SUV刷新 E-5008へ試乗 クルマへ求めるモノを満たす次世代!
プジョーの「7シーター」SUV刷新 E-5008へ試乗 クルマへ求めるモノを満たす次世代!
AUTOCAR JAPAN
ポルシェやミニを乗り継いだベテランがたどり着いたのは…「醜い」といわれるアルファ ロメオ「ジュリア 1600スーパー」は機関好調です
ポルシェやミニを乗り継いだベテランがたどり着いたのは…「醜い」といわれるアルファ ロメオ「ジュリア 1600スーパー」は機関好調です
Auto Messe Web
【鈴鹿8耐】3連覇に向けHRCがトップをキープし残り1時間へ、ヨシムラは痛恨のペナルティ/7時間途中経過
【鈴鹿8耐】3連覇に向けHRCがトップをキープし残り1時間へ、ヨシムラは痛恨のペナルティ/7時間途中経過
AUTOSPORT web
坪井翔が魅せた“魂の5周”。鮮やかな逆転で4年ぶり&移籍後初勝利、“夫婦優勝”の快挙も達成【第4戦富士決勝レポート】
坪井翔が魅せた“魂の5周”。鮮やかな逆転で4年ぶり&移籍後初勝利、“夫婦優勝”の快挙も達成【第4戦富士決勝レポート】
AUTOSPORT web
幸運掴んだアントネッリが今季2勝目。宮田莉朋は18番手から7レースぶりの入賞/FIA F2第9戦レース2
幸運掴んだアントネッリが今季2勝目。宮田莉朋は18番手から7レースぶりの入賞/FIA F2第9戦レース2
AUTOSPORT web
2024年F1第13戦ハンガリーGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
2024年F1第13戦ハンガリーGP予選トップ10ドライバーコメント(2)
AUTOSPORT web
2024年F1第13戦ハンガリーGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
2024年F1第13戦ハンガリーGP予選トップ10ドライバーコメント(1)
AUTOSPORT web
2024年版 「こりゃ欧州で売れるかも…」コスパ優秀な最新EV 10選 「乗りたい」と思える電気自動車
2024年版 「こりゃ欧州で売れるかも…」コスパ優秀な最新EV 10選 「乗りたい」と思える電気自動車
AUTOCAR JAPAN
ブガッティはアフターセールスでも規格外!「ヴェイロン」「シロン」の中古車を比類ない顧客体験とともに提供するプログラムとは
ブガッティはアフターセールスでも規格外!「ヴェイロン」「シロン」の中古車を比類ない顧客体験とともに提供するプログラムとは
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

220.0295.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

65.0331.7万円

中古車を検索
XVの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

220.0295.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

65.0331.7万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村