現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ハンドリングのハイブリッドか、トルクの22XDか!? ――3代目マツダ アクセラ 連載【おっさんはこれに乗れ!】

ここから本文です

ハンドリングのハイブリッドか、トルクの22XDか!? ――3代目マツダ アクセラ 連載【おっさんはこれに乗れ!】

掲載 45
ハンドリングのハイブリッドか、トルクの22XDか!? ――3代目マツダ アクセラ 連載【おっさんはこれに乗れ!】

「今の時代、おっさんはどんなクルマに乗るべきか?」

 いやもちろん、どんなクルマに乗ったっていいのだが、アナタ(おっさん)が仮にクルマ好きなら、周囲のクルマ好きからどう見られるかを意識するはずだ。そして少なくとも、「シブイなぁ!」とか、「わかってるね~」と思われたい、と願うのではないだろうか? そういう選択を、ワタクシ清水草一が独断で展開いたします!

ハンドリングのハイブリッドか、トルクの22XDか!? ――3代目マツダ アクセラ 連載【おっさんはこれに乗れ!】

文/清水草一
写真/マツダ

■マツダ3とアクセラとの大きな違い

 クルマ好きのおっさんなら、マツダにはリスペクトを感じているに違いない。

 マツダは、クルマ好きの心の琴線に触れる、いいクルマを数多く作ってきた。ロータリーエンジンをはじめとして、独自のメカにもこだわってきた。「なんでこんなにクルマ好きだけを相手にしたようなクルマばっかり作ってるんだ!」と呆れるほどだ。

 が、個人的には、クルマ好きのおっさんのひとりとして、ここ最近のマツダ車には納得できない部分がある。特に接地感と乗り心地に関しては、「前モデルのほうがはるかによかった」ということがある。

 その最たる例が、アクセラと、その後継モデルたるマツダ3だ。アクセラがあれほど豊饒な接地感としなやかな乗り心地を持っていたのに、登場当初のマツダ3の足まわりはしなやかさがなく、路面からガンガン突き上げがきた。「マツダはいったいどうしちゃったんだ!」とおおいに嘆いたものだ。

 これはもう、リアサスがマルチリンクからトーションビームになったっていうことじゃ説明できない。乗り味の哲学そのものが変わったように思えた(マツダ側は全否定)。

アクセラはファミリアの系統を受け継ぐコンパクトセダン&ハッチバック。最終型となる3代目モデルは2013年に登場した

 マツダ3の足は、その後のマイナーチェンジで徐々に改善され、元のしなやかさを取り戻しつつあるが、まだアクセラの域には達していない。本来、クルマはどんどん進歩して当たり前なのに、「前モデルのレベルに戻るのが楽しみ!」なんてなぁ……。あくまで好みの問題ではありますが。

 とまあ苦言を呈してみましたが、しかし「前のモデルのほうがよかった」というのは、ある意味朗報だ。新車より中古車のほうがいいということなのだから、そのぶん安くいいクルマが買えるので。

■ハイブリッドはワインディングでベストの走り!

 というわけで、2013年から2019年まで生産された3代目アクセラは、カーマニア的には傑作。さすがにデザインはマツダ3の入魂ぶりに負けるが、ハンドリングや乗り心地は、クルマ好きのおっさんなら間違いなく感動モノである。

欧州テイストなスタイリングの3代目アクセラ。先代型(2代目モデル)よりシンプルで大人っぽい雰囲気となった

 では、3代目アクセラではどのグレードがおすすめなのか、2つほどスイセンさせていただきます。

●スイセングレードその1
「セダン ハイブリッド」

 アクセラの足まわりのよさは、ヨーロッパの実用車そのもの。具体的にはフォード フォーカス(2代目)に近く、カッチリしているんだけどしなやかで、タイヤが路面をつかんで離さないフィーリング満点だ。どこまでも走って行けそうな気にさせられる。

 なかでも一番感心したのは、ハイブリッドの足まわりだ。ハイブリッドシステムはプリウスのものを使っているが、エンジンはマツダ製で排気量は2.0L(プリウスは1.8L)。出力は3代目プリウスと同じ99psだが、なにしろシャシーがアクセラなので、走りはまったくレベルが違う!

 ハイブリッドバッテリーを車体後方に積んでいるため、前後重量配分がよく、ワインディングでのハンドリングは、アクセラのなかでもベストだった。

 といっても販売は、バカ売れする3代目プリウスを尻目に鳴かず飛ばずだったが、いまコイツを中古車で選択するオッサンは、「悟りの境地じゃのう……」と、カーマニアから尊敬されるに違いない。

 狙いは、モデル末期の高年式車。2018年式でも150万円前後で買える。150万円で20km/L以上走ってハンドリング抜群のコンパクトセダンなんて、アクセラハイブリッドだけ!

■余裕の走りでロングドライブにも最適なディーゼル!

マツダ渾身の効率化技術「スカイアクティブ」にクリーンディーゼルを組み合わせたスカイアクティブディーゼル搭載モデル

●スイセングレードその2
「スポーツ22XD」

 マツダ得意のSKYACTIVディーゼル搭載モデル。セダンにも22XDはあるが、やっぱりハッチバックの「スポーツ」のほうがスポーティでカッコいいので、こちらを選びました。

 なお、2017年に1.5Lディーゼル(15XD)が追加されておりますが、おすすめは断然2.2Lの22XD。1.5と2.2じゃ、パワーもトルクも比較にならないほど違う!

【1.5スカイアクティブD】
最高出力 105ps/4000rpm
最高トルク 270Nm/1600rpm

【2.2 スカイアクティブD】
最高出力 175ps/4000rpm
最高トルク 420Nm/1600rpm

 比較的軽量なボディに2.2Lディーゼルの組み合わせは、ダッシュ抜群! おっさんも大喜びだ。おっさんになると高回転域まで回すのはかったるくなってくるが、低い回転からぐぐぐっと大トルクを絞り出す大排気量ディーゼルはおっさん殺し! ディーゼルなので燃費もいいし軽油は安い。ロングドライブなら、燃料代はハイブリッドとほぼイーブンでイケる。

 ただし22XDは、3代目アクセラのなかで最もフロントヘビー。コーナーではノーズが重く、アンダーステアもやや強い。アクセラハイブリッドとはかなり正反対の性格になるが、足まわりのしなやかさは共通している。こちらも中古車相場は150万円前後。コーナリングを取るか加速を取るか、お好みでお願いします!

※       ※       ※

 3代目アクセラには、実はもうひとつ、超通ウケなグレードがある。1.5Lガソリンの6速MTモデルだ。最もノーズは軽く操縦性は軽快。それが6速MTで楽しめる。

 が、おっさんの私は、あえてスイセンはいたしません。やっぱりパワー/トルクがなさすぎてツライ……。エンジンフィールにも特筆すべきものはないし。シブイと言えば猛烈にシブイのですが、MT車ならコレを選ぶより、スイスポ(スズキ スイフトスポーツ)のほうが断然イイと思うであります。

こんな記事も読まれています

BMWが新型「3シリーズ セダン/ツーリング」を発売! PHEVモデルは航続距離がさらに向上。【新車ニュース】
BMWが新型「3シリーズ セダン/ツーリング」を発売! PHEVモデルは航続距離がさらに向上。【新車ニュース】
くるくら
エメ・レオン・ドレの特注「ポルシェ993ターボ」は、ニューヨークにオマージュを捧げた一台
エメ・レオン・ドレの特注「ポルシェ993ターボ」は、ニューヨークにオマージュを捧げた一台
LE VOLANT CARSMEET WEB
新生ポルシェ、スポーツカーとスキー製造のノウハウを備えた「ヘッド106シリーズ」
新生ポルシェ、スポーツカーとスキー製造のノウハウを備えた「ヘッド106シリーズ」
LE VOLANT CARSMEET WEB
防風 + 輻射熱で防寒効果アップ!「ウインドスクリーン2サイズ」が11/30に VASTLAND から発売
防風 + 輻射熱で防寒効果アップ!「ウインドスクリーン2サイズ」が11/30に VASTLAND から発売
バイクブロス
【ヤマハ】クリエイティブチーム12名が Netflix オリジナルアニメ「Tokyo Override」の制作に協力
【ヤマハ】クリエイティブチーム12名が Netflix オリジナルアニメ「Tokyo Override」の制作に協力
バイクブロス
日産「カクカク“ワゴン”」実車公開! 旧車デザイン×コンパクトボディが超カッコイイ!ウッド内装もオシャレすぎる“斬新キューブ”「SETO」大阪で展示!
日産「カクカク“ワゴン”」実車公開! 旧車デザイン×コンパクトボディが超カッコイイ!ウッド内装もオシャレすぎる“斬新キューブ”「SETO」大阪で展示!
くるまのニュース
[15秒でわかる]世界初のリアウイングライト…テールランプとリアウィングが一体化!
[15秒でわかる]世界初のリアウイングライト…テールランプとリアウィングが一体化!
レスポンス
レアすぎるよ…! 約940万円! ケータハムセブンの[中古価格]が驚愕すぎる件
レアすぎるよ…! 約940万円! ケータハムセブンの[中古価格]が驚愕すぎる件
ベストカーWeb
グループAのころにゃなかったぞ! おじさんファンにはちんぷんかんぷんなイマドキ「レース用語」10選
グループAのころにゃなかったぞ! おじさんファンにはちんぷんかんぷんなイマドキ「レース用語」10選
WEB CARTOP
苦しみ続けるマクラーレンのノリスが予選6番手「良いラップをまとめることが、あまりにも難しい」/F1第22戦
苦しみ続けるマクラーレンのノリスが予選6番手「良いラップをまとめることが、あまりにも難しい」/F1第22戦
AUTOSPORT web
先代「695」と乗り比べ アバルト500e 長期テスト(5) 魅力はそのまま 未来感が凄い!
先代「695」と乗り比べ アバルト500e 長期テスト(5) 魅力はそのまま 未来感が凄い!
AUTOCAR JAPAN
「なんで!? スマートキーが作動しない!?」焦るクルマのトラブル 便利だけど大きな弱点もある理由とは
「なんで!? スマートキーが作動しない!?」焦るクルマのトラブル 便利だけど大きな弱点もある理由とは
乗りものニュース
2列目シートも快適でフラットスペースも広いトヨタ ハイエースがベースのキャンパー
2列目シートも快適でフラットスペースも広いトヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
なつかしすぎて涙。タミヤのRCバギー「グラスホッパー」が誕生40周年を記念し“トミカ”&“ミニ四駆”になった!
なつかしすぎて涙。タミヤのRCバギー「グラスホッパー」が誕生40周年を記念し“トミカ”&“ミニ四駆”になった!
くるくら
タナクがまさかのクラッシュ。ヌービルが悲願のタイトル獲得。トヨタが逆転ランキングトップ/ラリージャパン最終日
タナクがまさかのクラッシュ。ヌービルが悲願のタイトル獲得。トヨタが逆転ランキングトップ/ラリージャパン最終日
AUTOSPORT web
アルピーヌのガスリーが驚きの予選3番手「アグレッシブな低ダウンフォースパッケージを選択。予想外の結果を出せた」
アルピーヌのガスリーが驚きの予選3番手「アグレッシブな低ダウンフォースパッケージを選択。予想外の結果を出せた」
AUTOSPORT web
トヨタ「“2階建て”車中泊仕様」がスゴイ! 大人5人が寝られる「豪華ホテル」風内装! 広さ2倍になる“マル秘機能”も搭載する「謎のハイラックス」とは?
トヨタ「“2階建て”車中泊仕様」がスゴイ! 大人5人が寝られる「豪華ホテル」風内装! 広さ2倍になる“マル秘機能”も搭載する「謎のハイラックス」とは?
くるまのニュース
レクサス『LBX MORIZO RR』やマツダ『CX-80』、最新4車種にブリッツ「OBDモニター」が適合
レクサス『LBX MORIZO RR』やマツダ『CX-80』、最新4車種にブリッツ「OBDモニター」が適合
レスポンス

みんなのコメント

45件
  • 後期で2Lガソリンモデル無くして煤詰まり1.8Lディーゼルに代えたのは失敗だったと思う。
  • > やっぱりパワー/トルクがなさすぎてツライ
    ど初期の1.5 MTに乗るオッサンだけど、ヨメさんと2人でしか乗らないから十分だ。
    高速でエアコン入ってても、無闇に低回転に振ってないからちゃんと走るぞ。
    まぁ3人以上乗ってエアコン入れると市街地のストップアンドゴーに辛い時が出るが、MTだから回しときゃ良い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0789.0万円

中古車を検索
プリウスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

275.0460.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.0789.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村