交通機動隊…の交機じゃない もう一つの“高機”に注目!
地域によっては、街中でもちょくちょく目にすることのある「陸上自衛隊」のクルマ。 いつも災害時や国防へのお勤め、本当にありがたいものです。さて、日頃から我々日本国民を守ってくれている自衛隊車両が、「大阪モーターショー2018」で展示されてました。今回は、この『高機動車』についてレポートしましょう。
ポルシェ904を忠実に再現した『Beck GTS』という超高性能マシン
自衛隊の隊員さんの中では“高機”などと呼ばれ、愛用される車両は主に自衛隊要員や通信機材を運ぶことを目的とした人員輸送用車両「高機動車」。前席に2名、後部荷室スペースに8人の乗車定員10名(ノーマルは6名)となり、普通科部隊の小銃小隊1個班の10名でチーム編成されています。 市販車の技術を応用して、一般路での走行性能も高めた専用車。使い勝手の良さから災害派遣の際などで重宝される車両ですね。普通免許でも運転できそうですが、自衛隊内で大型免許を取得した隊員のみハンドルを握ることが許されているようです。
陸上自衛隊専用に開発された車両「トヨタ・メガクルーザー」。 全長:約4910mm/全幅:約2150mm/全高:約2350mm/車両重量:約2550kg。エンジンは、水冷直列4気筒OHV4バルブ・インタークーラー付きのディーゼルターボで、展示車両モデルの最高速は125km/h(4AT)だそうです。余裕のある地上高、出っ張りのないフラットなフロア下、ランフラットタイヤの採用など、悪路での走行性能は言うまでもなし。初期モデルは前部座席のリクライニング構造が省略されていたようですが、後に改良されたモデルではリクライニングも可能に。また、近年に導入された車両では、エアコンやAM/FMラジオといった必要最低限の装備もようやく採用されるようになりました。
スピードメーターには、一般道路60km/h制限、高速道路80km/h制限を想定。スピードメーターには、速度超過を防止するためのステッカーを貼り付け。
万が一のトラブルを想定してか、サイドウインドウは手動で開閉するアナログ方式。一番下から上までレバーで持ち上げるタイプで、展示車両は6段階に開閉幅を設定。 これなら電気系統による故障もなく、水没しても問題なく動きますね。また、車載工具やチェーンなどは室内後部のボックスに収納。
最後に、今回の車両展示を行った”自衛隊大阪地方協力本部”のマスコットキャラクター「まもるくん」。 密かに教えていただくと当日は女性隊員が中に入っているとのこと。もちろん男性隊員が入ることもあります。 とても愛想よく手を振ってくれていたのですが、カメラを向けての敬礼ポーズはさすがの貫禄。その特技も”敬礼”だそうです。 「任務遂行に感謝しつつ、今後もよろしくお願いします!」
(撮影&リポート:木村隆之)
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