この記事をまとめると
■コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステは1929年から始まった由緒正しきコンクールイベント
「1億円のGT-R」から「軽自動車」まで何でもアリ! 「イタルデザイン」の正体とは?
■エントリー可能なモデルはクラシックカーとコンセプト&プロトタイプカーの2種類
■近年、コンクールイベントはニューモデル発表の場としても注目される存在となっている
歴史ある由緒正しきコンクールイベント
ここ数年、コロナ渦の影響で中止、あるいは開催スケジュールの変更を強いられてきた「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」(以下ヴィラ・デステ)。
世界に自動車のコンクールイベントは数多くあるが、第1回目の開催が1929年というこのヴィラ・デステは、途中長く開催されなかった期間こそあったものの、それでも1980年代から1990年代にかけて復活のための努力を続けるとともに、BMWグループ・クラシックのスポンサードを得たことで、再びその知名度も向上。
毎年5月の第3週末に、こちらも世界にその名を知られる高級ホテル、ヴィラ・デステと、その対岸に位置するヴィラ・エルバを舞台に、華やかなコンクールイベントが毎年開催されるようになった。
ヴィラ・デステにエントリーするモデルは、クラシックカーと、コンセプト&プロトタイプカーの2種類に大別できる。前者はおおむね50台がエントリーを許され、それらはさらに8つのクラスにわけられる。
今年の例を紹介するのなら、クラスAは「第二次世界大戦前のハイスピード・ラグジュアリー」、クラスBはやはり「戦前のウイークエンド・レーサー」、クラスCに「驚異のインド」と題された、かつてマハラジャによって所有された豪華絢爛な高級車を、以下クラスD「ポルシェの75年」、クラスE「戦後のヨーロピアンGT」、クラスF「戦後の新世界を制覇したイタリアン・スタイル」、クラスG「ル・マン24時間の100年」、クラスH「オープンモデル」とされていた。
注目度の高さから新型車の発表の場としても活用される
コンクールは、クラシックカーの世界に深い見識を持つジュリー(選考委員)によって、まずはクラスごとに厳しく行われる。ここでジュリーが選ぶのは各クラスのウィナーと次点にあたる名誉賞。
ちなみに今回はクラスAから順に、1933年式のクライスラー・カスタム・インペリアルCL、1938年式デラヘイ145クーペ・シャプロン、1935年式デューセンバーグSJ、1963年式901プロトタイプ、1967年式フェラーリ330GTCスペチアーレ、1956年式マセラティA6G/54、1962年式フェラーリ250GTO、1961年式フェラーリ250GTスパイダー・カリフォルニアが、各クラスのウィナーとして選考された。
そしてこのなかからさらに選ばれる今年のベスト・オブ・ショー、すなわちコンコルソ・デレガンツァの頂点を極めたのは、クラスHを制した1961年式のフェラーリ250GTスパイダー・カリフォルニアだった。ほかにもこのイベントでは、BMWグループ・クラシック賞やベスト・エンジン・サウンド賞を始め、さまざまな賞が用意されており、参考までにこちらは前者が1949年式のロールス・ロイス・シルバー・レイス、後者は1970年式のポルシェ917Kがそれを受賞した。
ここ最近、ヴィラ・デステに世界からのカーマニアの視線を集中させる理由のひとつとなっている、コンセプトカー&プロトタイプ・クラスにも、今年はさまざまなニュースがあった。
BMWからはZ4ベースのシューティングブレークともいえる「コンセプト・ツーリング・クーペ」を。
また、初参加となるヒョンデは1974年に発表したポニー・クーペの現代版ともいえる680馬力仕様のEVコンセプト、「N Vision 74」を展示。日本のカロッツェリア、KEN OKUYAMA DESIGNの「kode61 Birdcage」も、やはりここヴィラ・デステでワールドプレミアされた。
クラシックカーのコンクール・イベントのみならず、ニューモデル発表の場としても最近では注目される存在の、伝統と権威のあるコンクールイベント。そのなかでもまさにヨーロッパを代表するといってもよいヴィラ・デステは、カーマニアならば一度は訪れてみたい場といえる。
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