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現行車なのに月販「ひと桁」! 中身はスゴイのに「売れなさすぎ」のクルマ5台とその理由

掲載 更新 22
現行車なのに月販「ひと桁」! 中身はスゴイのに「売れなさすぎ」のクルマ5台とその理由

 高額すぎる価格帯とニーズの不一致が原因で売れていないものもある

 2021年、コロナ禍においても国産車市場はほぼ元通りになっています。1月にもっとも売れたのはトヨタ・ヤリスで、その販売台数は1万8516台。2番手のホンダN-BOXは1万6369台と、こちらもよく売れています。

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 その一方で、販売がひとケタと苦戦しているクルマも存在しています。ここでは、2020年11月のデータを参考に登録台数が少ない順に5モデルをピックアップ。それぞれ、なぜ売れていないのかを考察してみようと思います。なお、新車販売が終わったモデルなどで在庫や輸入車が新規登録されるケースもあるので、ここでは調査時点で現行ラインアップに残っているモデルに限定して5台を選んだ点はご了承ください。

 1)トヨタ・センチュリー

 まず、月間の新規登録台数がもっとも少なかったのがトヨタ・センチュリーで、その台数は4台。いまや国産唯一のショーファードリブンとして2018年にフルモデルチェンジしたセンチュリーには、プロトコル(儀礼)という意味で存在価値があります。とはいえ、非常にランクの高い方々を後席に乗せるというニーズはそれほど大きなはずもなく、この台数となっています。

 また2020年には地方自治体などが、メーカー希望小売価格で1996万円~という高価なセンチュリーを購入するという報道に対して批判的な声があがったこともあって、本来であれば入れ替えのタイミングであっても新規導入を躊躇する空気があったのも事実。そうした背景も栄えある(?)ワースト1になった理由なのかもしれません。

 2)ホンダ・クラリティ

 つづいて月間で5台しか新規登録されなかったのがホンダ・クラリティ。燃料電池車(FUELCELL)とプラグインハイブリッド車(PHEV)をラインアップするクラリティは、エコカー分野におけるホンダのテクノロジーショーケースともいえるモデルです。とはいえ、燃料電池車で783万6400円、プラグインハイブリッド車で598万9500円という価格は、アコードクラスのモデルとしてはあまりにも高価という印象。

 また燃料電池車については一充填での航続距離が750kmとなっていますが、そもそも水素ステーション・インフラが整備されていないという課題もあり。ニワトリとたまごの話ではありませんが、燃料電池車の普及は厳しいといえるのかもしれません。とはいえ、フルモデルチェンジする前のトヨタMIRAIが2020年でいえば月販40台ペースで新規登録を増やしていたことを考えると、クラリティの商品力にも課題はありそうです。

 クルマとしての出来は高くても手が出ないもったいないモデルも

 3)ホンダ・レジェンド

 クラリティにつづき、月販7台でワースト3位となってしまったのが、ホンダのフラッグシップセダン「レジェンド」。3.5リッターエンジンと3つのモーターを組み合わせたハイブリッドシステムは世界唯一といえるものですし、その駆動制御によるハイスピードコーナリングの凄さは異次元のもので、スポーツ派にも味わってほしいと思うほどの走りですが、やはり724万9000円という価格は、このクラスのセダンを買おうというユーザーに二の足を踏ませているのかもしれません。

 4)三菱i-MiEV

 同じく月販7台にとどまったのが三菱i-MiEV。世界初の量産電気自動車として2009年に量産がはじまったパイオニアといえるモデルです。もともとは軽自動車でしたが、2018年4月のマイナーチェンジでは、全長が伸びて登録車となるという大きな進化を遂げています。

 しかし、なかなか話題にならないのは2009年から基本的なメカニズム(バッテリーやモーター)が進化していないからといえるでしょう。なお、一部報道によると2021年3月に生産終了になるということで、このままフェードアウトしていく運命というわけです。

 5)日産シーマ

 そしてワースト5位となるのが、月販8台の日産シーマ。シーマといえば、もともとはセドリック/グロリアの上位モデルというポジションで生まれたモデルで、バブル期には「シーマ現象」を巻き起こした伝説の名前ですが、昔日の勢いは見る影もありません。現在は日産系のショーファードリブンという位置づけで、メカニズム的には日産フーガと共通部分が多い、フーガのロングホイールベース仕様といっていいモデル。

 パワートレインは3.5リッター V6エンジンの1モーター2クラッチハイブリッドで、システム最高出力268kW(364馬力)というのは十分にパワフルですが、社用車やハイヤーでの用途がメインのモデルとなれば、あえて購入しようというユーザーが増えることも考えづらく、また823万1300円~という価格も、手が出しづらい存在にしています。ちなみに、同月におけるフーガの新規登録台数は66台、なかなか厳しいものがあります。

 とはいえ、じつは2020年11月でいえばタイから輸入されるホンダ・アコード、アメリカから輸入されるホンダNSXは、いずれも0台でした。それぞれの市場が小さいということもありますし、コロナ禍における物流への影響もあるのかもしれませんが、本当の「売れていないランキング」では、この2台が双璧といえるのかもしれません。

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