近年、人気のSUVのなかでも存在感を強めているのが、街中でも扱いやすいコンパクトなSUVたちだ。輸入車でも続々と新型車が投入されているが、そのなかでもちょっと贅沢な存在なのが、アウディQ2だ。
アウディSUVの末っ子でもあるQ2は、日本でも2017年のデビュー以来、4年連続Qシリーズトップの販売を誇る人気車だ。
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今回、初のマイナーチェンジを実施し、デザインのリフレッシュや仕様の変更が行われた。そんな新型の特徴を解説しよう。
文/大音 安弘 写真/アウディ ジャパン
【画像ギャラリー】アップデートを受けたMCモデルのアウディQ2
都市型SUVのQ2が初のマイナーチェンジ
アウディ ジャパンは、2021年2月24日、コンパクトSUV「アウディQ2」の大幅刷新を行い、5月より販売を開始することを発表した。新価格は、394万円~430万円となる。
今回の改良のハイライトは、フェイスリフトを含むデザインのリフレッシュ、新エンジンの採用、搭載機能のアップデートなどが挙げられる。
初のマイナーチェンジで、その魅力が高められた新型アウディQ2
フェイスリフトで精悍な顔つきに
販売が好調なQ2だけに、デザインは現行型のよさを受け継ぎつつ、よりSUVらしい精悍さを追求。
特徴的な八角形のシングルフレームの配置を少し下げることでワイド感を強調し、往年の名車「アウディスポーツクワトロ」のイメージを受け継ぐ3分割スリットをボンネット先端部に取り入れるなどの改良を加えた。
リアセクションでは、5角形のモチーフを取り入れたリアバンパーと新デザインのディフューザーを組み合わせることで、より力強いスタイルに進化。ヘッドライトとテールランプは、いずれもLED式が標準化されている。
デザイン変更によるボディサイズは、ほとんどないので、機械式立体駐車場に対応可能な点も現行型同様だ。
リヤバンパー周りの造形の変化で、スポーティさと力強さを感じられるように
ガソリン仕様の新エンジンを搭載
新型Q2では、エンジンを一本化。新開発の1.5TFSIエンジンを搭載し、DCTの7速Sトロニックを組み合わせる。その性能は、最高出力150ps、最大トルク250Nmと実用に不測のないスペックを備え、燃費消費率も15.8km/L(WLTC)と経済的だ。
ただ本国では、クリーンディーゼル仕様も含め、他のエンジンラインアップの設定もされているため、より経済性が高いクリーンディーゼル仕様が投入される可能性も充分にあるだろう。
エンジンは、パワーと燃費のバランスを狙った新しい1.5Lターボを搭載。気筒休止機能「Cod」も備える
グレード構成もシンプル化され、新たなベースとなる「35TFSI アドバンスド」とスポーティグレード「35TFSI Sライン」の2タイプに。両者の違いは、主に外装とサスペンションだが、遊び心も大切にしたQ2だけに、色使いにもこだわりを見せる。
アドバンスドには、アクセントとして、シルバーのアンダーガードに、マンハッタングレーメタリックのサイドシルとブレードを組み合わせるのに対して、Sラインでは、前後バンパーなどの形状変更に加え、アンダーガードとサイドシルのボディ同色化とセレナイトシルバーのブレードが組み合わされる。
またQ2のアイコンのひとつとなるCピラーのブレードカラーについては、オプションにより変更することも可能だ。
アドバンスドとSラインの性能面の差だが、基本的には共通であり、Sラインのみスポーツサスペンション仕様となる。
アンダーガードとサイドシルがボディ同色となるSライン。ブレードカラーは、オプション仕様となる
人気装備付きの導入記念車も
マイナーチェンジモデルの導入を記念した「1stエディション」を125台限定で用意。
これは、スポーティグレード「35TFSI Sライン」をベースに、「コンビニエンス&アシスタンスパッケージ」 、「 ナビゲーションパッケージ」、「 テクノロジー パッケージ」 、「 S ライン プラスパッケージ」 、「 ブラックスタイリング パッケージ」といった人気オプションパッケージを標準化したもの。
さらにアウディスポーツデザインの19インチアルミホイールや流れるウィンカーも追加することで、ドレスアップも図られたもの。
ボディカラーには、新色のアップルグリーンメタリックとグレーパールエフェクトの2色を用意。価格は、アウディらしい充実した内容とあって、544万円とお高いが、アウディの顧客層を鑑みれば、フル装備を望む声も多いということなのだろう。
それならば、オプションによる受注生産を回避できるので、納期短縮のメリットも大きい。
1STエディションに標準化されるアウディスポーツの19インチアルミホイール。通常は、Sラインプラスパッケージでも、18インチ仕様となる
人気車でありながら、シンプルな仕様になったQ2。本国でのバリエーションを考量すると、人気車ゆえに、導入を急ぐためのシンプルな構成といえるだろう。今後も、そのキャラクターを活かした限定車の投入も予想できるため、今、手にするか、しばしの冷静に動向を見守るべきかは、購入検討者にとって、悩ましい選択といえそうだ。
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