現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【偉大な始祖を超えられたか!?】あの人気モデルの初代と現代 5選

ここから本文です

【偉大な始祖を超えられたか!?】あの人気モデルの初代と現代 5選

掲載 更新
【偉大な始祖を超えられたか!?】あの人気モデルの初代と現代 5選

 クルマはモデルチェンジを重ねるごとに進化する。その進化にもいろいろ度合いがあり、劇的に変化してまったく別グルマ、別カテゴリーのクルマになったものもあれば、コンセプトからボディサイズまでほとんど変わらず正常進化をしているモデルもある。

 本企画では、コンパクト、ミニバン、SUV、セダン、軽自動車のそれぞれのジャンルの人気モデルの初代モデルを5台紹介していく。

【巨大化の可能性も!】開発情報掴んだ!! 次期アクア2021年登場か!!

文:ベストカーWeb編集部/写真:TOYOTA、NISSAN、SUBARU、DAIHATSU

【画像ギャラリー】超絶にアグレッシブだった初代インプレッサセダン&ワゴンの派生車

トヨタヴィッツ(初代)

販売期間:1999~2005年

今見ても斬新な初代ヴィッツのエクステリア。現行モデルが厳つくなってしまったのに対し見ていて癒されるデザインが好評だった

 トヨタのコンパクトカー、スターレットの後継モデルとして1999年にデビューするや大ヒット。今でも名車の誉れが高い1台と言える。

 エクステリアデザインを担当したのは、ギリシア人デザイナーのソティリス・コヴォス氏で初代ヴィッツのエクステリアデザインは今でも評価が高い。今見ても古臭さを感じさせない愛くるしい感じがするのは、デザインに普遍性、時間的耐久性がある証拠。

 1999年にデビューした時はエンジンは1L、直4DOHC(70ps/9.7kgm)のみで、ボディタイプは3ドアと5ドアをラインナップ。当時はまだリッターカーと呼ばれるジャンルが日本でも人気だったこともあるが、この割り切りは潔かった。

 ボディサイズは3ドア、5ドア共通で、全長3610(3940)×全幅1660(1695)×全高1500(1500)mmとコンパクト。

エクステリアの質感は現行ヴィッツをはるかに凌駕してひとクラス上になったと思わせるほど。日本マーケットでどのような売れっぷりを見せるか注目だ

 スペックのカッコ内は公開された新型ヤリスのものだが新型ヤリスは5ナンバーサイズを踏襲しているのは当然ながら、それほど大きくなっていないのは好感が持てる。

 ただ、ハイブリッドをラインナップし、世界の道で鍛えられたハンドリング、乗り味など、初代モデルとは雲泥の差となっているのは間違いない。

日産エクストレイル(初代)

販売期間:2000~2007年

SUVながら薄っぺらく、シンプルな面構成で武骨にも見える初代エクストレイルだが、価格設定、シンプルイズベストを地でいったことが受けた要因

 カルロス・ゴーン体制となった日産が2000年に市場投入したのがSUVのエクストレイル。日産はトヨタRAV4、ホンダCR-Vがバカ売れしていた1990年代中盤にライトSUVをラインナップしていなかったが、遅ればせながら待望のデビューとなった。

 そんな背景もあり日産党だけでなく大人気モデルとなり日産の屋台骨を支えた。

 最も安いグレードは185万円(FF)、200万円少々で大満足できた絶妙だった価格設定が最大の勝因と考えられるが、オールモード4×4による走破性もしっかりと備えていて、ライトユーザーだけでなく、オフロード嗜好のユーザーからも支持された。

 決してスタイリッシュではないが、ちょっと武骨でシンプルなエクステリアも好評だった。全長4445×全幅1765×全高1675mmのボディサイズで、3ナンバーサイズではあるが、1700mm超えの全幅に抵抗感をなくすのに大きく貢献した1台ともいえる。

精悍なフロントマスク、面の造形へのこだわりなどが盛り込まれ、ハイブリッドも設定する現行エクストレイルだが、ユーザーはもっとシンプルなものを求めている!?

 シンプルイズベストを地でいったのが初代エクストレイルだったと言える。

 そのエクストレイルも代を重ねるごとにコテコテと武装し、さらなる大型化(現行は全長4690×全幅1820×全高1740mm)などが、初代モデルを超えるヒット作が出ない要因なのかもしれない。

タウンエースノア

販売期間:1996~2001年

アクティブな若者、ファミリーをターゲットにしたアウトドア志向のフィールドツアラーもラインナップ。雰囲気優先と言われようが販売は好調だったライトエースノア

 1996年にデビューしたタウンエース/ライトエースのワゴンモデルで、ノアのサブネームが付加された。厳密にはノアの前身モデルだが、ノアの初代モデルとして見ていきたい。

 トヨタの小型商用車であるタウンエース/ライトエースのワゴン版ということでベースとなっているのは商用車だ。これは商用車の日産バネットからバネットセレナが誕生したのと同じ手法で、当時はBOXタイプミニバン専用モデルを持たなかったトヨタ、日産がホンダステップワゴン対抗として苦肉の策でデビューさせたという背景がある。

 乗用タイプミニバンのイプサムのキャラクターイプーに対抗するように、ノア君ファミリーを専用キャラクターとして設定していた。

タウンエースノア時代が嘘のような進化を見せている現行ノア。先代モデルよりも現行モデルのほうが顔が精悍になって人気が復活傾向にある

 セミキャブオーバー、当時のトヨタの安全ボディGOAの採用、豪華版のロイヤルラウンジの設定などミニバンとして機能を備えていた。

 しかしステアリングの位置、ドライビングポジションは商用車のままで、乗用車からの乗り換え組いは違和感があり、お世辞にもクルマの完成度は高いとは言えなかったが販売面では好調だった。

 現在のガッチリしたボディのノア/ヴォクシーとは比べようもないくらいチープだった、といった言い過ぎだろうか。

 エンジンは2L、直4DOHCと2.2Lディーゼルターボの2種類。

 今のノア/ヴォクシーに比べて優れている? 点とすれば、シートアレンジが多様だったこと。まぁ、ミニバンのシートアレンジのニーズが今はない、と言ってしまえばそれまでだが、ユーザーのニーズに応えようとする姿勢は今も昔も変わらないということだろう。

派生車のヴォクシーは今や本家のノアを凌駕する人気を誇る。今後車種整理するにあたり、ノアを吸収してヴォクシーの身になる可能性が高いと言われている

スバルインプレッサ(初代)

販売期間:1992~2000年

空力にこだわりながらも室内スペースの確保のため全高を高くするなど随所にスバルのチャレンジ魂が盛り込まれている初代インプレッサセダン

 レガシィの下に位置するセダン&スポーツワゴンとして1992年にラインナップ。当時スバルが力を入れていたWRCのベース車両になることが開発段階から決まっていた。

 ボディサイズは全長4340×全幅1690×全高1405mmと非常にコンパクトで、今考えてもジャストサイズのセダン&スポーツワゴンだった。ただし、ワゴンは荷室が狭く、ハッチバック的なキャラクターだった。

 エンジンはすべて水平対向で1.5L、1.6L、1.8L、2L、最強の2Lターボなどモデルライフを通して多岐にわたり設定していた。

初代のスポーツワゴンはテールゲートの角度がきつく積載量も少なかったためワゴンというよりもハッチバック的な使われ方をした

 インプレッサといえば最強バージョンのWRX STIが注目の的だが、もともとは限定車として販売(1994年のバージョンI、1995年のバージョンII)だったが、1996年のバージョンIIIからカタログモデル化された。

 初代インプレッサセダン&スポーツワゴンは派生車が豊富に登場したことでも有名だった。失敗、成功にかかわらずアグレッシブだった。

 そのインプレッサも現在ではWRX系は独立モデルとなり、通常モデルも大型化されてクラス、キャラクターとも大きく変貌。

 日本車は大型化が顕著だが、インプレッサは代表格でもある。

スバルのクルマの質感が大いに高まっているが、それを如実に示しているのがインプレッサ。クラス、キャラクターとも初代からガラリと変わった

ダイハツタント(初代)

販売期間:2003~2007年

全高1725mmにも驚かされたが、2440mmのロングホイールベースが衝撃的だった。スーパーハイトワゴン系軽自動車のパイオニアである初代タント

 ダイハツのブランニュー軽自動車として2003年デビュー。タントという車名はイタリア語(TANTO)で「数が多い、いっぱい」を意味するように、広い室内に無限の可能性を秘めていることにちなんで付けられた。

 軽自動車は軽規格でボディサイズが厳密に制限されているため、背を高くしてスペースユーティリティを稼ごうというコンセプトで登場。今全盛を誇るスーパーハイト系軽自動車のパイオニアである。

 ボディサイズは全長3395×全幅1475×全高1725mmで現行モデルも軽規格自体が変更されていないので、全高が1755mm(FF)となっている程度でほぼ同じ。

 画期的だったのは背が高いことだけではなく、当時の軽自動車として異例となる2440mmのロングホイールベースを採用したことで、これにより背が高いだけでなく長いキャビン長も実現していた。

新世代プラットフォームのDNGAを初採用した現行タント。安全技術、快適呪術、走行に関する技術など世界初のオンパレードというダイハツの意欲作

 そしてタントの代名詞であるピラーインスライドドア。初代モデルは普通のドアだったが、2代目で初採用され4代目となった現行モデルまで一貫として踏襲されているタントの飛び道具だ。

 現行タントは新世代DNGAの採用、世界初技術のオンパレードなど新世代ダイハツの第1弾モデルとして登場。最新の安全技術、環境技術などダイハツの持てる技術を惜しげもなく投入してきているが、初代モデルから正常進化であることがわかる。

初代から一貫としてスペースを追求するコンセプトを変えず正常進化を続けているタント。初代で得られたニーズをもとにピラーインスライドドアは2代目から採用された

初代は超えられない!?

 現在の人気車の初代モデルを見てきたが、ヴィッツ改めヤリスはまだ売っていないものの、現行ヴィッツでいえば初代ほどの名声は得ていない。

 エクストレイル、インプレッサ、タントについてもしかり。初代のインパクトの大きさは絶大だし、初代の成功があったから現在があるともいえる。

 初代モデルを振り返ることで懐かしさを感じると同時に、初代モデルの名車ぶりが改めてクローズアップされる結果となった。

【画像ギャラリー】超絶にアグレッシブだった初代インプレッサセダン&ワゴンの派生車

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
リアウィンドウがない! ジャガー、新型EVの予告画像を初公開 12月2日正式発表予定
AUTOCAR JAPAN
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
最近よく聞く「LFP」と「NMC」は全部同じ? EV用バッテリーの作り方、性能の違い
AUTOCAR JAPAN
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
アロンソのペナルティポイントはグリッド上で最多の8点。2025年序盤戦まで出場停止の回避が求められる
AUTOSPORT web
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
「俺のオプカン~仙台場所~」初開催!「オープンカントリー」を愛する男性ユーザーが集まって工場見学…川畑真人選手のトークショーで大盛りあがり
Auto Messe Web
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
「ラリーのコースなのでトンネル工事を休止します」 名古屋‐飯田の大動脈 旧道がレース仕様に!
乗りものニュース
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
紫ボディはオーロラがモチーフ、中国ユーザーが求めた特別なインフィニティ…広州モーターショー2024
レスポンス
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
『頭文字D』愛が爆発。パンダカラーで登場のグリアジン、ラリージャパンで公道最速伝説を狙う
AUTOSPORT web
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
トヨタ勝田貴元、WRCラリージャパンDAY2は不運な後退も総合3番手に0.1秒差まで肉薄「起こったことを考えれば悪くない順位」
motorsport.com 日本版
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
エコの時代に逆行!? 「やっぱ気持ちいいのは大排気量のトルクだよね」……800馬力超のエンジンが吠える「アメ車」マッスルカーの“クセになる世界”とは
VAGUE
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
日産「新型ラグジュアリーSUV」世界初公開! 斬新「紫」内装&オラオラ「ゴールド」アクセントで超カッコイイ! ド迫力エアロもスゴイ「QX60C」中国に登場
くるまのニュース
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
変化と進化──新型ロールス・ロイス ゴースト シリーズII試乗記
GQ JAPAN
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
加熱する中国高級SUV市場、キャデラック『XT6』2025年型は「エグゼクティブシート」アピール
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

267.0351.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

17.0552.8万円

中古車を検索
ノアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

267.0351.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

17.0552.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村