1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、フェラーリ GTC4ルッソだ。
フェラーリ GTC4(FERRARI GTC4 LUSSO:2016-2020)
初めてフェラーリが2011年に送り出したシューティングブレークのFFは、2016年に「GTC4ルッソ」へと代替わりを果たす。GTCとはフェラーリが1960年代のモデルに採用していたネーミングのひとつであり、ルッソ(Lusso)とはイタリア語で「豪華な」というような意味。ビッグマイナーチェンジであったが、やはり「フェラーリ フォー」と読むとはいえ、FFでは前輪駆動のイメージが強く、ネーミングはガラリと変えた。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
エクステリアは、ヘッドランプやフロントグリルの形状、テールランプの数、フロントフェンダーのアウトレット、リアクオーターウインドーの形状など、違う点は多いのだが、FFと基本のボディスタイルは変わっていない。
エンジンも、6.3Lと排気量も同じ65度のV型12気筒 DOHCだったが、最高出力が690ps、最大トルクが697Nmにパワーアップされた。4WDのシステムも継承され、さらに後輪を操舵する4WS機構も付け加えられた。
2016年のパリ モーターショーでGTC4ルッソは新たなモデルを追加した。その名は「GTC4ルッソT(タイトル写真)」。Tはターボチャージャーを意味し、カリフォルニアTに搭載されていた3.9LのV型8気筒 DOHCツインターボをパワーユニットにチョイス。最高出力が610ps、最大トルクが760Nmと、カリフォルニアTより50psと5Nmの性能向上がなされていた。公称のパフォーマンスは、最高速度が320km/h以上、0→100km/h加速が3.5秒。
トランスミッションは7速のF1 DCTで、駆動方式はV12版とは異なり後輪のみを駆動するFRとなった。これによって車重はV12版より50kgほど軽く、前後重量配分も前46:後54となった。RWDで十分というなら、可変ブーストマネージメントを採用したターボエンジンはトルクフルで扱いやすいし、しかも燃費はV12より約30%も良い。おとな4人が快適に過ごせる室内と、450Lの容量を誇るラゲッジスペースを持つフェラーリ GTC4ルッソTは、ファミリーカー的にも使えるスーパーカーだった。
フェラーリ GTC4ルッソT 主要諸元
●全長×全幅×全高:4922×1980×1383mm
●ホイールベース:2990mm
●車両重量:1865kg
●エンジン種類:90度V8 DOHCツインターボ
●総排気量:3855cc
●最高出力:610ps/7500rpm
●最大トルク:760Nm/3000-5250rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・91L
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:トランスアクスル式FR
●タイヤサイズ:前245/35ZR20、後295/35ZR20
[ アルバム : フェラーリ GTC4ルッソ はオリジナルサイトでご覧ください ]
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