この記事をまとめると
■フェアレディZが未だに販売されない謎を考察
新型フェアレディZの型式は「Z34」のまま! フルモデルチェンジでも型式が変わらない「謎」に隠れた「日産の良心」
■半導体にまつまわる事情が販売遅延の原因と予想される
■早めに発表することでユーザーを囲うというセールス的作戦もあると考えられる
フェアレディZが未だに販売されないのはなぜ?
日産最後の純然たる内燃機関を搭載したスポーツモデルになるかもしれないということで、注目度が日に日に高まっている新型フェアレディZ。
すでにレーシングカーがスーパーGTに参戦し、第3選で初優勝を飾ったほか、オフィシャルセーフティカーとしてもイカヅチイエローのボディカラーを纏った新型Zが導入されたというニュースも記憶に新しいところ。
しかし、実車の販売は今年の7月~9月とまだ先となっている。2020年9月に新型モデルのプロトタイプが発表されているから、間もなく約2年が経過するというのに未だに発売されないというのはどういった理由があるのだろうか?
その理由としてもっとも大きなものが、このコロナ禍における半導体などの部品の不足が挙げられる。日本での注目度もさることながら、北米地域で絶大な人気を誇るフェアレディZだけに、発売までにある程度の台数を生産しておきたいというのが正直なところ。
しかし、部品不足の影響でその台数の確保が上手くいっていないというのが、発売に時間がかかっている最大の理由と言われているのだ。
「それならばそんなに先走って発表しなければいいのでは?」と思う人もいるかもしれないが、あらかじめ発売することをアナウンスしていないとユーザーが別の車両を購入してしまい、発表したタイミングで購入できなかった……というケースがある。それを防ぐために発売するかなり前からその存在を匂わせている可能性が高い。
とくにフェアレディZのように趣味性の高いクルマを購入するユーザーは、他社の同様のモデルにも同じくらい興味を持っている可能性が高いため、ライバル車の購入を踏みとどまらせるという意味もあるのである。
例を挙げると、今年1月に新型のノア&ヴォクシーが発売される直前で、ホンダがステップワゴンのティザーサイトを公開したのも、「春に新型ステップワゴンが出るので焦ってノア&ヴォクシー買わないでくださいね」という意図があったのだ。
とはいえ、あまりにティザー期間が長いと一度盛り上がった気持ちがしぼんでしまう可能性もあるので、新型フェアレディZにおいてはこれ以上発売日が延期にならないことを切に願いたいところである。
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