この記事をまとめると
■メルセデス・マイバッハに初の電動SUVとなるEQS SUVが登場した
さすがにマイバッハにSUVは不要じゃない? GLS 600が存在する「至極単純」な理由
■中谷明彦さんがメルセデス・マイバッハEQS SUVに試乗
■内外装や装備、走りについて詳しく解説
マイバッハらしい外観を実現
メルセデスのトップブランドであるマイバッハに追加されたEQS SUVに試乗する機会を得たのでリポートしよう。
メルセデスは「メルセデス・ベンツ」、「メルセデスAMG」、「メルセデス・マイバッハ」の3ブランドを揃えているが、メルセデス全体がプレミアム性の高い高級ブランドであり、そのなかでも、頂点となるマイバッハはロールスロイスやベントレーと並び称される最上級高級車ブランドとして、すでに高い認知度を醸成させている。
そんなマイバッハに完全電気自動車のEQS SUVが登場したということで大きな話題となっているのである。
EQS SUVはフロントとリヤアクスルに駆動用モーターを搭載する前後2モーターのBEVであり、フロア下に118kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを備えている。
その車両重量は3トンを超えるものであり、全長5135mm、全幅2035mm、全高1725mmという車体スペックにホイールベース3210mmというパッケージングが、動力性能と走行性能、そして居住空間の広さなどを物語っているといえる。
実車を目の前にしてみると、極めて優美な車体の造形と細かなディテールの作り込みのよさがマイバッハらしい品質を示していることがわかる。フロントエンドにはメルセデスの象徴となるようなスリーポインテッドスターのボンネットマスコットが備わり、ラジエターグリルはマイバッハ専用デザインだ。そして、両サイドのダミーグリルにはブランドマークが精緻に作り込まれている。
メルセデス・ベンツのEQシリーズと同様に、大きなボンネットフードは開けることができない。完全に閉じた状態でそのクルマの生涯を送ることになっている。ボンネットフードを開ける必要のないメンテナンスの専門性と空力性能の向上が図られていることが理由とされている。
すべてのドアには電動コンフォートドアが採用され、自動で開閉が可能なシステムを採用している。大きなドアながら重さを感じることもなく、また任意の場所に固定して止めることができるので、狭い駐車場での乗り降りの際や強風下でのドアの開閉にもあまり気を使わなくてよさそうだ。
左フロントドアの前方に小さな蓋が確認できるが、これはウインドウウォッシャー液補充用の開口蓋であり、ボンネットを開けない代わりにこうした小さな仕組みで代用しているのである。これはメルセデス・ベンツEQSと同じ手法だ。
3050kgの車重を感じさせない走り
さて、室内に乗り込むと左右ダッシュボード前面に約140センチもの幅のある大きな液晶パネルが圧巻だ。MBUXハイパースクリーンと呼ばれるこのパネルは助手席でも画面が表示され、さまざまなコンテンツを楽しめる。ドライバー前面のメーター表示パネルも12.3インチの大型液晶で、とくに夜間の走行時などには煌びやかさが印象的な空間となる。
走行性能は申し分ない。車両重量は3050kgもあるが、バッテリーのフロア下搭載による低重心化とAWDの安定性、駆動制御で重さを感じさせないアジリティと正確なライントレース性、全天候性が与えられている。
とくに後輪も操舵させるステアシステムは、最小回転半径を5.1mという小ささに抑えることができ、これは国産コンパクトカー以下の数値。実際、Uターン時の旋回半径の小ささには動力性能以上の驚きを覚える。
後輪操舵は高速域では同相に稼働し、クイックながら安定した車体姿勢を発揮させる。もはや後輪操舵なしでは今後の大型車、高性能車は成立しないといえる。
システム総合最大出力は658馬力。最大トルクは955Nmに達するので、一般道から高速、ワインディングでも余裕のある走行が可能だった。もちろんマイバッハ特有の高度な遮音性とBEVゆえの静かな走行音がキャビンを圧倒的に静かな快適空間にしており、外部からの周辺音やノイズは徹底的に遮音されている。
唯一気になったのは、前後共通の22インチタイヤ/ホイールの重量だ。タイヤサイズ275/40R22で相当重く、荷重を支えるには十分だが、バネ下重量の大きさを感じてしまうのだ。とくに不整路面での細かな振動はドライバーだけでなく後席にいても感じやすい。3トンの重量を支えるバネレートが、ロープロファイルタイヤの縦バネ常数とシンクロする領域で不快感が増す。前後モーター駆動制御でピッチングは抑えられても、ハーシュはもうひと工夫必要と感じさせられた。
マイバッハクラスでもNVHと車重、動力性能を完全にマッチさせるのは難しいようだ。
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