車種別・最新情報 [2023.05.23 UP]
やっぱりフォレスター! 頼もしさ×快適性の実用系SUVに注目
クロストレック、インプレッサ、レヴォーグ eチューンなど、新型続々のスバル車。ところでそれ以外のクルマってどうだったっけ? 気になるスバルのラインナップをあらためてインプレッション!
X氏の値引き大作戦 フォレスター購入はイバラの道?苦難の末に15.6万円引き
●文:川島茂夫
SUBARU フォレスター【SUV】
●価格:299万2000~363万円 ●発表年月(最新改良):'18年6月('22年8月)
SGPの車体に2ℓのe-BOXERまたは1.8ℓボクサーターボを搭載。車格に対してe-BOXERでも十分だが、1.8ℓターボならさらに余裕ある走りが手に入る。スクエアでアップライトなフォルムでもわかる通り、スバル車の中でもアウトドア志向が最も高いモデルと言える。
■主要諸元(スポーツ) ●全長×全幅×全高(mm):4640×1815×1715 ●ホイールベース(mm):2670 ●車両重量(kg):1570 ●パワーユニット:1795cc水平対向4気筒DOHC直噴ターボ(177PS/30.6kg・m) ●トランスミッション:CVT ●WLTCモード総合燃費:13.6km/ℓ ●タイヤ:225/55R18(オールシーズンタイヤ)
運転の楽しさとレジャー適応を両立
ターボ車はより余裕あり
燃費の差も意外に小さい
スバルSUVあるいは乗用車プラットフォームSUVの開祖と言っては少々大袈裟かもしれないが、乗用車の走行性能や快適性とアウトドアレジャー適性の両立は、初代から現行モデルまで継承されているフォレスターの基本コンセプトである。
パッケージングはミドルSUVとしては標準的だが、実用スペースを大きく取ったキャビンデザインを採用し、プレミアム系やスポーティ系とは違った実用志向のSUVなのが外観にも表れている。
車体寸法設定の注目点は最低地上高で、同クラスで最大級の220mmを確保。また、ツーリングとアドバンス以外のグレードはオールシーズンタイヤを標準装着。悪路向け4WD制御設定のXモードはよりハードな状況対応の2モード型を採用。悪路対応力はミドルSUVでもトップクラスだ。
搭載エンジンはe-BOXERと1.8ℓターボの2タイプ。e-BOXERが標準設定になるが、NA2ℓにマイルドハイブリッドを多少上回る電動アシストで、実用十分な動力性能ではあるが余裕はあまりない。一方、汎用性や余力という点で1.8ℓターボはまとまりがいい。低回転域から力強く、高回転を多用することなく加速をこなす。また高回転でも威圧感が少なく、紳士的でパワフルだ。モード燃費はe-BOXER車の0.4km/ℓ減でしかなく、燃費とのバランスも良好である。
フットワークは、ターボ車以外は乗り心地と運転フィールのバランスを取ったもの。ハンドリングは多少のルーズさもあるものの、高速や山岳路で操舵に神経質にならないのが長所。ターボ車はグレードによって仕様が異なるが、硬めのサスチューンで操縦精度を高めた特性。乗り心地は硬めだが、オールシーズンタイヤ装着ながら高速域での据わりがよく、ツーリングに適している。ファントゥドライブとレジャー用途とのバランスも良好だ。
現行型デビューは'18年。その後、灯火類のデザイン変更などを実施している。車体後部のフォルムは、いわゆるアーバンSUVやクーペSUV等とは異なるボクシーなもの。積載性を重視しているのがひと目でわかる。
傾斜がわかりやすい水平基調のインパネはアウトドア重視派として当然。センターディスプレイなどはレヴォーグ以降の縦型とは異なる。フォレスターはメカニカルな雰囲気が強い。
【ココに注目!】クロスオーバーSUVでは出色の悪路対応力
悪路に強いシンメトリカルAWDはスバル車に共通。中でもフォレスターはトラクション制御のX-MODEが高機能版となるなど、アスファルトの外で最も頼もしい現行スバル車だ。
【おすすめグレード】
スポーツ ●価格:335万5000円
アウトドアレジャー向けの装備ではXブレイクが魅力的なのだが、e-BOXERは動力性能の余裕が薄い。高速や山岳路の扱いやすさとゆとりならターボ車だ。ちなみに同等装備での価格はe-BOXER車とほぼ横並びで、燃費にも大きな隔たりがないのでコスパもいい。
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