■モーターショー前に新型車続々と発表する狙いとは
新型車の発表は、企画・開発・製造・販売の総合的な計画を経て発表までのスケジュールが組まれます。そのため、各社の新型車は登場時期が被らないように調整されているのが一般的です。
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しかし、トヨタは2019年10月に「ヤリス(日本名ヴィッツ)」、「グランエース」、「ミライ」といった新型車を相次いで発表しました。また、同年10月末からクルマの祭典「東京モーターショー2019」が開催されますが、なぜその直前に新型車を発表したのでしょうか。
トヨタは、10月8日に主に送迎市場をターゲットにした新型「グランエース」を発表。このグランエースは、海外ですでに発表されている新型「ハイエース」の高級版となるモデルです。
ボディサイズは、全長5300mm×全幅1970mm×全高1990mmとなり、国内向けには3列シートの6名乗りと4列シートの8名乗り仕様を設定。日本での発売は、2020年内を予定しています。
新型グランエースが発表された、3日後の11日にはトヨタが誇る燃料電池自動車の新型「ミライ」が発売されました。初代ミライは2014年に登場し、水素エネルギー社会をけん引するモデルとして登場しました。
なお、従来モデルは4人乗りでしたが新型モデルでは居住性を向上させ、5人乗りに変更されています。発売は、2020年末を予定しています。
そして、さらに5日後の16日には、同社のコンパクトカー「ヴィッツ」を10年ぶりにフルモデルチェンジ。あわせて、車名も海外名称に統一して「ヤリス」としました。
新型ヤリスは、世界最高レベルの燃費性能を実現したハイブリッド仕様もラインナップされているほか、シート位置の復帰に便利な「イージーリターンシート」や駐車支援システム「Advanced Park」などトヨタ初の機能が目白押しのモデルです。
これらのモデルは、それぞれ注目度が高いため、従来であれば発表の間隔を空けて公開するほか、同月に開催される東京モーターショーの目玉としてお披露目するのがいままでの常識ですが、なぜトヨタは相次いで発表したのでしょうか。
トヨタが新型車を相次いで発表した理由について、大手自動車メーカーの関係者は次のように話します。
「従来であれば、クルマに興味のある層が多く集まるモーターショーでお披露目することが当たり前でした。しかし、最近ではモーターショー自体の来場者数が減っていることもあり、ショーで初公開するよりは事前に発表して、その実車をショーに展示するほうが会場に足を運ばせやすくなる効果があるのです」
※ ※ ※
東京モーターショーは、国内の4輪・2輪メーカーを会員として設立された日本自動車工業会(略称:自工会)が主催をしています。現在、会長にはトヨタの豊田章男社長が就任していることから、東京モーターショー2019を盛り上げる施策として、このような新型車が相次いで登場しているのかもしれません。
■ホンダはモーターショー初公開派だった?
トヨタの新型車が相次いでモーターショー前に登場するのに対して、ホンダは新型「フィット」、新型「アコード」、新型「ホンダe」を東京モーターショーで日本初公開するとアナウンスしています。
新型フィットは、トヨタのヤリスとライバル関係にあるモデルです。2019年5月8日にホンダの八郷隆弘社長は、事業方針説明会見にて、次期型フィットを「今秋の東京モーターショーで世界初公開する予定だ」と述べました。
また、同年8月2日には新型アコードも東京モーターショーで日本仕様を初公開するとアナウンスしています。トヨタと同様に事前のアナウンスはしつつも、公開は東京モーターショーの会場となります。
さらに、すでに欧州市場では発表されている小型EV「ホンダe」の日本仕様もお披露目されるなど、ホンダは日本での新型車発表を東京モーターショーに集中させているのです。
ホンダが新型車の発表を東京モーターショーに集中させている理由について、前出の大手自動車メーカーの関係者は次のように話します。
「ホンダは、従来の通りに東京モーターショーでの新型車発表に重きを置いています。やはり、モーターショーはクルマ好きの集まるイベントなので、海外メディアなどが多く集まっているなかでの発表はインパクトがあります。
そのため、トヨタと同様にモーターショーを盛り上げるために事前に告知はするものの、発表やお披露目のタイミングではそれぞれの会社の戦略が表れています」
※ ※ ※
また、東京モーターショー2019では、スバルが市販モデルに近い「レヴォーグコンセプト」をお披露目するほか、スズキも次期モデルと見られる「ハスラーコンセプト」も世界初公開するとアナウンスしています。
東京モーターショー2019は、輸入車メーカーの相次ぐ出展キャンセルによって、事前の盛り上がりが欠けている印象はありましたが、国産自動車メーカー各社はさまざまな新型車やコンセプトモデルをお披露目するなど、まだまだ魅力のあるショーとして残りそうです。
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