現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > サイドカーレースこそ「狂気」では!? ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.48~

ここから本文です

サイドカーレースこそ「狂気」では!? ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.48~

掲載 34
サイドカーレースこそ「狂気」では!? ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.48~

■レーシングサイドカーに見る「狂気」の度合いとは……!!

「レーサーとラリースト、どっちの方が命知らず?」そんな不毛の議論をレーサー(筆者:木下隆之)とラリースト(筆者の友人)が戦わせた結果、満場一致で導き得た結論は「ライダーが一番アホちゃう?」だった……。

「走る棺桶」を操るレーシングドライバーのほとんどがライダー転身組 ~木下隆之の、またがっちゃいましたVol.37~

 前回のこのコラムでその議論を紹介したら、多くの方から賛同を得た。つまり、無鉄砲なのは、ハイサイドも厭わず果敢にスロットルを開け続けるライダーこそ命知らずで間違いない。

 だが、そのライダーの無謀さを検証するためにネットサーフィンしていたら、さらに凄腕のクレイジーを発見してしまった。それがレーシングサイドカーのライダー(ドライバー)である。それも、パッセージャーこそクレイジーの極みと言っていい。

 助手席と言っていいのか荷物置き場と言っていいのか、バイクにくくりつけた平たい板に乗り、生身の体を剥き出しにして疾走する。シートベルトで固定されているわけでもない。身を守るのはヘルメットだけである。

 しかもこのパッセンジャーは、コーナーに合わせて車体の右や左に体重移動するから狂気である。まるで顔を路面に擦り付けるように、数センチまでギリギリに低い姿勢を取ることもあれば、尻を路面に擦り付けるような姿勢を取ることもある。ハイサイドも厭わず果敢にスロットルを開け続け、ディンギー(ここでは動力が風のみのキャビンを持たない小型の競技用ヨットの意)のセイラーのように、体重移動するのである。

 ヨットは速度がたかが知れているし、よしんば海面に擦ったとしても気持ちいいだけである。だがライダーの場合は、200km/hオーバーで、カチカチのコンクリートに挑むのである。ハイサイドも厭わず果敢にスロットルを開け続けるライダーが命知らずならば、ハイサイドも厭わず果敢にスロットルを開け続けるライダーに命を預けるパッセージャーこそ、命知らずでなくて誰が命知らずというようか。

 世界一危険なレースだと断言できる「マン島TTレース」のシーンを観て、身の毛がよだった。時には、パッセンジャーの頭部がコーナーイン側のガードレール数センチでかすめるのである。もしライダーが数センチのライディングミスをしたら……。

 だから「狂気」である。これをクレイジーでないとして、世界に気が狂った競技はないと思うのだ。

文:バイクのニュース 木下隆之

関連タグ

【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

サウンドハウンドAI、音声で駐車場予約・決済が可能な車載AIエージェント発表…CES 2026
サウンドハウンドAI、音声で駐車場予約・決済が可能な車載AIエージェント発表…CES 2026
レスポンス
レンタルバイクもクルマみたいに「わ」ナンバーなの? 実は事情が異なる?
レンタルバイクもクルマみたいに「わ」ナンバーなの? 実は事情が異なる?
バイクのニュース
JALから「新たな特別デザイン機」出現…なにをアピール? 機内も特別仕様に… 「かつての主力機」から継承
JALから「新たな特別デザイン機」出現…なにをアピール? 機内も特別仕様に… 「かつての主力機」から継承
乗りものニュース
中国CATL、成長戦略を発表…電池を製品からサービスに転換へ
中国CATL、成長戦略を発表…電池を製品からサービスに転換へ
レスポンス
スーパーフォーミュラ・ライツ王者の野村勇斗がSF鈴鹿合同/ルーキーテストに参加へ。GT300では初年度で優勝
スーパーフォーミュラ・ライツ王者の野村勇斗がSF鈴鹿合同/ルーキーテストに参加へ。GT300では初年度で優勝
AUTOSPORT web
2025年《冬》注目モデル購入情報『シエンタ』
2025年《冬》注目モデル購入情報『シエンタ』
グーネット
約159万円で“7人“乗れる! トヨタ最新型「コンパクトミニバン」公開され反響多数! 全長4.1mの「小さいボディ」に“3列シート”詰め込んだ尼国「カリヤ」が話題に
約159万円で“7人“乗れる! トヨタ最新型「コンパクトミニバン」公開され反響多数! 全長4.1mの「小さいボディ」に“3列シート”詰め込んだ尼国「カリヤ」が話題に
くるまのニュース
カワサキの「4脚歩行」モビリティが製品化に向け開発着手 2030年開催予定の「サウジアラビア・リヤド万博」会場内モビリティ採用目指す
カワサキの「4脚歩行」モビリティが製品化に向け開発着手 2030年開催予定の「サウジアラビア・リヤド万博」会場内モビリティ採用目指す
バイクのニュース
DAZN、F1配信を2025年シーズンの契約満了をもって一旦終了。長きにわたる応援に感謝
DAZN、F1配信を2025年シーズンの契約満了をもって一旦終了。長きにわたる応援に感謝
AUTOSPORT web
なぜ車の窓には「黒縁」があるのか? 知られざる機能と業界競争の行方
なぜ車の窓には「黒縁」があるのか? 知られざる機能と業界競争の行方
Merkmal
価格35万円! リッター49.3km走るホンダ「“新”スクーター」登場! “前後連動ブレーキ”や“広々ラゲッジルーム”を備えた原付二種モデル「リード125」26年1月に発売
価格35万円! リッター49.3km走るホンダ「“新”スクーター」登場! “前後連動ブレーキ”や“広々ラゲッジルーム”を備えた原付二種モデル「リード125」26年1月に発売
くるまのニュース
GU×エンジニアドガーメンツはどれも良作揃い──GQエディターのベストバイ
GU×エンジニアドガーメンツはどれも良作揃い──GQエディターのベストバイ
GQ JAPAN
ダイヤルの不思議な模様が気になる! 「カシオ×LIBERTY.」のクラシカルな角形ウオッチがおしゃれ感あるね
ダイヤルの不思議な模様が気になる! 「カシオ×LIBERTY.」のクラシカルな角形ウオッチがおしゃれ感あるね
VAGUE
ヒョンデ「ジェネシス」初の高性能市販車、『GV60マグマ』発表…650馬力のEVに
ヒョンデ「ジェネシス」初の高性能市販車、『GV60マグマ』発表…650馬力のEVに
レスポンス
「中身がSHOEIなのに袋はアライ?!」「直筆サイン入りも」有名ドライバーが実際に使用してオークションに出された超レアなヘルメット5選!
「中身がSHOEIなのに袋はアライ?!」「直筆サイン入りも」有名ドライバーが実際に使用してオークションに出された超レアなヘルメット5選!
WEBヤングマシン
タイヤチェーンどれがイイ? 「金属製」「樹脂製」「布製」の違いは? メリット・デメリットを解説!
タイヤチェーンどれがイイ? 「金属製」「樹脂製」「布製」の違いは? メリット・デメリットを解説!
くるまのニュース
ウーバーとウィーライド、完全無人ロボタクシーの商用運行開始…中東アブダビで
ウーバーとウィーライド、完全無人ロボタクシーの商用運行開始…中東アブダビで
レスポンス
トヨタ、スーパースポーツ「GR GT」とレクサスのEV「LFAコンセプト」を世界初公開 V8ハイブリッドで2027年頃の発売へ
トヨタ、スーパースポーツ「GR GT」とレクサスのEV「LFAコンセプト」を世界初公開 V8ハイブリッドで2027年頃の発売へ
日刊自動車新聞

みんなのコメント

34件
  • 映像観たことあるけど、悪口ではないが頭のネジが数本ぶっ飛んでると思ったね。
  • さらにクレイジーなことに、サイドカーレースにはオフロード(モトクロス)もあるんだぜ…。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村