2月14日に発売されたVWパサートのディーゼルエンジン搭載モデル、Passat TDIが搭載するのは、EA288型2.0ℓ直4ディーゼルだ。このエンジンについて、詳しく解説する。
Passat TDI Eleganceline2.0ℓTDI+6速DCT422万9000円
Passat TDI Highline2.0ℓTDI+6速DCT489万9000円
Passat Variant TDI Eleganceline2.0ℓTDI+6速DCT444万9000円
Passat Variant TDI Highline2.0ℓTDI+6速DCT509万9000円
【動画あり】「人馬一体」のカギとなる「躍度」とは? -マツダCX-3/CX-8で低μ路を走る-
Passat TDI Eleganceline
全長×全幅×全高:4785×1830×1465mm
ホイールベース:2790mm
車重:1560kg
乗車定員:5人
最小回転半径:5.4m
JC08モード燃費:20.6km/ℓ
日本仕様のPassat TDI(EA288)のエンジンスペック
エンジン形式:2.0ℓ直列4気筒DOHCディーゼルターボ
エンジン型式:EA288型
排気量:1968cc
ボア×ストローク:81.0×95.5mm
圧縮比:15.5
最高出力:140kW(190ps)/3500-4000rpm
最大トルク:400Nm/1900-3300rpm
燃料タンク容量:59ℓ
VW/アウディは、横置きエンジンのB/C/Dセグ(ポロからパサートまで)のプラットフォームを、モジュラープラットフォームであるMQBを2012年に発表している。ゴルフVIIやティグアン、パサート、アウディA3などMQB採用モデルは数多い。MBQ移行と同時に、ガソリンエンジンは新世代のEA211型に転換。ディーゼルは「MDB」と呼ぶディーゼルのモジュラーエンジンの基幹エンジンのEA288型に移行した。
2月14日に国内発売されたパサートTDIが搭載するのが、このEA288型だ。
VWがディーゼルゲートで問題を起こしたディーゼルエンジンは前世代のEA189型。新世代のEA288型はEA189を全面刷新しているため、共通する点はボアピッチくらいだ。排気量は1.6ℓと2.0ℓの二本立て。国内に入ってくる仕様は2.0ℓの140kW(190ps)仕様だろう。EA288は、鋳鉄ブロックにアルミ合金製シリンダーヘットを組み合わせる。段違いのバランスシャフトを備える仕様も設定する。
コモンレールとインジェクターはボッシュ製。インジェクターはソレノイド式を採用している。
1:モジュラー・カムシャフトハウジング
2:シリンダーヘッド
3:シリンダーブロック
4:スイッチャブル・クーラントポンプ
5:オイル/バキュームポンプ
6:タイミングドライブ&アクセサリードライブ
7:エキゾーストマニフォールドモジュールwithターボチャージャー
8:水冷インタークーラー内蔵インテークマニフォールド
9:排気処理モジュール
10:EGRモジュール
欧州ではユーロ6、国内ではポスト新長期規制に適合させるために、排気上流側に酸化触媒、そしてDPF(ディーゼル・パーティキュレートフィルター)とSCR(尿素選択式還元触媒)を備える。排気下流側にもSCRと酸化コーティングした触媒を追加している。NOx低減に効果を発揮するEGRは、低圧/高圧の二系統のタイプを採用している。低圧/高圧の二系統EGRを備えるのは、最新ディーゼルエンジンの特徴のひとつで、EA288が新世代ディーゼルだという証でもある。
高圧EGRは、圧力が高いターボ上流のエキゾーストマニフォールドから排ガスを取り出し、その圧力を利用してインテークマニフォールドに排ガスを流す。エキゾーストマニフォールドとインテークマニフォールドの圧力差を利用するためにシンプルな構成が可能。
低圧EGRは、ターボの下流で温度が下がっている排気を使う。そのため熱的には扱いが楽だが、同時に圧力も大気圧近くまで下がっているのでターボのインデュース部(コンプレッサー側の吸入口部分)に導くことでターボチャジャーをポンプとして排ガスをインテークマニフォールドに還流させる。ターボを使って排ガスを積極的に流すことで圧力差に依存する高圧EGRよりも自由度が高いが、排気(汚れている)でコンプレッサーホイールやインタークーラーが汚れやすいという課題も抱える。
EA288の空気の流れ
1:吸気温度センサー
2:インタークーラー(Charge Air Cooler)
3:インタークーラー通過後のチャージエア温度センサー
4:排ガス温度センサー3
5:酸化触媒
6:高温酸素センサー
7:排ガス温度センサー1
8:VGターボ・排気タービン
9:ウェイストゲート・バイパスバルブ
10:過給圧アクチュエーターポジションセンサー
11:排ガス温度センサー4
12:差圧センサー
13:DPF
14:排気ドア制御ユニット
15:EGRクーラー
16:EGRモーター2
17:ターボチャージャー・コンプレッサー
18:エアフローセンサー
19:スロットルバルブコントロールユニット
20:チャージエア圧力センサー
いずれにせよ、日本市場における輸入車のパワーユニットでディーゼルが人気なのは明かだ。欧州はディーゼル偏重だったがゆえに、ディーゼルゲートで揺り戻しが起きているが、日本市場はもともと極端にディーゼルエンジン搭載車が少なかった。規制にミートしたディーゼルエンジンを待ち望む層は少なからず存在する。マツダ、メルセデス・ベンツ、BMW、ボルボなど魅力的なディーゼルエンジンに対抗できる基本性能を持つEA288が日本でも選択できるようになったのは、朗報だ。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
名古屋まで100キロ信号なし“スーパー一般道”完成いよいよ秒読み! 国道23号「名豊道路」新IC名も決定!
全長4m級! 日産新型「小さな高級SUV」登場! 斬新グリル&豪華内装がスゴい! めちゃ上級な「ノートシリーズ」発売
新型「スポーツ“コンパクト”」公開! 370馬力超え“エンジン”搭載&FR設定アリでめちゃ楽しそう! カクカクデザインもカッコイイ「2シリーズ」独で発表
「実質タダで乗れてサイコー!」 新車価格より“高く売れる!?” 「資産価値の高い」国産車3選
マツダ新型「スポーティ“セダン”」初公開!? 迫力エアロの「BP-07」! 精悍リアスポも超カッコイイ「マツダ3」登場へ
日産が新型「美麗セダン」発表に大反響! 6速MT設定&ド迫力顔に「超カッコイイ」の声! 顔面刷新の「セントラ」智に登場
発売前は「AE86の再来」と期待されたトヨタ「アルテッツァ」は残念な1台でした…というのは昔の話。現在では中古価格が上昇中です
ホンダ新型「ヴェゼル」登場! 3年ぶり刷新でめちゃ精悍な「“スポーティ”カスタム」も設定! イチバン売れてる「純正アクセ」とは?
“カワサキ製3気筒”を16基も連結! 4.2リッター48気筒の「モンスターエンジン」搭載!! ワケありカスタムバイクは“1気筒当たり約39万円”で落札
ちょうどいいを形にした環境にも優しいフル電動3輪モビリティ! 「Entre Cargo」発売
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?