一部改良を受けたホンダ「ヴェゼル」のハイブリッド版は、よくできたコンパクトSUVだった! 小川フミオがリポートする。
すべてが少しずつ洗練された
人気の高いホンダのハイブリッドSUV「ヴェゼル」が、2024年4月にマイナーチェンジ。新設定されたHuNTパッケージ装着のe:HEV X(4WD)にさっそく6月初旬に試乗したところ、軽快な走りが印象的だった。
SUVとハッチバックのいいところどりのようなすっきりしたボディデザインをはじめ、AWD(全輪駆動)による走行安定性と、軽々とリッター20km超えの低燃費など、「なるほど、こりゃ売れるわ!」と、思わせるのが、ヴェゼルe:HEVだ。
現在の2代目ヴェゼルは2021年のデビュー以来、ほとんどはじめての本格的マイナーチェンジである。
ホンダによると、「静粛性、走り、乗り心地、そして内外装デザインにさらに磨きをかけた」と、開発責任者の奥山貴也は述べた。フロントグリルが象徴しているように、大きく変えるのでなく、“洗練させていく”……それが特徴なのだ。
静粛性において、ダッシュボード、ルーフ、フロアの各遮音材と防音材の厚み、配置を最適化することで、エンジン始動音やロードノイズを低減させ静粛性をより高めたという。
「従来モデルではエンジンが始動するたびに気になる、というユーザーの声があったのを考慮しました」(奥山氏)といい、今回はハイブリッドシステムの制御が見直されている。エンジン始動回数、停止頻度を大幅に低減し、同時にアクセルレスポンスをさらに向上させたのだ。
e:HEVの前輪駆動モデルでは、足まわりにも手が入っている。「ダンパー減衰力をより緻密に見直すことで、フラットで無駄のない動きを追求し、より快適な乗り心地を目指しました」と、プレスリリースでは謳う。
HuNTパッケージは、今回新設されたパッケージだ。「都市も自然もアクティブに楽しむパッケージ」といい、ルーフレールの採用にくわえ、専用アルミホイールやカッパー・メタリック塗装のフォグライトガーニッシュなどが専用装備。内装では、素材と色ともにコンビネーションとしたシートも印象的だ。
60km/hまでは極上!乗り出してから加速していくときの、スムーズな加速感と静粛性と乗り心地のよさは、ヴェゼル最大の特徴といえる。とくに60km/hまでは極上で、これが200万円台で実現されているのは驚くべきことであると思った。
実際、エンジンの開発担当者によると、「市街地での洗練されたドライブ感覚が開発の最大の眼目」だったそうだ。HuNTパッケージの、感触のよいブラックのファブリックと、濃い目のブルーを使った合皮張りのサイドサポートのシート(どことなくマセラティ的)は、見た目も座り心地も良い。
実は、e:HEVの前輪駆動モデルにも乗ったとき、高速道路では路面からの突き上げが大きく感じられた。先述のとおり、サスペンションのダンパーの減衰力が見直されているそうで、このセッティングのせいだろうか? それに対し、4WDモデルはよりしっとりしている。
もうひとつ、気になったのは、アクセルペダルを踏み込んだときのパワートレインからの音。エンジンサウンドの甲高い音がけっこう大きいのだ。ゆえに、高速走行が多い人は、ガソリンエンジン搭載の「G」グレードでも良いかもしれない。
ハンドリングは常にダイレクト感があり、速度域にかかわらず、操縦性が高い。ここは変わらない。山道のようなカーブの続く道でも、しっかりした加減速とともに、ハンドルを切ったときの車両の応答性もよく、ドライバーとの一体感が感じられる(音は大きいけど)。
「都会からアウトドアまで気軽に繰り出せるアーバンSUV」というのが、今回のマイナーチェンジにおいて、掲げたキャッチコピー。個人的には、市街地から山岳路へと向かう途中の高速走行性がさらに洗練されれば、ヴェゼルのe:HEV、さらに無敵ぶりに磨きがかかると思った。
文・小川フミオ 写真・小塚大樹 編集・稲垣邦康(GQ)
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みんなのコメント
今でも世界から評価されるデザインだと思う
マツダやトヨタが真似するのも仕方ない気がするな
何とよく見かけるんだろう
ヤリクロと
ベゼルは