毎月200店以上の新車ディーラーを回り、「生」の新車情報を届けてくれる流通ジャーナリストの遠藤徹氏。
今回まずは、国内におけるハイブリッド車の販売構成比が急上昇中??という話題から。
負担ばっかり増えてないか?? 高速道路の料金が最近何かおかしい
次いで、2022年トヨタの新型車ラインナップは? キックス一部改良、ホンダインサイトがシビックに統合??? …などなど、国内自動車業界の最新情報を取って出し。
※本稿は2021年6月のものです
文/遠藤 徹 写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2021年7月26日号
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■好調ハイブリッド急伸、EVは苦戦続く
国内で販売される電動車のなかでハイブリッド車の販売構成比が急上昇中です。
ガソリン車とハイブリッド車を併設しているモデルは、数年前まで全体の30~50%をハイブリッド車が占めているのが一般的でした。
それが最近では60~80%に倍増しているモデルが目につきます。
シリーズ式ハイブリッド「e-POWER」専売へと舵を切った日産の新型ノート。否定的な向きも多いが、今後どうなるか
政府が脱炭素社会の実現に向けて、「2035年までに100%ガソリン車を廃止する」と掲げたことで、風向きが変わってきているようです。
ただ電気自動車やプラグインハイブリッド車は新型車が数多く登場しているにもかかわらず、販売は低迷状態にあります。
車両価格の高さや充電インフラの整備がまだまだ充分と言えないことに加え、充電そのものの面倒さが足かせになっているようです。
■トヨタ、2022年の新型車はノア/ヴォク、クラウンSUV、アルファードで決まり?
トヨタは2022年に投入する新型車を、ノア/ヴォクシー、クラウンSUV、アルファードの3モデルを世代交代やフルモデルチェンジによって登場させる方向でスケジュール調整をしているもようです。
ノア/ヴォクシーは1~3月、クラウンSUVは6月、アルファードは10月あたりが有力となっています。
次期型ノア/ヴォクシーはノアへの一本化が有力になっていますが、現行ヴォクシーの売れゆきが引き続き好調な販売推移を見せているため、廃止するのはエスクァイアだけで、2ブランド態勢で世代交代する案も浮上しています。
クラウンがSUVとなる場合、駆動方式が気になるが、カムリのコンポーネントを共用するFFベースとなることが有力
ヴォクシーを3ナンバーサイズのエアロバージョンのみに仕立て、ノアは両方のボディの設定あるいは5ナンバーのみでコンセプト分けをするなどの方法で調整しており、最終決定はまだのようです。
投入時期も当初1月としていましたが、3月までの期間で決める案も浮上しています。
パワーユニットは改良型1.8Lハイブリッド&2LガソリンNAを搭載。ハイブリッドは従来のFFのみから4WD車も設定し、ハイブリッド車の販売構成比をこれまでの40%から70%以上に引き上げる方針です。
アルファード/ヴェルファイアは「新型アルファード」に一本化し、ヴェルファイアを廃止します。パワーユニットは2.5LガソリンNA、2.5Lハイブリッド、3.5Lハイブリッドを搭載。ハイブリッドはFF、4WD車を設定し、シリーズ全体の70%以上の販売構成比を目指すようです。
クラウンはFFベースの最上級クロスオーバーSUVで、クラウンクロスの名称になる見込みです。セダンのカムリとプラットフォーム&基本コンポーネントを共用します。
ハリアーの上級に位置する最高峰のクロスオーバーSUVとして生まれ変わります。パワーユニットは新型アルファードと共用します。従来のセダンはカムリに統合し廃止する方向です。
■デビュー後1年の日産キックスが近く一部改良
日産は7月にもキックスを一部改良します。
4月実施の法改正で、夕方になるとヘッドライトが自動点灯し、固定式となるオートライトシステムを採用します。
これに伴い従来モデルは一時生産を中止している状況す。改良モデルの納車が可能になるのは、8月からとなる見込みです。
日産 キックス。キックスをはじめセレナ、新型ノートに搭載されている「e-POWER」の国内販売累計は本年3月末で50万台を突破した
■ホンダ、シビック&インサイトは統合・一本化?
ホンダは2022年中盤にもシビック&インサイトを統合して一本化すべく検討している模様です。
もともと両モデルはプラットフォーム&基本コンポーネントを共用した兄弟車的ポジショニングです。インサイトはセダンタイプで、1.5Lハイブリッドの専用モデルとして質感の高さが売りです。
対するシビックは同ポジションですが、パワーユニットは1.5Lターボを搭載して差別化しています。
ホンダは段階的に純ガソリン車をなくす方針を出していますが、これに対応させるようにホンダは2022年中盤にもシビック5ドアに1.5Lハイブリッド車を設定する方向で開発を進めているようです。
現行インサイトはLX、EXの2グレード構成で、8月上旬発表、9月上旬発売の新型シビック5ドアと同じラインナップであり、1.5Lハイブリッドを設定すればインサイトは必要なくなり、両モデルの一本化も濃厚です。
2018年12月にデビューしたインサイトは質感が高くデザインもいいが販売面で苦戦。新型シビックにハイブリッドを設定すれば不要となってしまう!?
■スズキ、ワゴンRベースの両側スライドドア車は年末に延期か?
スズキは5月に予定していたワゴンRベースの両側スライドドア車の発売を年末に先送りしたようです。
同モデルはスイング開閉ドアの現行ワゴンRをベースにリアの両側ドアのスイング開閉から電動スライド開閉に仕立てることで、より使い勝手を向上させた仕様としています。
ダイハツが先行してムーヴキャンバスを2016年9月7日に発売しヒットさせており、これに追随して発売します。
ムーヴキャンバスは丸みを持たせたエクステリアデザインに丸型2灯式ヘッドランプを採用したキュートなデザインなど女性向け中心のコンセプトを採用しています。
660cc、NAのみで走り重視のターボ車は設定していませんが、個性的なデザインと作りのために車両本体価格は145万~175万円と高めの値付けとしています。
ワゴンRベースの両側スライドドア車も同じように女性向けのコンセプトで仕立てる可能性が強いと思われます。
■日産、新車の納期遅れや新型車の発売先送りで苦戦続く
日産の今年の国内販売は新車の納期遅れや新型車の発売時期の先送りで苦戦が続きそうな見通しとなっています。
当初は今年の前半は新型コンパクトSUVキックスの増産、昨年12月23日に一新したノートのフル販売、3月にはノートのプレミアムモデルであるノートオーラの追加で増販攻勢をかける方針でした。
日産 ノートオーラ
ところが実際はサプライヤーからの半導体部品の供給遅れで、増産ができなくなっています。
ノートオーラもようやく6月15日に発表にこぎつけたものの、発売開始は9月と先送りになっています。
6月発売予定だった新型電気自動車アリアも発表はしましたが、発売や納期は12月以降にずれ込んでいます。
今後の展開としては9月にエクストレイルのフルモデルチェンジを控えていますが、同様の理由で発売は年末近くにずれ込む可能性もあります。
国内販売ではトヨタに次ぐ2位争いが熾烈になり、日産の動向が注目されていますが、このまま推移すると、スズキ、ホンダ、ダイハツの3社にさらに差をつけられ、5位が定位置になりかねません。
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みんなのコメント
稼働20日だと仮定して一日10件もディーラー巡りしてるとか普通あり得んて。
どうしてこういうやっても無いようなことを前面に押し出してどや顔するかねえ。
アルファードは
純ガソリンばっかり売れてる