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トヨタ内でライバル争い激化!? 新型「ヤリスクロス」と爆売れ「ライズ」を徹底比較

掲載 更新 9
トヨタ内でライバル争い激化!? 新型「ヤリスクロス」と爆売れ「ライズ」を徹底比較

■同じコンパクトSUVでもキャラクターが違う

 昨今、怒涛の勢いでSUVのラインナップを増やしているのがトヨタです。

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「ライズ」「C-HR」「RAV4」「ハリアー」「ランドクルーザー/プラド」「ハイラックス」など、大小さまざまなSUVが存在していますが、2020年9月にはコンパクトSUVの「ヤリスクロス」が発売される予定です。

 新型ヤリスクロスは、ライズとC-HRの中間に位置するモデルです。今回は販売台数で上位に位置するライズとの違いを比較してみます。

 コンパクトカーの「ヤリス」をベースとした新型ヤリスクロスは、ヤリスブランドで築いてきた「走る楽しさへのこだわり」「クラスを超えた質感」を受け継ぎつつ、都市型コンパクトSUVを再定義することを目指して開発されました。

 ヤリスと同様にコンパクトカー向けの「TNGAプラットフォーム(GA-B)」と、一新したハイブリッドシステムの採用などにより、高次元の基本性能と環境性能を実現。

 取り回しの良いボディサイズと、居住性や荷室空間といったSUVらしいユーティリティ性能を両立しています。

 新型ヤリスクロスのボディサイズは、全長4180mm×全幅1765mm×全高1560mmです。

 外観はシンプルながらも、SUVならではの“ロバスト”(頑強さ)を表現。ヤリスとは異なって、力強く洗練されたデザインと大型のフェンダーモールを装着したことにより、オフロード感を演出しました。

 内装はヤリスと共通化しつつ、ワンクラス上の質感と居心地の良さが感じられる造形としています。

 一方のライズはダイハツ「ロッキー」の兄弟車で、2019年11月に発売されました。普通車の販売ランキングにおいて、2020年1月・2月に連続で1位を獲得するなど、発売直後にヒットモデルに躍り出た人気車です。

 ライズのボディサイズは、全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mmで、5ナンバーに収まるコンパクトなサイズとしながら、広い室内と荷室を実現しています。

 新型ヤリスクロスと比べると、ライズのほうが全長と全幅は短いのですが背が高く、ボディサイズ以上に大きく見えます。

 ライズの外観は、RAV4と似た力強いデザインで、上級モデルに装着される17インチの大径タイヤや張り出したフェンダーが、SUVとしての逞しさを演出しています。

 内装はシンプルでありながら、運転席からの視界の良さに配慮したインパネや運転席に向けて配置された操作パネルなど、運転に集中できる空間を実現。前後のシート間は900mmを確保し、後席でもゆとりある空間が広がっています。

 新型ヤリスクロスの荷室は、荷室容量は5名乗車時で390リッターを確保。また、6:4分割アジャスタブルデッキボードや、4:2:4分割可倒式リアシートの設定で多彩なデッキアレンジを実現。

 ライズの荷室は、荷室幅1000mm、荷室高865mm、荷室長755mmと十分なスペースを確保し、可動式デッキボードを活用することで利便性を高めました。

 デッキボード下段時には、コンパクトSUVトップレベルの荷室容量369リッターを実現。デッキボード上段時では、後席シートを前倒しすることでフラットかつ奥行きのある空間となり、長尺物の収納も可能です。

 さらに、デッキボードを取り外すと背丈の高い荷物も収納できるなど、さまざまなニーズに対応することができます。

■ヤリスクロスとライズの価格帯はどう違う?

 新型ヤリスクロスのパワートレインは、1.5リッター直列3気筒ガソリンと同エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車のふたつが用意されています。

 駆動方式はガソリン車が2WD(FF)と4WD、ハイブリッド車が2WD(FF)とE-Fourです。

 ガソリン車の4WDは、RAV4などにも採用されている「ダイナミックトルクコントロール4WD」を搭載。また、路面状況に応じた3つの走行モード(ノーマル/MUD&SAND/ROCK&DIRT)を選択することができます。

 ハイブリッド車のE-Fourには、TRAILモードを設定。これは、空転するタイヤにブレーキを掛けることで、反対側のタイヤに駆動トルクを掛ける制御をおこなうことで、接地するタイヤに最適な駆動トルクを配分し、悪路からのスムーズな脱出をサポートするものです。

 さらに、新型ヤリスクロスの4WD性能を高める機能として、降坂時に停車速を維持する「ダウンヒルアシストコントロール」や雪道などの滑りやすい路面でスムーズな発進をサポートする「SNOWモード」も備わっています。

 ライズのパワートレインは、1リッター直列3気筒ターボエンジンが搭載され、トヨタ初採用となる「D-CVT」を組み合わせることで、1.5リッタークラス相当の動力性能を備えるとともに、低燃費を両立しました。

 駆動方式は2WD(FF)と4WDがあり、4WDには、発進時やタイヤスリップしやすい路面の走行時に、車両の状態に合わせて最適なトルクを後輪に配分する「ダイナミックトルクコントロール4WD」を採用しています。

 新型ヤリスクロスの燃費は明らかになっていませんが、ベースのヤリスのハイブリッド車がWLTCモード燃費で39.0km/Lというクラストップレベルの低燃費性能を備えており、SUVになったことによる重量増などを考慮しても、かなりの燃費性能が期待できるものと思われます。

 対するライズのWLTCモード燃費は、2WD車が18.6km/L、4WD車が17.4km/Lを実現しました。

 安全装備については、新型ヤリスクロスは、ビジネス向けのエントリーグレード「Bパッケージ」以外の全車に「トヨタセーフティセンス」を標準装備。

 プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転車[昼]検知機能付き衝突回避タイプ)や、レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)を搭載。

 さらに、交差点右折時の直進車に対応する「プリクラッシュセーフティ(交差点シーン対応)」や自車線内の歩行者との衝突を回避する「緊急時操舵支援機能」、先行車や対向車に光が当たる部分だけを自動的に遮光する「アダプティブハイビームアシスト」などを採用しています。

 ヤリスにも採用されている駐車時の操作をクルマがアシストする「アドバンストパーク」や、トヨタ初採用となる高速走行時の強い横風を検知して車線からの逸脱を抑制する「S-VSC(横風対応抑制付)」が設定されました。

 一方のライズは、エントリ―グレード以外に「スマートアシスト」を標準装備しています。

 前方車両の追従走行を支援する「全車速追従機能付アダプティブクルーズコントロール」や駐車時に音声案内、モニターガイドとステアリング操作をサポートする「スマートパノラマパーキングアシスト(駐車支援システム)」を搭載。

 歩行者や車両を検知対象とした「衝突警報機能および衝突回避支援ブレーキ機能」、駐車場などでのアクセルとブレーキの踏み間違い時における衝突被害軽減に寄与する「ブレーキ制御付誤発進抑制機能(前方・後方)」が含まれます。

 新型ヤリスクロスの価格(消費税込、以下同じ)は、正式な発表はまだなものの販売店によると、ガソリン車が189万6000円から244万1000円。ハイブリッド車は、228万4000円から281万5000円となっています。

 なお、エントリーグレードの「X」のみBパッケージが設定され、2WDが179万8000円、4WDは202万9000円となります。

 ライズの価格は、167万9000円から228万2200円と、新型ヤリスクロスと同価格帯のグレードもあり、同じトヨタ同士で競合することもありそうです。

 トヨタの販売店スタッフは、現在のSUVラインナップについて次のように話します。

「ヤリスクロスが加わると、コンパクトなライズ、C-HRやひとつうえのRAV4やハリアーとグレードや価格、デザインによってそれぞれ競合していきます。

 これは、トヨタブランド内で選べる幅が広がることになるので、さまざまなニーズを持たれるお客さまにピッタリの1台をご提供できるのではないかと思っております」
 
 トヨタでは、大中小のさまざまなサイズのSUVをラインナップするとともに、ワイルド系から高級志向のモデルなど、各種ジャンルを揃えています。

 昨今需要が高まっているコンパクトなSUVは、ライズ、新型ヤリスクロス、C-HRとキャラクターが違うモデルを用意し、ユーザーのニーズに合ったモデルを提供できる体制を整えているようです。

※ ※ ※

 新型ヤリスクロスは、店舗により異なるものの東京では2020年8月1日から予約が開始されており、9月初旬に発売される予定です。

 トレンドとなっているSUVの新型モデルということで、新型ヤリスクロスの登場に期待がかかります。

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みんなのコメント

9件
  • どっちもトヨタグループ。
    他にライバルはいないのか。
    価格やコンセプトの違うものを比べても仕方ない。
  • スマアシとセーフティーセンス最新版
    ハンドサイドブレーキと電動パーキング
    この二つの違いだけでもヤリスクロス
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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