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ぶつける率も高いサーキット走行! 安全装備の「エアバッグ」が御法度な謎

掲載 更新 23
ぶつける率も高いサーキット走行! 安全装備の「エアバッグ」が御法度な謎

今や軽自動車でもあらゆる箇所に採用されている

 事故などの衝撃を受けると袋体が膨らんで衝撃を緩和し、ドライバーを保護してくれる自動車用のエアバッグ。今やほとんどの車種に標準装備されており、運転席のみならず助手席やシートのサイド部分、インパネの下部などに装着されるケースも多い。

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 シートベルトと併せて死亡や重篤なケガを減少させた功労者だが、スポーツ走行ではあえてエアバッグなしのステアリングへの交換や、サーキットではエアバッグを作動させないよう対策するのがお約束だ。安全性を高める装備であることは確かなのに、わざわざ使えなくする意味は何なのだろうか?

昔のエアバックハンドルは質感がイマイチだった

 まずエアバッグがない社外品に交換する理由は、生地のクオリティを含め操作性がいいことだ。最近のスポーツカーは別として昔の純正ステアリングは、エアバッグの有無に関わらず使い勝手がよくなく、デザインや材質もイマイチと言わざるを得なかった。繊細かつ正確なステアリング操作はタイムだけじゃなく安全にも影響するため、サーキット派がスポーツ走行に特化した社外品を使うのは自明の理といえる。

 しかし、近年は上で書いたとおり、見た目も操作性も良好なエアバッグ内蔵の純正ステアリングが増えており、社外品に交換せずサーキットを走る人も少なくない。余談だがエアバッグの標準装備が当たり前になる以前は、自動車保険でエアバッグ装着車を対象とする特約があり、外すと保険料が値上がりするなどのデメリットも存在した。しかし、現在は自家用の普通乗用車や小型乗用車に関して、すべての保険会社でエアバッグによる割引がなくなっている。

走行中の誤作動を防ぐための対策も兼ねている

 続いてサーキットでエアバッグを作動させない理由。通常のサーキット走行よりクラッシュする可能性は高いはずなのに、知っている限りの公認レースではエアバッグのキャンセルが義務化されている。レースでは他車とのちょっとした接触は決して珍しくなく、その度にいちいちエアバッグが作動してしまっては話にならない。レース中であれば4点式シートベルト/hans/ヘルメットなどがあり、エアバッグなしでもドライバーの安全は十分に確保できるといっていい。

 さらにコースアウトや縁石に激しく乗り上げたり、大きな衝撃を伴う脱輪でも作動する可能性がある。キャンセルの手順は対応するヒューズを抜くだけと思われがちだが、最近のクルマはエアバッグ用のコンピューターが備わっており、そちらのコネクターを抜くケースもあるので事前に調べておこう。

 もうひとつの理由はエアバッグの修理代。運転席と助手席のふたつで30万円~が相場と言われ、それに車体の修理代を足せば相当な金額になってしまう。やはりレースに限らずサーキットではキャンセルしたほうが無難だろう。なおナンバー付き車両のレースでは終了後に『公道走行チェック』が行われ、当然ながらエアバッグを元の状態に戻していないと合格できないので要注意だ。もっともコレは普通の走行会や草レースでも重要なこと。エアバッグは一般道を走る分には間違いなく有用で、自分や同乗者の生命を守ってくれる装備なのだ。

文:Auto Messe Web 『Auto Messe Web編集部』
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みんなのコメント

23件
  • 助手席エアバッグが開いたらフロントガラスが割れる車もあるし、サーキットじゃエアバッグは余計な装備です。
  • >エアバッグの修理代。運転席と助手席のふたつで30万円~が相場

    高いな~
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