マリナーがジェット機とヘリを手がけた
アメリカのフレックスジェット社とベントレーのコーチビルドやカスタムを手がけるマリナーは、「ベントレー バカラル」にインスパイアされた特別なプライベートジェットとヘリコプターを製作した。
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オーナーがオーダーしたバカラルがモチーフ
フレックスジェット社のオーナーであるケン・リッチ氏は10年以上にわたりベントレーを愛用しており、ベントレーと共同で何台ものクルマをカスタムしているという。彼が抱いた、航空機にベントレーのビスポークであるパーソナリゼーションを応用できないかとの思いから、マリナーのデザインチームとともに今回のプロジェクトがスタートしたという。
ベントレーのビスポーク部門であるマリナーは、馬車や鞍の製造からスタートし250年以上の歴史を誇る名門。ベントレーとは1920年代からコーチビルダーとしてパートナーシップを深め、1959年にはベントレーの一部門として新たなスタートを切っている。現在は、コーチビルドに加え、クラシック(クラシックカーの復元)、コレクション(よりラグジュアリーなモデルの製作やオーナーの希望に合わせたカスタム)を手がけている。
モチーフとなったのは、2020年にマリナーが手がけた限定12台のバカラル。オーナーの要望に応じてマリナーが手作業で仕立てた2シーターオープンだ。リッチ氏もジュレップと呼ばれるグリーンがかったゴールドという特別なボディカラーのバカラルをオーダーしており、その内外装の特別な仕様を2機の小型ジェット(ガルフストリームG650)と1機のヘリコプター(シコルスキーS-76)に反映させた。
機内はバカラルの世界観を体現した仕立て
ジェット機の外観にはジュレップにインスパイアされたシルバーグリーンのカメレオン塗装(見る角度などによりカラーが異なり、連続的にシフトしていく偏光性塗料)をアクセントとして採用。インテリアはコーチビルドされたラグジュアリーなバカラルのインテリアと同様に設えられている。
リネンとシボの型押しを施した(ベルーガ)レザーで縁取られたコッパーヘッド型とバスケット織りのステッチが施されたバカラルのシート仕立てが、ジェット機とヘリコプターのパッセンジャーシートにそのまま反映された。
また、バカラルのパネルに用いられている樹齢5000年の再生リバーウッドが、両機種のパネルにも用いられている。さらに機内はサテン仕上げのバカラル・ブロンズを使った備品でキャビンを飾り、カーペットはユニークなダイヤモンド彫刻が施されている。
こうして特別に仕立てられたガルフストリームG650はニューヨークへとフライトする前に、イギリスのファーンボロ空港で、「カー・ゼロ」と呼ばれているモントレー・カー・ウィークでお披露目されたバカラルの開発プロトタイプと共演を果たしている。一方のシコルスキーS-76は、そのモントレー・カー・ウィークで一般公開されている。
モチーフとなったバカラルとは
なお、今回のモチーフとなったバカラルは、マリナーがコーチビルドの原点に回帰して製作したという12台限定の2シーターグランドツアラー。マリナーが「2シーターのオープンカーが魅せる究極のラグジュアリーを具現化した、最高峰のグランドツアラー」と謳う特別なモデルだ。
コンセプトカーである「EXP 100 GT」をベースとしたデザインを用いた専用開発ボディを採用する。ほぼオリジナルのパーツのみで構成されているが、キーレスエントリーシステムの関係でドアハンドルだけは「コンチネンタルGT」のものが使われているという。
インテリアはオーダー制のため1台ごとに異なるが、ガルフストリームG650にも用いられた再生リバーウッドやアルカンターラ、高級なウール地などが採用されている。
エンジンは最高出力659ps・最大トルク900Nmを発生する6L W12ターボを搭載、アクティブAWDシステムが組み合わせられる。ちなみにラゲッジには、半密閉式となるスケドーニ製の特注トラベルケースが用意されている。今回のパーソナリゼーションを施した航空機のモチーフであるリッチ氏のバカラルは、ジュレップのエクステリアカラーを採用、サテン・ブロンズやサテン・カーボンのパーツで存在感を高めた仕様となるそうだ。
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ミッドシップみたいな形だけどなかどーなってんでしょ?