ザウバーF1チームのリザーブドライバーであるテオ・プルシェールは、今季インディカー・シリーズに参戦すべくアロー・マクラーレンと契約を結んでいたものの、僅か5戦で契約を解除されることとなってしまった。
このことを受けてザウバーF1チームは、プルシェールに次の活躍の場をもたらすべく、インディカー参戦中のチームを交渉を行なっているようだ。
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昨年FIA F2でチャンピオンに輝いたプルシェールは、今季のF1シートに空きがなかったこともあり、ザウバーのリザーブドライバーを務めつつ、スーパーフォーミュラにチーム・インパルから参戦することを決めた。しかし鈴鹿サーキットで行なわれた開幕戦に出場しただけで、同チームとの契約を終了。インディカー・シリーズに参戦すべく、アロー・マクラーレンと契約を結んだ。
アロー・マクラーレンは当初、インディ500を除く今シーズン残りの全てのレースでプルシェールを起用するとしていたが、ラグナセカでの第8戦からノーラン・シーゲルを抜擢。プルシェールはインディカーのシートも失うことになってしまった。
ザウバーF1チームの代表を務めるアレッサンドロ・アルンニ・ブラビは、プルシェールがアロー・マクラーレンから契約を解除されたことについては「満足できない」と述べた一方で、マクラーレンの立場を理解。プルシェールには別のシートを探すつもりだとmotorsport.comの取材に語った。
「マクラーレンはドライバーに関する戦略を変更する必要があった。我々は彼らの立場を理解している」
アルンニ・ブラビ代表はそう語った。
「もちろん満足できることではない。テオは強力なレース参戦プログラムを、失ってしまったんだからね」
「でもこういうことはモータースポーツの世界では起こりうることであり、マクラーレンを責めることはできない。我々は将来を見据え、テオに別の良いチャンスを見つける必要がある」
「既に彼と共に、インディカーの別のシートを確保するために取り組んでいる。うまく行けば、今年のうちに何レースかすることができるだろう」
「我々は彼に、重要なレースプログラムに参戦させたかった。必要な時に、いつでもレーシングカーに飛び乗れるようにね」
「しかも彼は、すぐにトップ10のポジションを争えることを証明したんだ」
プルシェールの移籍先として最も有力な候補は、デイル・コイン・レーシングであると思われる。同チームの51号車は、ミッドオハイオ戦以降のドライバーがまだ決定していないのだ。
なおアルンニ・ブラビ代表は、2025年にプルシェールをF1チームのドライバーとして起用する可能性は低いことを示唆した。
「我々は、彼が最高のインディカーチームのひとつで、2025年に強力なプログラムを手にできるよう、注力している」
そうアルンニ・ブラビ代表は言う。
「インディカーは、多くのことを求められる選手権だ。コースレイアウトやコース特性が異なるし、このカテゴリーでの専門的な知識を持つ、非常に経験豊富でプロフェッショナルなドライバーが数多くいる」
「ドライバーは成長するには良い環境だ。だから今、彼がレースをするチャンスを失ってはならあない。どんなドライバーにとっても、リザーブドライバーの役割だけでは、レースを戦うコンディションを維持するには十分ではないからね」
そしてアルンニ・ブラビ代表は、F1で優勝経験があり、しかも来季のシートが決まっていない現役ドライバー4人と、交渉していることを明らかにした。その4人とは、現フェラーリのカルロス・サインツJr.、現アルピーヌのエステバン・オコンとピエール・ガスリー、そして今はザウバーに所属しているバルテリ・ボッタスだ。
「F1のドライバー市場には、4人のF1優勝経験者が残っている。我々はその全員と話し合っている」
「我々が求めている主なことのひとつは、アウディのF1プロジェクトへの、長期的なコミットメントなのだ」
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